有栖と奉日本『カクれんぼ』

ぴえ

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第二章:もういいかい?

反保_2-3

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「まぁ、細々とした点を決めるのは面倒だから、そっちに任せるとして」
 警察側のメンバーについて不服がないのか、興味がないのか解らないが我孫子は億劫そうに切り出した。
「学園の調査だから、といって自由に何でもやっていいわけじゃないだろ? 行っていい場所や駄目な場所、その他にも学園側のスケジュールや調査して得た情報について更に詳細を聞きたい場合などを考慮すると学園側から一人でも良いから担当者をつけて欲しいな」
 続けて伝えられた要求は真っ当なものだった。確かにその人物が一人いるかいないかで調査する側の効率は変わってくる、と反保は納得する。
「その点に関しては、既に依頼しています。時任(ときとう)という男性教員が担当してくれるそうです。彼は三十代半ばですが、既に高等部の教員代表となる主任の役職で、しかも、来年には教頭に任命予定のエリートです」
 天使が我孫子の要求に既に何もかも準備していたかのように、すらすら、と答える。
「準備の良いことで」
「選出した人材にも問題はないかと思いますよ」
 天使はそう会話を交わすと他に質問はないか、と我孫子を一瞥したあとに反保を見る。警察側のメンバーを見ない、ということは既に説明済みなのだろう。ユースティティア側にも反応がないことを確認すると、
「では、あとはお任せ致します。私は別件がありますので、これで」
 彼は一礼し、応接室から退出していった。
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