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39.馬車の中で
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私達はそれから馬車に乗り込み、王宮へと戻る事となった。
だけど先ほどの事で変な雰囲気になってしまい、私はどう話を切り出していいのか分からず黙り込んでしまう。
そしてヴィムも話しかけては来ないが、絡める様に結ばれた手だけはそのままだった。
私はチラチラとヴィムの方に視線を送っては、『どうしよう、何か話さなきゃ……』と思うのだが、先程の冷たい声を思い出すと躊躇してしまう。
「……アリーセ」
そんな事を考えていると不意にヴィムの声が響いてきて、驚いて顔を向けた。
「は、はいっ……」
「あの男に捕まれていた手首、痛かったんじゃないか?」
ヴィムは怒っているような顔では無かった為、私は少し安心した。
「あの時は少し痛かったけど、今は大丈夫です」
私がそう答えると「少し見せて」と言って来たので、私は不思議に思いながらもヴィムの方に手を差し出した。
するとヴィムは私の手に触れて、確認する様に見ていた。
あれから暫くの時間が経っていたので、痕などは何も残ってはいない。
それなのにヴィムは食い入る様に私の手首を確認している。
「あの、もう良いですか?」
私は我慢出来なくなり声を掛けると、ヴィムは私の方に視線だけを向け「まだだ」と言った。
そして私の手首に唇を押し付けたかと思うと、チュッと音を立てるようにしてキスをし始めたのだ。
突然の事に驚いて私は手を引っ込めようとしてしまう。
「アリーセ、まだ良いとは言っていないぞ」
「で、でもっ、いきなり何をするんですかっ!」
ヴィムはそう喋りながらも愛撫を続けていく。
私はかなり動揺していた。
それに手首に唇を押し付けられる度に、ぞくっとして体が勝手に揺れてしまう。
「消毒とでも言っておこうか。だから諦めて俺の愛撫を受け入れて」
「消毒って、……んっ……」
ヴィムは私の反応を見て満足そうに口元を歪めると、今度は舌先を伸ばして這わせる様に舐め始めた。
(こんなの消毒なんかじゃないわっ! でもこれ、体の奥がジンジンしてくる……)
体の中心には触られていない筈なのに、奥の方が疼き始めていた。
吐息にも熱が篭り、体もじわじわと温まっていくみたいだ。
「ただの消毒なのに、アリーセはそんなにいやらしい声を漏らすんだな」
「ち、違うっ……」
本当はもっと文句を言いたい所だが、これ以上口を開ければまた声が漏れてしまう気がして言葉を飲み込んだ。
その変わりにムッとした顔でヴィムのことを睨みつけた。
(悔しいっ! 絶対分かっていてやっているわ……)
「違うか、ならば問題無いな?」
「……っ……!!」
ヴィムはニヤリと意地悪そうに笑うと、手首に唇を押し当て深く吸い上げた。
チクっとした鋭い痛みを感じた後、ヴィムが唇を剥がすとそこには赤い痕がくっきりと残っていた。
***
それから間もなくして王宮へと戻って来た。
馬車から降りると突然ヴィムに横向きに抱きかかえられ、そのままヴィムの部屋へと連れて行かれた。
そして現在、私はベッドの上に下ろされ、更にその上には覆いかぶさる様にしてヴィムの体がある為身動きが取れない状況だ。
今のこの状況に、私の胸は自分でも分かるくらい激しく脈打っている。
こんな風に強引にベッドに押し倒され、組み敷かれている状況に私は興奮していた。
以前このベッドの上で着ている物を全て剥がされて、肌を触れられ、体中に愛撫をされた。
全てをヴィムの目の前で晒してしまったことはとても恥ずかしい出来事ではあったが、初めて知った快楽に魅入られてしまったのも事実だ。
その後王宮で過ごすことになり、ヴィムと過ごす時間は長くなっていった。
ヴィムが私を大切に思ってくれていることは一緒にいたら自然と伝わってくるし、不意をついてキスをされる回数も多くなった。
確実に私達の距離は縮まってきている。
だけど、あれ以来ヴィムの部屋に入れてもらえることは無かった。
本当はあの時みたいに淫靡な快楽の世界をまた見てみたいと願っていたが、恥ずかしくて自分の口からは到底言えるはずもない。
だから今の状況に私はかなり興奮していた。
「アリーセ、抵抗しないんだな」
「え……?」
突然そんな事を言われてしまい、私は慌てて視線を泳がせた。
心の中を見透かされているみたいで、更に私の鼓動は速くなる。
「くくっ、お前、本当に分かりやすいな。そう言う所、嫌いじゃないよ」
「ど、どういう意味ですかっ……」
「別に。それよりも足、少し開いてみせて。中を確認したい」
「……っ……」
ヴィムは私の瞳を覗き込む様に聞いて来る。
私は顔を赤く染めて、ただ困った顔でヴィムの事を見つめていた。
すると私の態度を見てヴィムは小さく笑った。
「手首にキスされただけで、お前……随分いやらしい声を漏らしていたよな? アリーセがどれだけ感じていたのか知りたい。……それに、お前だってあんなんじゃ足りないって思っていたんだろう? そういう視線をずっと送り続けて来てたよな、俺が気付いていないとでも思ったか?」
「……っ!!」
ヴィムが言っていることは当たっていて何も返すことが出来なかった。
ヴィムの瞳を見ていると吸い込まれそうになり、心の内まで全て暴かれている様な感覚に陥る。
否定しても意味がない事は分かっていたが、それでも羞恥心がある為必死に違うと否定してしまう。
ヴィムにはそこまでお見通しなのだろう。
私がじっとしているとヴィムの掌が内腿を這うようにしてゆっくりと上って来る。
その手の感覚に私は小さく体を震わせていた。
「アリーセ、足を開いて」
ヴィムは私の耳元で艶のある声で囁く。
まるで催眠にでもかけられた様に私はゆっくりと足を開いていく。
「いい子だな」
だけど先ほどの事で変な雰囲気になってしまい、私はどう話を切り出していいのか分からず黙り込んでしまう。
そしてヴィムも話しかけては来ないが、絡める様に結ばれた手だけはそのままだった。
私はチラチラとヴィムの方に視線を送っては、『どうしよう、何か話さなきゃ……』と思うのだが、先程の冷たい声を思い出すと躊躇してしまう。
「……アリーセ」
そんな事を考えていると不意にヴィムの声が響いてきて、驚いて顔を向けた。
「は、はいっ……」
「あの男に捕まれていた手首、痛かったんじゃないか?」
ヴィムは怒っているような顔では無かった為、私は少し安心した。
「あの時は少し痛かったけど、今は大丈夫です」
私がそう答えると「少し見せて」と言って来たので、私は不思議に思いながらもヴィムの方に手を差し出した。
するとヴィムは私の手に触れて、確認する様に見ていた。
あれから暫くの時間が経っていたので、痕などは何も残ってはいない。
それなのにヴィムは食い入る様に私の手首を確認している。
「あの、もう良いですか?」
私は我慢出来なくなり声を掛けると、ヴィムは私の方に視線だけを向け「まだだ」と言った。
そして私の手首に唇を押し付けたかと思うと、チュッと音を立てるようにしてキスをし始めたのだ。
突然の事に驚いて私は手を引っ込めようとしてしまう。
「アリーセ、まだ良いとは言っていないぞ」
「で、でもっ、いきなり何をするんですかっ!」
ヴィムはそう喋りながらも愛撫を続けていく。
私はかなり動揺していた。
それに手首に唇を押し付けられる度に、ぞくっとして体が勝手に揺れてしまう。
「消毒とでも言っておこうか。だから諦めて俺の愛撫を受け入れて」
「消毒って、……んっ……」
ヴィムは私の反応を見て満足そうに口元を歪めると、今度は舌先を伸ばして這わせる様に舐め始めた。
(こんなの消毒なんかじゃないわっ! でもこれ、体の奥がジンジンしてくる……)
体の中心には触られていない筈なのに、奥の方が疼き始めていた。
吐息にも熱が篭り、体もじわじわと温まっていくみたいだ。
「ただの消毒なのに、アリーセはそんなにいやらしい声を漏らすんだな」
「ち、違うっ……」
本当はもっと文句を言いたい所だが、これ以上口を開ければまた声が漏れてしまう気がして言葉を飲み込んだ。
その変わりにムッとした顔でヴィムのことを睨みつけた。
(悔しいっ! 絶対分かっていてやっているわ……)
「違うか、ならば問題無いな?」
「……っ……!!」
ヴィムはニヤリと意地悪そうに笑うと、手首に唇を押し当て深く吸い上げた。
チクっとした鋭い痛みを感じた後、ヴィムが唇を剥がすとそこには赤い痕がくっきりと残っていた。
***
それから間もなくして王宮へと戻って来た。
馬車から降りると突然ヴィムに横向きに抱きかかえられ、そのままヴィムの部屋へと連れて行かれた。
そして現在、私はベッドの上に下ろされ、更にその上には覆いかぶさる様にしてヴィムの体がある為身動きが取れない状況だ。
今のこの状況に、私の胸は自分でも分かるくらい激しく脈打っている。
こんな風に強引にベッドに押し倒され、組み敷かれている状況に私は興奮していた。
以前このベッドの上で着ている物を全て剥がされて、肌を触れられ、体中に愛撫をされた。
全てをヴィムの目の前で晒してしまったことはとても恥ずかしい出来事ではあったが、初めて知った快楽に魅入られてしまったのも事実だ。
その後王宮で過ごすことになり、ヴィムと過ごす時間は長くなっていった。
ヴィムが私を大切に思ってくれていることは一緒にいたら自然と伝わってくるし、不意をついてキスをされる回数も多くなった。
確実に私達の距離は縮まってきている。
だけど、あれ以来ヴィムの部屋に入れてもらえることは無かった。
本当はあの時みたいに淫靡な快楽の世界をまた見てみたいと願っていたが、恥ずかしくて自分の口からは到底言えるはずもない。
だから今の状況に私はかなり興奮していた。
「アリーセ、抵抗しないんだな」
「え……?」
突然そんな事を言われてしまい、私は慌てて視線を泳がせた。
心の中を見透かされているみたいで、更に私の鼓動は速くなる。
「くくっ、お前、本当に分かりやすいな。そう言う所、嫌いじゃないよ」
「ど、どういう意味ですかっ……」
「別に。それよりも足、少し開いてみせて。中を確認したい」
「……っ……」
ヴィムは私の瞳を覗き込む様に聞いて来る。
私は顔を赤く染めて、ただ困った顔でヴィムの事を見つめていた。
すると私の態度を見てヴィムは小さく笑った。
「手首にキスされただけで、お前……随分いやらしい声を漏らしていたよな? アリーセがどれだけ感じていたのか知りたい。……それに、お前だってあんなんじゃ足りないって思っていたんだろう? そういう視線をずっと送り続けて来てたよな、俺が気付いていないとでも思ったか?」
「……っ!!」
ヴィムが言っていることは当たっていて何も返すことが出来なかった。
ヴィムの瞳を見ていると吸い込まれそうになり、心の内まで全て暴かれている様な感覚に陥る。
否定しても意味がない事は分かっていたが、それでも羞恥心がある為必死に違うと否定してしまう。
ヴィムにはそこまでお見通しなのだろう。
私がじっとしているとヴィムの掌が内腿を這うようにしてゆっくりと上って来る。
その手の感覚に私は小さく体を震わせていた。
「アリーセ、足を開いて」
ヴィムは私の耳元で艶のある声で囁く。
まるで催眠にでもかけられた様に私はゆっくりと足を開いていく。
「いい子だな」
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