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第五章:もういいよ
百井_5-3
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「生徒が飛び降りた!」
放課後にその声を聞いて、他の教師と共に百井も現場へと駆けつけた。
「――!!」
自殺していた生徒が日下部だと知ったとき、そして、その死体が『女子生徒の制服』を着ているのを見て、百井は思わず周囲を見渡した。この場に時任がいないことを確認したのだ。
当然、他の教師達も困惑していた。
「隠して下さい。性別に関するデリケートなことかもしれません。周囲にも口外しないようにして――」
その場で百井は冷静に指揮をとった。それは彼女としては時任に見つかる前に迅速に、この状況を撤去したかったのが本音だが、その動きが冷静で適切だったので、皮肉にも在籍して初めて評価を受けることになったのだった。
放課後にその声を聞いて、他の教師と共に百井も現場へと駆けつけた。
「――!!」
自殺していた生徒が日下部だと知ったとき、そして、その死体が『女子生徒の制服』を着ているのを見て、百井は思わず周囲を見渡した。この場に時任がいないことを確認したのだ。
当然、他の教師達も困惑していた。
「隠して下さい。性別に関するデリケートなことかもしれません。周囲にも口外しないようにして――」
その場で百井は冷静に指揮をとった。それは彼女としては時任に見つかる前に迅速に、この状況を撤去したかったのが本音だが、その動きが冷静で適切だったので、皮肉にも在籍して初めて評価を受けることになったのだった。
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