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第4話・後 お前に、オギャれる素質はない!

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「いやその理屈は通らない。俺はいつも風呂に入る前に、お前に今から風呂に入るって言ってから、入ってるんだよ。するとお前はかならず三日に一回は風呂に突入してくる。なんで?」

「…それは…。そう!レオちゃんは昔からシャンプーが苦手だったし!いつも洗い残しがあってなんか臭いから!ママが仕方なく洗ってあげてるのよ!」

「俺は女の仕方がないを信用しないようにしてるんだ。あと臭いって言うな。俺は思春期の童貞ボーイとして、ちゃんと洗い残しがないように隅々まできれいに洗ってる。同年代男子よりも清潔さには自信がある方だよ!ナチュラルに俺のせいにしてくるお前の女子力の高さに俺はすごくうんざりしてるぞ…」

 俺は童貞ボーイとして通販で買った臭気計測器をつねに持ち歩いている。周りの男共の臭いをそれで測ったことがあるが、間違いなく俺の方が臭わなかった。

「あーだからレオンって、なんか雄臭さが足りないんだ…。だからあたしはあの脇が臭うウェイウェイした人と付き合うことにしちゃったんだね…。やっぱりレオンに男らしさが足りないからじゃん…意気地なし…」

「黙ってろ!ファンタスティックビッチ!今はお前の話はしてないんだよ!!」

 後の世に運動部のキャプテンたち相手に逆ハーレム4Pとかいうどう考えても雄臭そうなプレイをするような女はやっぱり言うことが一味違う。こいつにはディスるネタが事欠かなくて俺の脳がすり減りそうだよ。とりあえず新しくハットトリックビッチの称号を進呈しようじゃないか。

「揚羽。俺は臭くない。だからお前がわざわざおっぱいにボディソープを塗りたくって背中に乳首をこすりつけて洗ったり、逆に石鹸を指に馴染ませて俺の乳首をこすったりする必要はないんだ。もう一度聞こうか?なんでそんなことすんの?」

「ねえところでレオちゃんの体を洗ってるときにママは思ったんだけど、いつの間にか気がついたらレオンちゃんのおちんちんの先っぽって皮がなくなってたけど、あれって病気なの?心配なの…ママと一緒に病院行く?」

 マジで心配そうな顔で揚羽は俺を上目遣いに見つめていた。ほんと原作のイゴスガンマが無駄にキャラデザすごい凝ってるから、超かわいいんだよなぁ…だけど実母です!!キャラデザの無駄遣い!!というか話の逸らし方が酷過ぎて脳が痺れるわ…。

「おかしな方向に話を逸らしてんじゃねぇよ!!皮は自然に被らなくなるんだよ!!ほっとけ!!!」

 母親属性っておっとりしてマイペースじゃない?サイコパスにぴったりだよねこのキャラ属性。

「揚羽。マジで言うけどさ、大きくなった息子の風呂に入ってきて、裸で体を洗うのって児童相談所が知ったら飛んでくるレベルの虐待だって気がついてる?」

 実母にバブみを感じると児相が飛んできます。そうでなければいけない。

「???レオちゃんは何を言ってるの?ただの親子のスキンシップでしょ?」

「わぁ…こいつわかってない…。やっぱり処女に母親やらせたらいかんよ…」

 個人的に訳アリの小さな女の子を拾って引き取って育てるちょっと百合系入ってる大人の処女キャラが嫌いだ。男とかいう手のかかる大きな子供とさえ付き合ったことのない女が本物の子供の面倒を見切れるのかどうか果たして疑問である。

「俺も気弱でしっかり言わなかったのは悪かったけどさ、やっぱりお前はおかしいよ揚羽。俺への距離感がマジで狂ってる。お前俺とセックスできる?」

「ちょっと!何言ってるの?!ママとレオちゃんは親子なんだよ!そんなことできるわけないでしょ!」

「なのに裸で肌を積極的に触れ合わせてくるんでしょ?そういうのって本当はセックスの前戯のはずなんだけどね。それを意識出来てないんだな。狂ってるよお前…」

 揚羽ルートはクレイジーの一言だ。この女は酒屋さんとロストヴァージンした後、すぐに俺と寝ようとする。曰く「愛のあるセックスはセックスだけど、愛のないセックスはただの練習だから!女の体教えてあげるね…」などと言って息子の俺と寝てしまう。意味がわかりません。そして揚羽はその後商店街のいろんな店の男たちと寝まくるっては俺に覚えたプレイを披露してくるのだ。それもこれも『性教育はママの仕事だから』というイミフなロジック故にである。時に主人公の俺が揚羽相手に恋人っぽく振る舞おうとすると、揚羽は狂ったよう激高して俺を罵ってくる。それは罪深いことだと責めてくる。さらにシナリオが進むと、揚羽は間男を家に連れ込んで俺の目の前でセックスを見せつけてきたりするのだが、この時、間男の中には俺相手に暴力を振るうものが現れるのだ。揚羽はそれを黙認する。一切咎めないし守ろうとしない。それどころか間男と揚羽が付き合っていることを慮って、暴力に必死で耐える俺に向かって、『ママはあの男と寝てるのよ。なのに何で殴り返さないの?悔しくないの?…意気地なし。貴方なんて産まなきゃよかった』などと俺に向かって囁くのだ。一言で言おう。この女イカれてます。俺に女扱いされたがってる。なのに女扱いされると母親ぶりはじめ、逆に母親として扱えば男としての俺を軽蔑し始める。アンビバレンツでクレイジー。処女にして母親という矛盾の存在は狂気の発露でしかないのだ。そしてとうとう揚羽は間男たちの誰かの子を孕む。そして揚羽は『きっとこの子は男の子。バイバイレオン。安心してお母さん・・・・は次はうまくやって見せるからね!』と言って、俺のことを家から無一文で追い出すのだ。サイコホラーそのものだ。母親という存在の狂気に付き合うこのルートが一番ヤバい。NTR?ははは!もっと恐ろしい何かだよ!このルートじゃむしろ間男たちは俺と結ばれないからこそ利用する道具でしかない。NTRを使ったDVを延々と見せつけられるのがこのルートの醍醐味だ。マジで脳が壊れるし、本当に胸糞過ぎて一切笑えない。まだファンタスティック雲母ちゃんと一緒に乱交パーティでパリピして方がマシでさえある。

「揚羽。俺から言わせてくれ。お前とは親子の縁を切ることにした。俺とお前は今日から他人だ。二度と顔を見せないでくれ…」

「え…嘘…?レオちゃん?!違うよね!嘘でしょ?!冗談だよね!ねぇ!ねぇってばぁ!!」

 揚羽は俺に向かって抱き着いてこようとしたが、俺は揚羽の体を突き飛ばす。はっきり言ってマジで気持ち悪い。変に女として体に魅力があり過ぎるのも気持ち悪い。この女はマジですごく美人だし、スタイルもすごくいい。風呂に入られるたびに実母なのに俺はいつも勃起していた。それを見た時の揚羽の表情と来たら思い出すだけでも悍ましい。口元には軽蔑の歪みが、なのに瞳には性的興奮時に人間が見せる濡れた輝きが存在してたんだ。理性と狂気をせめぎ合わせて揺蕩っている揚羽という女は俺の人生を間違いなく歪ませるだろう。

「さようなら揚羽。よかったじゃないか。他人なら苗字で呼んでもおかしくないだろう?」

 俺はできるだけ冷たく嗤う。揚羽には本気だと伝えたかったから。そして揚羽はとうとう俯いて黙りこくってしまったのだ。



次回予告!

重い!何だこの女凄く悍ましい!!だから処女に母親は無理だって言ったんですよ!!
閑話休題。
今どきの流行りと言えば追放系!
当然俺がこいつらをディスったのは追放されるための高度な頭脳戦故にだ!
「あんたのおちんぽは役立たずだから、間男逆ハーレムから追い出すね!」と言われたいがための卑劣なる罠だったのだ!
だが俺には最大の誤算があった。
「あたしたち彼氏はいるけど、まだキスもしてないし、手も繋いでないんだよね…」
彼氏はいるけど、肉体関係はないんで、別に気にする必要はありません的設定が突然飛び出してきて狼狽える俺。
そう俺には最大の誤算があったのだ。
こいつらは将来ビッチになるにしても、今はまだ処女であったことを…。
心の在り方よりも体の在り方を重要視する処女厨的発想で考えれば、彼女たちはまだちゃんと『ヒロイン』だということ。
だがその瞬間、俺は中二病的ご都合主義で思い出したのだ!
原作知識のNTR体験によって脳を破壊された俺は、異能の力に目覚める素質があることを。
そして俺は決意した。自らをこの世界から永久に追放することに…。

次回、『俺に、追放される素質はない!』



/*さあこの神が定めたもう狂った箱庭から抜け出そう!*/





【小ネタ】

オギャンママビッチ揚羽ちゃんの悪行その1:レオンが家に帰ると大抵温かい御飯が用意してあるけど、それらの料理はキッチンで間男にバックで激しく突かれながら料理したものだぞ!大丈夫だ!衛生的には問題ないから!!気にするなニチャアアア!
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