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3.旅立ちの章-25
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モニタ内は、ジゼの圧勝を示す青一色。一部、画面左端に「NAS本体データ」を示す小さく赤い円を残すのみ。
イーサンは満面の笑みで、驚嘆のポージング。
「素晴らしいよジゼ君、その手際! それで中身は何が入っていたのかねぇ!」
更にポーズをキメるも、ジゼは完全ノーリアクション。
キーボードのエンターキーをポンと弾き、
「AI(エーアイ)よ」
「「「「AI?」」」」
キョトンとする四人。
イーサンは不思議ポージングで端末モニタを覗き込み、
「AIと言うからには当然、人工知能のデータと言う事になるのだよねぇ?」
表示されるデータ一覧に顔を寄せると、パソコンの外部スピーカーから不愉快そうな女子の声が。
「はぁ~。騒がしいので外を見てみれば、なんとも見事なマヌケ面が並んでますねぇ」
((((クチ悪ぅ!))))
悪い意味で驚くヤマト達と、不愉快な驚きもポージングで表現する、マメなイーサン。
謎のAIはモニタ上部の内蔵カメラで見ているのか、
「私を許可なく強引に、丸裸にした無礼者は、どこの、どなたですかぁ?」
口も悪ければ、性格にも難アリな気配。
((((…………))))
関わりを避けたい一同は、思わずジゼを指差した。
「ちょ、何でヤマトまで裏切ってるの!」
「あっ、ごめん、何となくノリで」
「ノリって、どう言う意味よ!」
「いやぁ、あはははは」
笑って誤魔化すと、
「そう……貴方……ですか……」
謎のAIが不敵な声を発し、ジゼは思わず身構え、
「だっ、だったら何……」
すると謎のAIは態度が急変。
「姉様と呼ばさせて下さぁい!」
「「「「「…………はぁ!?」」」」」
驚く一同(イーサンはキョトンのポージング)。
「はぁ~この身が無いのが口惜しいぃ! 容赦なく打ちのめす、その非情さ! 体があれば今スグに踏んでぇ……もとい、この身の全てを捧げて、お仕えするのにぃ!」
背筋に寒いザワツキを感じるジゼ。
批判的なジト目をパソコン上部のウェブカメラに向け、
「副長、価値はなさそうなので、このデータを完全消去して良いですかぁ?」
本気の目に、苦笑いのヤマトが慌てて取り押さえると、謎のAIは大慌て、
「そちらの美しい御婦人が副長殿なのですか! どうりで気品があると思いました!」
(さっきマヌケ面って……)
白々しい持ち上げに、ソフィアも疑いの眼差しを向けると、
「お役に立ちますよ! この船にインストールすれば戦闘力と防御力が飛躍的に上昇!」
するとイーサンは、鼻先でフッと小馬鹿にしたポージング。
「乗っ取る事も出来るのではないかねぇ?」
「黙れ、シスト虫ィ!」
「し、シスト虫ぃ!?」
初めてポージングを忘れるイーサンに、クスクス笑うヤマト達。
「この身で、この「船」を乗っ取る事に何の意味があると言うの! お慕いするジゼ姉様の乗るこの船を、ただ守りたいダケなんでぇす! 下心なんてありません!」
(((((それも下心なんじゃ……)))))
寒々しい目で、謎のAIを見つめる五人。
イーサンは満面の笑みで、驚嘆のポージング。
「素晴らしいよジゼ君、その手際! それで中身は何が入っていたのかねぇ!」
更にポーズをキメるも、ジゼは完全ノーリアクション。
キーボードのエンターキーをポンと弾き、
「AI(エーアイ)よ」
「「「「AI?」」」」
キョトンとする四人。
イーサンは不思議ポージングで端末モニタを覗き込み、
「AIと言うからには当然、人工知能のデータと言う事になるのだよねぇ?」
表示されるデータ一覧に顔を寄せると、パソコンの外部スピーカーから不愉快そうな女子の声が。
「はぁ~。騒がしいので外を見てみれば、なんとも見事なマヌケ面が並んでますねぇ」
((((クチ悪ぅ!))))
悪い意味で驚くヤマト達と、不愉快な驚きもポージングで表現する、マメなイーサン。
謎のAIはモニタ上部の内蔵カメラで見ているのか、
「私を許可なく強引に、丸裸にした無礼者は、どこの、どなたですかぁ?」
口も悪ければ、性格にも難アリな気配。
((((…………))))
関わりを避けたい一同は、思わずジゼを指差した。
「ちょ、何でヤマトまで裏切ってるの!」
「あっ、ごめん、何となくノリで」
「ノリって、どう言う意味よ!」
「いやぁ、あはははは」
笑って誤魔化すと、
「そう……貴方……ですか……」
謎のAIが不敵な声を発し、ジゼは思わず身構え、
「だっ、だったら何……」
すると謎のAIは態度が急変。
「姉様と呼ばさせて下さぁい!」
「「「「「…………はぁ!?」」」」」
驚く一同(イーサンはキョトンのポージング)。
「はぁ~この身が無いのが口惜しいぃ! 容赦なく打ちのめす、その非情さ! 体があれば今スグに踏んでぇ……もとい、この身の全てを捧げて、お仕えするのにぃ!」
背筋に寒いザワツキを感じるジゼ。
批判的なジト目をパソコン上部のウェブカメラに向け、
「副長、価値はなさそうなので、このデータを完全消去して良いですかぁ?」
本気の目に、苦笑いのヤマトが慌てて取り押さえると、謎のAIは大慌て、
「そちらの美しい御婦人が副長殿なのですか! どうりで気品があると思いました!」
(さっきマヌケ面って……)
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「お役に立ちますよ! この船にインストールすれば戦闘力と防御力が飛躍的に上昇!」
するとイーサンは、鼻先でフッと小馬鹿にしたポージング。
「乗っ取る事も出来るのではないかねぇ?」
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「し、シスト虫ぃ!?」
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「この身で、この「船」を乗っ取る事に何の意味があると言うの! お慕いするジゼ姉様の乗るこの船を、ただ守りたいダケなんでぇす! 下心なんてありません!」
(((((それも下心なんじゃ……)))))
寒々しい目で、謎のAIを見つめる五人。
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