悪役令嬢に転生したら病気で寝たきりだった⁉︎完治したあとは、婚約者と一緒に村を復興します！

第1章 病気が完治するまで

13話 あっという間に

　セリーナは病床で過ごす日々の中で、心の中での葛藤と向き合っていた。
　体は弱り、動くこともままならないが、心は不安と決意で満ちていた。支援活動を進めるための具体的な行動が必要だと感じながらも、体の制約に悩まされていた。

　その日の午前中、ローズに自分の決意と計画を伝えるために、彼女が訪れるのを待っていた。
　ベッドに横たわりながら、心の中でこれからの計画をまとめていた。
　ローズが部屋に入ると、セリーナは微笑みながらも、その表情には少しの不安が浮かんでいた。

「ローズ、今日は支援活動についての具体的な話をしたいの。私の体が動かない状態でも、何かできることがあると思うの」

　セリーナの言葉には、強い意志と切実さが込められていた。ローズは優しく微笑みながら、彼女の手を取った。

「セリーナ様、どんなことを考えていらっしゃるのですか？」

　セリーナはローズに、支援活動のアイデアを説明し始めた。
　自分が体を動かせない状態でも、村のために支援できる方法を考えていた。それは、書類や計画書の作成、村のために必要な物資のリストアップ、そして地域のリーダーたちとの連絡などだった。

「私はまず、支援活動の計画書を作成し、村のリーダーたちに提案したいと思っています。リーダーたちと協力して、どのような支援が最も効果的かを決めるために、私は手紙や書類を通じて意見を交わすつもりです。」

　セリーナの言葉には、支援の具体的な計画が込められていた。ローズはその提案に賛同し、セリーナの計画を実行に移すために必要な手続きを進めることを約束した。

「分かりました、セリーナ様。計画書の作成やリーダーたちとの連絡については、私が全面的にサポートさせていただきます」

　ローズの言葉に、セリーナは安心し、微笑みながら感謝の意を示した。彼女の心には、支援活動を通じて村に貢献したいという強い気持ちがあった。

　その後、ローズはセリーナの指示に従い、計画書の作成とリーダーたちへの連絡を進めるための準備を始めた。セリーナはベッドに横たわりながら、ローズが作成する書類や手紙の内容を確認し、必要な修正や追加の指示を出していった。

　数日後、セリーナの元に村のリーダーたちから返事が届いた。リーダーたちはセリーナの支援活動の提案に感謝の意を示し、具体的なニーズや希望についての詳細を伝えてきた。セリーナはその返事を受け取り、ローズと共に支援計画をさらに具体化する作業を進めた。

「ローズ、この返事を見てください。村のリーダーたちは私たちの提案を歓迎してくれているわ。これからは、彼らのニーズに合わせた支援を進める必要があると思うの」

　セリーナはローズに向かって微笑みながら、返事を手に取り、具体的な対応策を考え始めた。ローズもその内容を確認し、セリーナの指示に従い、支援活動の詳細なプランを立てる作業に取り組んだ。

　その夜、セリーナはベッドに横たわりながら、支援活動の成功を祈りつつ、自分の過去と向き合う心の葛藤を再確認していた。

　なんだか、今日は、一日があっという間にすぎた。

　自分の体が動かない状況でも、心の中でできる限りの努力をし、村に対する支援を進める決意を新たにする。

「私の過去の過ちを償うために、どれだけの努力が必要かは分からない。でも、今の私ができることを精一杯やりたい。それが私の贖罪だと思う」

　セリーナはその思いを胸に、静かに眠りについた。彼女の心には、新たな挑戦への希望と決意が込められていた。


　次の日、ローズは村のリーダーたちとの連絡を進め、支援活動の詳細なプランを立てる作業を続けた。