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第5話 俺に、追放される素質はない!

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 ガチ凹みして震えるビッチ共を俺はベットから睨みつけて言った。

「つーわけで、俺はお前たちとは今後は距離を置いていきたいって思ってるんで。そこんとこよろしく」

 俺には前世の記憶がうっすらあるようなないようなあってもいいかなでもべつにどっちでもいいけどとりあえずあるって思うことにしたわけで。そしてそのすごく雑い記憶から手に入れた生々しい原作知識とプレイ体験、その二つは今の俺の脳を破壊しつくすのには十分だったわけですよ。前世の俺が死んだのは『切君』を限界までプレイし尽くした事による脳の破壊が原因…なんじゃないかな?多分。取り合えずそういうことにしておくことにする。だからだろう、現代日本に生きていた時の前世の自分なるふわっとしたすごく雑いうっすぺらな存在がどんなやつだったか皆目見当がつかないし実感が湧かないし至極どうでもいい。だから取り合えず俺は自分自身の為に前世があるってことにしておけばこのクソ生々しい未来の辛い記憶とは心理的に距離が置ける。むしろ前世の記憶っていう他人事みたいに認識できないと耐えられない。ほら、前世があるって流行ってるんでしょ?なら俺も今日から流行に乗っかって前世持ちってことで一つよろしくしたい。そうやって今の状況を俯瞰していたいんだ。じゃなきゃ耐えられそうにない…。結局のところ俺のアイデンティティは完全に純度100%この世界で生きた『錬砥羅礼恩ねとられおん』そのものなわけだ。だからこそ逆に俺にとって原作知識はこの上なく恐ろしい予言として生々しくこの体にトラウマとして刻まれている。手に入れた原作知識を思い出すたびに、ゴリゴリと脳の神経が悲鳴を上げるのを感じるのだ。もう嫌なのよこいつらの顔を見るのが。俺には原作では語られなかった過去の思い出が沢山ある。こいつらがビッチの片鱗を見せる前の可愛らしくて俺に優しかった頃の思い出はとても愛おしく思える。雲母と窓越しに他愛ないことを楽しく話した記憶。初音とバイトでつまらない仕事を一緒に楽しくやった記憶。椛と学校で退屈な勉強会をした楽しい記憶。揚羽と家庭でありふれた団欒を楽しく過ごした記憶。それらは原作ゲームでは描写されなかった俺だけのかけがえのない大切な記憶だ。だからこのまま訪れる恐ろしい裏切りの未来NTRの当事者に俺はなりたくない。こいつらには俺の思い出の中だけの存在になって欲しい。同じ未来を共に歩くことはもうない。俺は大切な人たちのことを愛おしいと感じられるうちに、この世界から去らなければならないのだ。裏切られる前に、すべてを捨てる。それが俺にできる唯一の正しい行為。原作知識なんて予言は…欲しくなかったよ…。

「先輩…。あのね。先輩がすごく怒ってることはわかったよ…。でも縁を切るっていうのは、ちょっとどうなんだろうってわたし思うんですよ」

 初音が涙を拭って、俺に向かって何処か心配気な顔でそう言った。他の連中と違って、比較的ダメージが少ないんだろう。

「お前らがどう思おうが知ったこっちゃないね。俺はお前らに振り回されるのはうんざりなんだ」

「いくらなんでも冷たすぎるよ、礼恩先輩…。いくらなんでもこんなんじゃわたしたちでも先輩の事を嫌いになっちゃいますよ…。それでいいんですか?」

 俺は初音の悲しそうでもあり、同時に俺を嘲ってもいるように思える顔を見て、思わずニヤリと笑ってしまう。いいね。この時点において俺がこいつらへの超熱い嫌悪感を表明したのに、まだ自分たちが嫌われることはない、むしろ好かれていると思ってやがる。その思い上がりこそが俺に勝利を齎してくれるのだ。

「ええ、どうぞお好きになさってください。俺は一向にかまいませんよ?」

「…っ!先輩!本当に怒るよ!いくらなんでも拗ね過ぎじゃないですか!!別にわたしたち付き合ってるわけでもないのに!!こんなの!男らしくないよ!!」

 初音だけじゃない。みんないい感じに俺に怒りの視線を向けてくる。これこそが欲しかったのだ。俺の狙いはこいつらのいる人間関係からの追放である。『え…別に付き合ってるわけでもないのに、あたしたちに彼氏ができたことにキレてイキってるの…?キモ!もう顔も見たくない!絶交だよ!N県から出てって!』みたいな感じになることを期待しているのだ。こいつらはなんだかんだと女の子だ。自分から距離を置いた男をわざわざ追いかけてくるわけがない。それはビッチのプライドが許さないだろう。男を追いかけまわせるような根性のある女はビッチなんかにはならないのだからね。俺は初音の叫びには答えず、ただただニチャニチャと笑うことだけにした。

「なにその笑い方…ムカつくしキモい…マジでダサいよ先輩。…でも今日はトラックに轢かれたばかりだし、調子が悪いだけなんだよね…。いつもは僕って言ってるのに、なんでか俺って言ってるし。もういいや、疲れちゃった。今日のところはいいです。みんな、いちゃもんつけられちゃったせいでショック受けて泣いてるし…。退院して優しいあなたに戻ったら…ちゃんとみんなに謝ってくださいね先輩…」

 そういって、初音はビッチ共に声をかけて介抱していく。そしてビッチ共を纏め上げて、病室を出て行った。

「お大事に先輩…」

 最後に涙を浮かべた顔で会釈していった初音の顔はマジで悲しそうに見えた。一瞬罪悪感が浮かんだが、それはきっと未練なんだと首を振って打ち消す。さて、残念ながら顔も見たくない絶交だよ!作戦は残念ながら失敗だった。後日俺が退院した日にはビッチ共にビービー言われながら詰られる素敵な女子会サバトの生贄にされるのだろう。俺はベットに横になり呟く。

「追放作戦は失敗か…。個人的には会社都合退職からの失業保険給付のスムーズさみたいなノリで行けそうだと思ったんだけどなぁ…。あいつらマジでゴミだな。ブラック企業の如く、やっぱり逃げ出すには自己都合退職しかないということか…。ならばすぐに行動を起こすのみよ!!」

 結局ビッチ共はビッチするために俺を必要とし続けるということだろう。残念ながら俺に追放される素質はなかった。ならば俺はこのビッチしかいないN県から俺自身を俺の手で追放するのみよ!!

「セルフ追放!!それは言うならば退職代行サービスの仕事を自分でやるが如き愚かなる所業!自分で自分をパーティーから追い出す勇気ある行為!!」

 俺はすぐにベットから跳び起きて、クローゼットからご都合主義でピカピカに治っている学園制服を取りだしてそれに着替える。もちろん財布もケータイもちゃんと持っていく。すぐに病院から抜け出して、俺は近くのコンビニでATMから限界まで現金を引き落とす。俺の持っているキャッシュカードはN県の地銀である嶺戸利銀行しか持ってない。N県から出た後に使える保証がないからだ。そして俺は嶺戸利市の中心街に向かう。ここ嶺戸利市はエロゲー特有の地方都市のくせにそこそこ栄えていて、その上訛りもなく標準語を話しており、その上街もなぜかモダンでおシャンティな建物ばかりなのだ。地方衰退が叫ばれる現代において奇跡の発展をしているどう考えてもおかしな街なのだ。だからこそだ。俺はこの街の外に出たことがない。街の外のことはテレビやネットのニュースでしか見ない。実は人生で一度も電車に乗ったことがないのだ。嶺戸利市には電車が通っていない。この街の住人は皆街の外に出ることはない。学園や大学を卒業しても、みんなこの街で就職する。俺もきっと幸せなままだったらこの街から出ずに一生を終えたのだろう。それはそれでまともなエロゲー主人公だったらありだろう。育った街でヒロインとイチャイチャしながら人生を終えるエロゲー主人公は腐るほどいる。だけどこのエロゲー世界『切ない君のそばにいる』はまともではない。俺は幸せになりたい。だからこのセカイから出ていくのだ。

「大人1枚ください!ってエロゲ的説明台詞!」

 俺はチケット販売機で一枚チケットを買った。俺以外にバスターミナルに人はいなかった。気味が悪いくらいに誰もいない。そしてそのまま停留場に留まっていた夜行バスに乗り込む。

「…うわぁ誰もいない…マジでこの街の連中はこの街が大好きなんだな…」

 バスの中には誰もいなかった。中にいる人間は俺と、運転手のみ。エロゲ世界の住民の郷土愛は異常の一言だよね。

「チケット見せてもらっていい?」

「あっハイどうぞ」

 俺はエロゲーモブキャラ立ち絵特有の顔の半分に影が差していて誰が誰なのかわからない顔をした運転手のおじさんにチケットを差し出す。

「確認したよ。でも君珍しいね。ここはとてもいい街なのに、外に出るのかい?」

「はい。俺は出ていきます。幸せになりたいからね」

 この街に居続ける限り、俺は絶対に幸せにはなれない。だから外に出るのだ。ここにいてはいけない。

「ふーん。そうかい?でも周りとちゃんと話し合った?行き違いや誤解や勘違いはないって言い切れるかい?」

「ありません。…というかなんで俺のプライバシーにそんなに突っ込んでくるんですか?」

 外に出ていく人が珍しいからだろう。運転手さんは俺に根掘り葉掘り聞いてくる。家出少年だと思われているんだろうというのは、想像に難くない。

「あれ?おじさんのこと覚えてない?やっぱり君はやたらと前髪長すぎてちゃんと周りが見えてないみたいだね!ほら!今朝、君の事を轢いたトラック!あれの運転してたんだけど!」

「はぁ?あんたがあのトラックの運転手か?!なんでここに?!」

「君を轢いちゃったから運送会社は首になっちゃった!だからバスの運転手に転職さ!いやぁごめんね!ブレーキ間に合わなかったよ!てへぺろ!でも君も悪いんだよ?君はあの時、ショックを受けて落ち込んでたでしょ?だから注意散漫だった。自分の事ばかり憐れんでるからトラックなんかに轢かれちゃったんだよ。反省した方がいい!」

「人のこと轢き殺しかけておいてその軽さ…。このバス大丈夫なのかよ…」

「大丈夫大丈夫!君は結果的に死んでないでしょ!つまり僕は安全運転が得意なんだよ!大船に乗ったつもりでいてくれ!必ず君を東京まで送り届けて見せよう!ちなみに今は大船じゃなくてこれはバスじゃない?って突っ込むところだよ!」

「うるせぇよばーか!!まるでエロ同人誌のメスガキをママにする種付けおじさんみたいに顔の上半分に影が差してるくせに、ツッコミについて偉そうに語ってんじゃねよ!!」

 顔の半分に影が差している運転手のおじさんはなかなかにウザかった。俺は溜息を一つついて、一番後ろの座席に座って寝っ転がった。どうせ誰も乗客はいない。まるまるワンシートを占有したって文句は言わんだろう。

「じゃあ出発するよ。忘れ物はないね?一応言っておくけど、これが最後のチャンス・・・・・・・だからね」

「かまわん。とっとと出してくれ。俺はこの街から出ていく素質があるんだからな」

「はーい!出発進行なんだゾ☆」

「うぜぇ!萌えキャラみたいに☆をつけるな!☆をつけていいのは評価ポイントだけだ!!」

 そしてバスは発進した。街の中を走り抜けていく。中心部のビル街を抜けていく。途中で窓から俺と初音が働いていたバイト先の大きな本屋が見えた。

「通販全盛期のこの時代で、本屋で美少女とバイトってマジで幸せだったんだよなぁ…」

 俺はそうしみじみと呟く。そして次にバスは学園の前を通った。

「塾通いが当たり前のこの時代で、美人教師と放課後に勉強会なんてマジで幸せだったんだよなぁ…」

 俺はそうしみじみと呟く。そして次にバスは俺と雲母の家の前を通った。

「出会い系アプリが無きゃ異性と出会えないこの時代で、隣のお家には美少女が住んでて、しかも朝は起こしに来てくれるなんてマジで幸せだったんだよなぁ…」

 俺はそうしみじみと呟く。そして俺の家のリビングに灯りがついているのが見えた。

「サービス残業上等で親が家に帰ってこないのが当たり前のこの時代で…俺は優しいお母さんと毎日ご飯を一緒に食べられた…。家に帰るといつもお帰りって言ってくれた…マジで幸せだったんだよなぁ…ううっ…くそ…!ちくしょう…!」

 視界が滲んでいく。涙が頬をポロポロとみっともなく零れていく。おかしいな。寝取られたくないから、出ていくのに何でおれは泣いているんだろう?

「おや?泣いてるみたいだね?どうする?まだ降りられるよ?」

 バスは嶺戸利市に面するN湖沿いの環状道路を走っている。湖は月明りを反射して、美しく輝いていた。

「降ろさないでください。俺がいたら…あいつらは俺に際限なく甘えて狂って…そしてあいつらは幸せになれなくなっちゃうから…。俺がいたら…あいつらは狂って幸せになれないからぁ…!!俺みたいな弱っちい寝取られ男さえいなければ、あいつらは人を傷つけるような悲しいビッチになんかならずにすむんだからぁ!俺さえいなければ、あいつらは!俺の大好きな彼女たちは幸せになれるんだからぁ!ああ…。あああっ…あああああああああああああああああああああ!」

 NTRは他人寝取られ男を必要とする悲劇だ。つまりこの世界のお話は、主人公である俺がいて初めて成り立つ物語だ。俺の脳はきっと壊れる。でもあいつらだってきっと心を壊すんだ。俺という生贄を捧げて悲劇NTRを廻す。俺という寝取られ男がいるから、彼女たちは寝取られて、あんなどうしようもない狂った物語を演じることになる。俺がいなければあいつらはあんなどうしようもない悲劇に身を置かなくても良くなるんだ。俺がこの世界から消えれば、あいつらは俺以外の誰かと幸せになれる。寝取られ主人公さえいなくなれば狂った物語NTRは、始まらずに済むのだから…。だから俺がいなくなれば、彼女たちは幸せになれるんだ。

「そうか…。君の決意を尊重しよう。君はこの狂った箱庭ストーリーから、彼女ヒロインたちを守るために抜け出すことを決意できたんだ。君の決意をきっと彼女たちは理解しないだろう。きっと君を逆恨みする。だけど僕は見届けたよ。君の優しい思いやりをね。…だけど最後の試練がある。狂った物語お姫様たちはそれでも生贄王子様を求めるんだよ。あれをご覧…」

 運転手が指さす先には湖があった。水面の映る黄色い真ん丸の月を引き裂きながら、巨大な龍が姿を現した。その龍は叫び声を上げる。それはまるで怒りと悲しみに満ちているように聞こえたのだった。

//コメントアウトは読み飛ばしてください!

/* 

からの玉座に王子が生まれ変わるのはお姫さまにすでに契られていたこと。

だからこれはすでに取り返しのつかない物語のはずだったのだ。

彼が己が心を壊してしまうまでは…。

*/

//ちゃんと読み飛ばしましたか!?

//では次回予告です!!


次回予告


捨てられた姫は龍にその姿を変えて王子の足を焼き払おうとする。

王子を何処にも行かせたくなかったから。

その口より吐く火は姫の涙なり。

だが王子は気づかない。

もう涙なら見飽きていたから。

王子は龍に対峙する。

皆の幸せの為に姫を捨てた王子は荒野を独りで行くことをもう決めていたのだから。


次回、『俺に、王子様である素質はない!』


/*さあ!脳を壊して運命NTRを超えろ!!*/
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