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過ぎたるは猶及ばざるが如し
気持ちよかっただけじゃないんだってば!
しおりを挟む「んー? ミルクっつーより、薄めたスポーツドリンクみたいな? でもまぁ ごちそーさん」
用済みの糸を、くるくる回して人差し指に絡めたり解いたりしながら、藤也が唇の端をぺろりと舐める。
俺はと言うと、もう、反論しようにも口は乱れまくった息が出入りするので精いっぱいだ。
「イく時の締め付け、乳首も責めると強烈ですね」
体がぎゅって力入っちゃうのは痛かったからであって、気持ちよかっただけじゃないんだってば!
「それはそうと、真琴、私はいくらでもこのままでいてくれていいのですが、しかしまぁ……そろそろ足を緩めてくれませんか」
あし? ゆるめ?
「こうもがっしりしがみ付かれると、抜くに抜けませんよ」
ぬるり。と、なんだかもうよくわからないモノを纏わせながら、柊也の指先が太腿の内側を撫でる。
しがみ、つ…………
「──────ーッ!!!」
みっちり、がっつり、がっちり。
柊也の腰骨の辺りにひっかける様にしながら、そこに絡んでるのは……俺の足で。
「いきなり離さないでください。まだ入っているモノが折れたらどうしてくれるんですか」
「いーじゃん。一生世話してもらえば」
声にならない悲鳴を上げて、ばばっと足を離すと同時に、柊也が両手で俺の腰を掴んだから、上げられた腰はそのままの位置キープ。
ってか! 折れないだろ!! ソコ、骨とか入ってないだろ!! むしろ折れろ! どっちかって言うと、もげてしまえばいい!!
「言葉の綾ですよ」
口をパクパクさせながら、これまた声にならない声で抗議したら、しれっと返された。
「抜けないと言ってはみたものの。いざとなると去りがたいですね」
そうは言いながらも、名残惜しそうにしながらゆっくりと、柊也が俺の中から出て行く。
はー
イってもまだまだ十分でかいモノが体の中から消えて、背中がシーツに沈む。文字通り、体がすごく重くて、ずぶずぶめり込む感じだ。
はー 疲れた。
死ぬかと思った。
こう言う死に方ってえーっと。
ふくじょーし?
下になってる場合はどうなんだろうな。
……絶対こんな死に方、死んでもしたくないけど。
「満足そうな顔しちゃって」
全身使いながらぜいぜい息をする。思考が定まらなくて、よくわからないことを考えてたら、俺を見下ろしていた藤也が手を伸ばして来る。そして俺のほっぺたをむにむに撫でながら笑う。その笑顔がなんか、霞んで見えた。
してない。って、言いたいけど。
言えないのは、声が出ないからってことにしとこう。
もう。
疲れ……た。
息を吸って、大きく吐いて、目を閉じて。
頭を撫でる手が、すごく、温かくて、気持ちよくて。
目の前が暗くなったのを意識するよりも早く、すぅっと、意識が遠のいた。
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