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全魔王連合による大会議(議員人数多すぎて不確定)編

何かが何処かで、始まろうとしていた

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やっぱり、全魔王会議が始まったね。

予想通りだ。おもしろい程に、ね。

でも、大した話し合いがなされなかったのは流石の僕も驚いたかな。

あのダークエルフ……邪魔だね。

もっと早く、始末しておけばよかったかな。

あの妖精も邪魔だよね。

たかがちょっと人間よりも魔力量が多いだけの種族の癖に…………。

あいつらが「彼女」と同格なんて、納得いかないな。


でもね、僕はあいつらに危害は加えないよ?

本当は原型も留めない位にめちゃくちゃにしてやりたいけど、そんなことしたら目立つだろう?

僕はあの、自己顕示欲の塊の様な愚かな人間共とは違うからね。

もちろん、全ての人間がそうとは言わないけどね?

だって僕は、偏見を持たないとても道徳的な性格だからね。


おっと、脱線してしまったね。

これじゃあ、魔王達を笑えないよ。

まあ、僕が気に入らないあいつらを始末しない理由はね。

単純に面倒だからさ。

殺るなら、波風立てずにひっそりと。

まるで影のように、ね。


でも、「彼女」が以前、教えてくれたんだ。

『この世に【絶対】は存在しない』ってね。

【絶対】にバレないなんて保証が無いなら、行動を起こしてもそれはハイリスク・ノーリターンだろう?

僕は、怖いもの見たさで僕の縄張りテリトリーを荒らして死んだ、あの馬鹿とは違うからね。

そういう奴は、本当に辛くて死のうと考えた人間に失礼だと思わないのかな?

先日、僕の縄張りテリトリーに入って来た、この世に絶望した少女の話だけどね。

あの子は最期、とても幸せそうに笑ったんだ。

そんな子も、馬鹿共と同じ目で見られるなんて、許せないよ。


魂は皆等しく平等である、なんてよく聞くけど、

僕はそう思わない。

あの少女は確かに弱かった。

この世の醜さに耐えられない程弱かった。

でも僕は、弱さが悪だと思わない。

あの子は決して悪ではないし、愚かでもない。馬鹿でもない。

弱いけれど綺麗な、【善】である少女と、

馬鹿で愚かな、あの人間共。

どうして同等に見れる?


そんな疑問は置いとくとして、

やっぱり1番良いのは全てを知ってなお、折れることのない強い存在だよね。

そう、まさしく「彼女」だ。

この世の闇を見てなお、凛としている美しい存在。

聡く、美しく、強い。

僕が唯一尊敬出来る者。

「彼女」だけが、僕の狙いに気付いた。

流石に“僕”だとは、分からなかったようだけど……。


そうだよ。君が思った通りさ。

君が気付き、魔王達が動いてくれたお陰で、

やっと僕は、舞台の幕を開けられる。

大丈夫。

これからは、ずっと……ずっと一緒だよ?

ねぇ…………





ルーナシア────────?
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