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第二章:もういいかい?
飛田_2-1
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「聖先輩達はスクールカウンセラーに会いにいくみたいっすね」
スマホに届いたメッセージを確認したあと、飛田はその情報を我孫子に共有した。
「あっそ。じゃあ、こっちはもう少し歩いたら先に戻ろうぜ」
情報を咀嚼することもなく、我孫子はあっさりとそう返答した。彼にやる気がなさそうなことは飛田も薄々と感じてはいた。横を歩きながらも気だるそうな態度に、真剣に聞き込みをしているようにも思えなかったからだ。
「そうっすね」
一応、相手が年上で役職を持っていることもあり、飛田は相手の意見を尊重した。そして、少し見回りを再開したところで、
「そういえば、お前達もアイツと知り合いか?」
我孫子が飛田に尋ねた。
「アイツって誰っすか?」
「有栖だよ。ユースティティアの」
「あぁ、はい。一応」
「アイツには気をつけろよ。俺もアイツと知り合ってからは散々だからよぉ。自分から誘っておいて、相手してやったらセクハラだのなんだの――まぁ、アイツだけに限らず女性と遊ぶときには気をつけろよ。これは先輩からのアドバイスだ」
我孫子はそう言うと下品に笑った。
「そうだ、他にも――」
我孫子の話を聞きながら、ある程度の調査をしたところで、
「こっちで出来ることはないだろ、戻ろうぜ」
我孫子はそう切り出した。
「いえ、聖先輩からメッセージが届きました。学園のデータベースを調べて、最近あった事件や事故について調べて欲しい、とのことです。というわけで、職員室へ行きましょう」
飛田が見せたスマホに表示されたメッセージを確認すると、我孫子は大きな舌打ちを一つ鳴らした。
スマホに届いたメッセージを確認したあと、飛田はその情報を我孫子に共有した。
「あっそ。じゃあ、こっちはもう少し歩いたら先に戻ろうぜ」
情報を咀嚼することもなく、我孫子はあっさりとそう返答した。彼にやる気がなさそうなことは飛田も薄々と感じてはいた。横を歩きながらも気だるそうな態度に、真剣に聞き込みをしているようにも思えなかったからだ。
「そうっすね」
一応、相手が年上で役職を持っていることもあり、飛田は相手の意見を尊重した。そして、少し見回りを再開したところで、
「そういえば、お前達もアイツと知り合いか?」
我孫子が飛田に尋ねた。
「アイツって誰っすか?」
「有栖だよ。ユースティティアの」
「あぁ、はい。一応」
「アイツには気をつけろよ。俺もアイツと知り合ってからは散々だからよぉ。自分から誘っておいて、相手してやったらセクハラだのなんだの――まぁ、アイツだけに限らず女性と遊ぶときには気をつけろよ。これは先輩からのアドバイスだ」
我孫子はそう言うと下品に笑った。
「そうだ、他にも――」
我孫子の話を聞きながら、ある程度の調査をしたところで、
「こっちで出来ることはないだろ、戻ろうぜ」
我孫子はそう切り出した。
「いえ、聖先輩からメッセージが届きました。学園のデータベースを調べて、最近あった事件や事故について調べて欲しい、とのことです。というわけで、職員室へ行きましょう」
飛田が見せたスマホに表示されたメッセージを確認すると、我孫子は大きな舌打ちを一つ鳴らした。
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