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第二章:もういいかい?
虹河原_2-3
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「一色さん、待ってください!」
それは虹河原の記憶にある――ある日の出来事だった。
「おう、聖」
「何故、辞めるんですか? しかも、ユースティティアに行くとも聞きました」
一色が警察を聞いた日、当時、上司と部下でありペアで行動することが多かった虹河原は彼を問い詰めた。
「このままではアカンからや」
「警察の癒着問題が原因ですか? それなら、尚更、辞める必要なんてない。内部から解決するべきです。外部組織から敵対し、変えるなんて――」
「必要なことなんや」
「納得できません!」
「……別に、お前の納得はいらんよ」
「なっ――」
引き留められると思っていた。自身の言葉なら聞いてくれると思っていた。だからこそ、虹河原にとって一色の言葉はショックだった。
それ以来、虹河原は一色とは決別した。一色は警察を辞め、虹河原は警察に在籍し続けて現在に至る。
「虹河原さん、当初予定していた場所は見回りましたが他に何処か行くんですか?」
反保の声に虹河原はいつでもすぐに引き出させてしまう場所に置いてあった記憶を、また同じ場所へと片付けた。
「あぁ、保健室へ行こう」
「保健室ですか?」
「これまでも学校の調査、というのは何回か実施したことがあるけど、学生は他の教員よりも保健の先生に悩みを相談する傾向が高いんですよ。ここでもそうかと思いまして」
「なるほど」
「とりあえず、話を聞きに行きましょう」
それは虹河原の記憶にある――ある日の出来事だった。
「おう、聖」
「何故、辞めるんですか? しかも、ユースティティアに行くとも聞きました」
一色が警察を聞いた日、当時、上司と部下でありペアで行動することが多かった虹河原は彼を問い詰めた。
「このままではアカンからや」
「警察の癒着問題が原因ですか? それなら、尚更、辞める必要なんてない。内部から解決するべきです。外部組織から敵対し、変えるなんて――」
「必要なことなんや」
「納得できません!」
「……別に、お前の納得はいらんよ」
「なっ――」
引き留められると思っていた。自身の言葉なら聞いてくれると思っていた。だからこそ、虹河原にとって一色の言葉はショックだった。
それ以来、虹河原は一色とは決別した。一色は警察を辞め、虹河原は警察に在籍し続けて現在に至る。
「虹河原さん、当初予定していた場所は見回りましたが他に何処か行くんですか?」
反保の声に虹河原はいつでもすぐに引き出させてしまう場所に置いてあった記憶を、また同じ場所へと片付けた。
「あぁ、保健室へ行こう」
「保健室ですか?」
「これまでも学校の調査、というのは何回か実施したことがあるけど、学生は他の教員よりも保健の先生に悩みを相談する傾向が高いんですよ。ここでもそうかと思いまして」
「なるほど」
「とりあえず、話を聞きに行きましょう」
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