132 / 535
5.愁嘆の大地の章-20
しおりを挟む
左頬を赤く腫らすジャックと、薄っすら涙を浮かべてジャックを睨むマリア。
(あわぁぁぁあぁ、姫様なんて事をぉ! 船が壊されちゃうよぉ~~~!!)
艦内で勃発するであろうスティーラー同士の戦いに頭を抱えると、
「自らの憂いを「他者への当て擦り」で晴らすのは、お止めなさい! みっともないですわ!」
「!」
的を射られたジャックは一瞬驚いた目をしたものの、悔し気に奥歯をギリッと鳴らし、
「ケッ、そうかよ……」
叩かれた左頬を一擦り、仄暗い目をして格納庫から出て行った。
「ほぅ~お、逆ギレして暴れ出すかと思いきや、存外まともな神経してんじゃないかい」
意外そうな顔するブレイクに、ヤマトは新たな理解者が増えた事に緩んだ笑顔を見せ、
「見た目あんなだけど、本音は疑われてるのを気にしてるんですよ。「弟の件」とか、色々重なって」
「面倒臭い、「ひねくれ者」なのは確かでございますが」
「そうなのかい? 見かけによらず「繊細」で「乙女なヤツ」って事かい」
困り笑顔で消えたジャックの背中をみつめていると、
「ところで姐さん……」
「?」
ダニエルの声に振り返り、
「これだけの武器……やっぱ「僕達だけ」で分解清掃するんスよね……」
「「「「…………」」」」
ガルシアが所有する無数のハンドガンやライフル達を前に、げんなり顔のブレイク達。
(あわぁぁぁあぁ、姫様なんて事をぉ! 船が壊されちゃうよぉ~~~!!)
艦内で勃発するであろうスティーラー同士の戦いに頭を抱えると、
「自らの憂いを「他者への当て擦り」で晴らすのは、お止めなさい! みっともないですわ!」
「!」
的を射られたジャックは一瞬驚いた目をしたものの、悔し気に奥歯をギリッと鳴らし、
「ケッ、そうかよ……」
叩かれた左頬を一擦り、仄暗い目をして格納庫から出て行った。
「ほぅ~お、逆ギレして暴れ出すかと思いきや、存外まともな神経してんじゃないかい」
意外そうな顔するブレイクに、ヤマトは新たな理解者が増えた事に緩んだ笑顔を見せ、
「見た目あんなだけど、本音は疑われてるのを気にしてるんですよ。「弟の件」とか、色々重なって」
「面倒臭い、「ひねくれ者」なのは確かでございますが」
「そうなのかい? 見かけによらず「繊細」で「乙女なヤツ」って事かい」
困り笑顔で消えたジャックの背中をみつめていると、
「ところで姐さん……」
「?」
ダニエルの声に振り返り、
「これだけの武器……やっぱ「僕達だけ」で分解清掃するんスよね……」
「「「「…………」」」」
ガルシアが所有する無数のハンドガンやライフル達を前に、げんなり顔のブレイク達。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました
フルーツパフェ
大衆娯楽
とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。
曰く、全校生徒はパンツを履くこと。
生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?
史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる