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第25話 そんなヤツなら容赦はしねぇ!
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「アルベート、クリスティ……お前たちだけでも逃げてくれ」
「そんな……! マルクさんを置いて、逃げるなんてできま」
「———おいお前ら! 俺が時間を稼ぐから、早く向こうに逃げやがれってんだ!」
涙を誘う感動のワンシーン。俺はその舞台に土足で割って入ると、それを容赦無くぶち壊した。
今はそんな感傷に浸っている時間はない。すでにキュクロープスは視界を取り戻し、充血した単眼でこちらを睨み付けている。
「あ、アンタは一体……」
「んなこたぁ後で聞かせるからよ! 早くあの女の元まで駆けやがれっ!」
「す、すまない……恩に着る!」
額に汗と血を織り混ぜたリーダー格が礼を言うと、唖然としたまま言葉を失った若い男女が我を取り戻す。切れのある所作で起き上がると、仲間に肩を貸し、俺が示した逃走路へと辿り始めた。
俺は憤怒の色に塗りたくられた眼の前に立ち塞がり、よたよたと遠ざかる三人を背に隠す。
(少しだけ時間を稼げれば、それでいいんだ! なんとかなる!)
キュクロープスが地響きを引き連れて、距離を詰めてきた。
「———っしゃ!」
俺は気合いを一つ吐き、真っ向から対峙する。
キュクロープスの石斧が、大く振りかぶられる。咄嵯に剣で受けの構え。
だが。
異常なまでの風切り音。唸りを上げながら迫りくる石斧に、ぞわりと背筋が寒さに震えた。
(やべぇ! 受けはダメだ!)
刹那の英断だった。
腕を高々と振り上げて、最高地点から充分に溜めを作った渾身の一撃は、跳び下がる俺の爪先を掠めて地に打ち付けられると、まるで小爆発でもおこしたように地面に小さなクレーターを生み出した。
さらに削岩された大粒の岩が散弾となり、襲いかかる。
体を小さく丸め、両腕で顔をガードしながら被害を最小限に食い止めつつ、岩弾を回避。どうにか後方に着地した。
こめかみを掠めた岩が皮膚を裂き、つつ、と頬に血が伝う。
膝をついた状態から立ちあがろうとした途端、足元がガクリと笑い揺れた。
———足が痺れている。ほんの少しだけ、爪先に掠っただけなのに。
「なんて威力だ……。はは、マジでやべーなこりゃ」
声に出してみたところで、戦況は何も変わらない。
どう足掻いても埋められない戦力差に、体が具に絶望を感じ取り、全身の感覚が麻痺していく。
そしていやが上にも気付かされる、この外魔獣の性悪さ。
(これが本気の一撃なら、さっきまでは遊んでいやがったってわけか……)
最小限の動きで後方を確認する。
冒険者の三人は、無事にエリシュの元へと辿り着こうとしていた。
機動力だけなら、きっと俺のほうが上だろう。後は俺も即時撤退するだけなのだが。
(やろう……俺をどうやってなぶり殺そうか、楽しんでやがるな……)
キュクロープスは続けて攻撃を仕掛けてこなかった。
ゆっくりと石斧を持ち上げると、その単眼が少しだけ眇められる。
愉悦に浸っていた。
まるで活きのいいオモチャでも与えられたかのように。
「エリシュ! 作戦変更だ! ここでコイツを倒す!」
「ちょ、ちょっと! 無茶言わないで! あなたがここまで逃げてくれば、この狭い通路でキュクロープスを引き離せるわ!」
「いや……コイツは全然本気じゃなかったんだ。このくそむかつく笑みを見れば嫌でも分かる。俺たちがその通路に逃げ込んでも、コイツが全力で襲ってくればそれまでだ。多分通路ごと潰されて、瓦礫の下敷きでオダブツになるのがオチだろーな」
人に近い姿形をしているだけあって、きっと知能はそれなりにあるのだろう。
コイツを前に、今まで何人の人間が恐怖に慄き、背中を晒して逃げてきたのだろうか。
その度にコイツは確実に、その相手を屠ってきたはずだ。
「エリシュ。……悪いがあのスキル、使うぜ」
玲奈に会うまでは、死ねない。
死にたくない。
生きてもう一度、会いたい。
死と隣り合わせのこの場面、心をたぎらせ玲奈を想うと不思議と力が湧いてくる。
髪の毛がゆらりと持ち上がった。
「発動しろぉぉぉぉ! 終焉なき恋慕!」
俺の命が燃焼し、秘めた力へと変換されると全身の隅々まで循環する。
毛穴から汗が吹き出すように、力が、闘志が、想いが、溢れて止まらない。
俺は地を蹴り一足飛び。瞬時にキュクロープスとの間合いを消した。
一つしかない目を見開いて、キュクロープスも間一髪で対応。剣と石斧が交錯する。猛烈な火花が暗い迷宮を茜色に染め上げた。
「うおりゃあああああああああああぁぁ!」
『ウグアアアアアアアアアアアアアアア!』
歯を剥き出しにして互いに吠えた。剣と石斧越しに、相手の顔はすぐ目の前。鋭い眼光を絡め合う。
両者一歩も譲らぬ激しい鍔迫り合い。だがその均衡も、少しずつ崩れていく。
『グオオオオアアアアアアアアアアアアアアアアア———!?』
力で制圧したのは俺のほう。キュクロープスは手足を投げ出し後方へと吹き飛んでいく。迷宮の壁に自慢の体躯を強打すると、そのまま前のめりに倒れ込んだ。
低い唸り声を上げながら、キュクロープスが緩慢な動きで起き上がる。
その顔には、自分の半分にも満たない体格の獲物に吹き飛ばされたことが今だ信じられないといった、喫驚の表情を浮かび上がらせていた。
「そんな……! マルクさんを置いて、逃げるなんてできま」
「———おいお前ら! 俺が時間を稼ぐから、早く向こうに逃げやがれってんだ!」
涙を誘う感動のワンシーン。俺はその舞台に土足で割って入ると、それを容赦無くぶち壊した。
今はそんな感傷に浸っている時間はない。すでにキュクロープスは視界を取り戻し、充血した単眼でこちらを睨み付けている。
「あ、アンタは一体……」
「んなこたぁ後で聞かせるからよ! 早くあの女の元まで駆けやがれっ!」
「す、すまない……恩に着る!」
額に汗と血を織り混ぜたリーダー格が礼を言うと、唖然としたまま言葉を失った若い男女が我を取り戻す。切れのある所作で起き上がると、仲間に肩を貸し、俺が示した逃走路へと辿り始めた。
俺は憤怒の色に塗りたくられた眼の前に立ち塞がり、よたよたと遠ざかる三人を背に隠す。
(少しだけ時間を稼げれば、それでいいんだ! なんとかなる!)
キュクロープスが地響きを引き連れて、距離を詰めてきた。
「———っしゃ!」
俺は気合いを一つ吐き、真っ向から対峙する。
キュクロープスの石斧が、大く振りかぶられる。咄嵯に剣で受けの構え。
だが。
異常なまでの風切り音。唸りを上げながら迫りくる石斧に、ぞわりと背筋が寒さに震えた。
(やべぇ! 受けはダメだ!)
刹那の英断だった。
腕を高々と振り上げて、最高地点から充分に溜めを作った渾身の一撃は、跳び下がる俺の爪先を掠めて地に打ち付けられると、まるで小爆発でもおこしたように地面に小さなクレーターを生み出した。
さらに削岩された大粒の岩が散弾となり、襲いかかる。
体を小さく丸め、両腕で顔をガードしながら被害を最小限に食い止めつつ、岩弾を回避。どうにか後方に着地した。
こめかみを掠めた岩が皮膚を裂き、つつ、と頬に血が伝う。
膝をついた状態から立ちあがろうとした途端、足元がガクリと笑い揺れた。
———足が痺れている。ほんの少しだけ、爪先に掠っただけなのに。
「なんて威力だ……。はは、マジでやべーなこりゃ」
声に出してみたところで、戦況は何も変わらない。
どう足掻いても埋められない戦力差に、体が具に絶望を感じ取り、全身の感覚が麻痺していく。
そしていやが上にも気付かされる、この外魔獣の性悪さ。
(これが本気の一撃なら、さっきまでは遊んでいやがったってわけか……)
最小限の動きで後方を確認する。
冒険者の三人は、無事にエリシュの元へと辿り着こうとしていた。
機動力だけなら、きっと俺のほうが上だろう。後は俺も即時撤退するだけなのだが。
(やろう……俺をどうやってなぶり殺そうか、楽しんでやがるな……)
キュクロープスは続けて攻撃を仕掛けてこなかった。
ゆっくりと石斧を持ち上げると、その単眼が少しだけ眇められる。
愉悦に浸っていた。
まるで活きのいいオモチャでも与えられたかのように。
「エリシュ! 作戦変更だ! ここでコイツを倒す!」
「ちょ、ちょっと! 無茶言わないで! あなたがここまで逃げてくれば、この狭い通路でキュクロープスを引き離せるわ!」
「いや……コイツは全然本気じゃなかったんだ。このくそむかつく笑みを見れば嫌でも分かる。俺たちがその通路に逃げ込んでも、コイツが全力で襲ってくればそれまでだ。多分通路ごと潰されて、瓦礫の下敷きでオダブツになるのがオチだろーな」
人に近い姿形をしているだけあって、きっと知能はそれなりにあるのだろう。
コイツを前に、今まで何人の人間が恐怖に慄き、背中を晒して逃げてきたのだろうか。
その度にコイツは確実に、その相手を屠ってきたはずだ。
「エリシュ。……悪いがあのスキル、使うぜ」
玲奈に会うまでは、死ねない。
死にたくない。
生きてもう一度、会いたい。
死と隣り合わせのこの場面、心をたぎらせ玲奈を想うと不思議と力が湧いてくる。
髪の毛がゆらりと持ち上がった。
「発動しろぉぉぉぉ! 終焉なき恋慕!」
俺の命が燃焼し、秘めた力へと変換されると全身の隅々まで循環する。
毛穴から汗が吹き出すように、力が、闘志が、想いが、溢れて止まらない。
俺は地を蹴り一足飛び。瞬時にキュクロープスとの間合いを消した。
一つしかない目を見開いて、キュクロープスも間一髪で対応。剣と石斧が交錯する。猛烈な火花が暗い迷宮を茜色に染め上げた。
「うおりゃあああああああああああぁぁ!」
『ウグアアアアアアアアアアアアアアア!』
歯を剥き出しにして互いに吠えた。剣と石斧越しに、相手の顔はすぐ目の前。鋭い眼光を絡め合う。
両者一歩も譲らぬ激しい鍔迫り合い。だがその均衡も、少しずつ崩れていく。
『グオオオオアアアアアアアアアアアアアアアアア———!?』
力で制圧したのは俺のほう。キュクロープスは手足を投げ出し後方へと吹き飛んでいく。迷宮の壁に自慢の体躯を強打すると、そのまま前のめりに倒れ込んだ。
低い唸り声を上げながら、キュクロープスが緩慢な動きで起き上がる。
その顔には、自分の半分にも満たない体格の獲物に吹き飛ばされたことが今だ信じられないといった、喫驚の表情を浮かび上がらせていた。
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