彼女に売られた？そもそも彼女だったのか？

実家に挨拶

今日は俊哉と実家に同居の話をしに行く。
既に家族には彼氏ができたことは話してある。
少々驚かれたが、すぐ今度連れてきてねって言われた。

「ただいまー、連れてきたよ～」
「はいはい、いらっしゃい、どうぞ中へ」
「初めまして、、、」
「挨拶は中でしましょ、さ、どうぞ」
「ありがとうございます、お邪魔致します」

うちも一応3LDKだ、狭いけど。
ダイニングテーブルを四人で囲む。
「こちら心ばかりの物ですが、皆さんでお召し上がりください」
「ご丁寧にありがとうございます、いただきます」

「あ、えーと、こちら佐野俊哉さん、僕の彼氏です」
「佐野俊哉と申します」
「俊哉緊張してる、こっちが父と母ね」
「ずいぶん簡単な紹介ね、母の雪子です」
「父の和真です」
「よろしくお願いいたします」
「こちらこそよろしくお願いします」
「今回はご挨拶と同居の許可をいただきたくお邪魔いたしております」
「そんな固くならずに、普段通りでいいわよ」
「は、はい」
「普段家にいる時の俊哉でいいんじゃない？」
「両親の前でキスしていいの？」
耳元で囁かれ顔が火照る。
「仲良さそうでホッとしたわ」
「そうだな、俊哉君、優真のことをよろしく頼む」
「はいっ、こちらこそ」
「荷物はそんなにないから今日、俊哉の家に引っ越すね」
「寂しくなるわねぇ～」
「沙雪がいるから寂しくないでしょ」
「あの子はうるさいだけだもの～」