勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず！

外伝 章努の話

もう何年経ったか分からない

　多分5年程経過したと思うんだが、俺はいつもの如くロンドロッグから逃げてきた難民を保護し、衣食住を提供し、更には安全を確保していく。

　最初の2ケ月が兎に角大変だ。
　2ヶ月もすれば仮設ながら住居もでき、それなりに落ち着く。

　だが魔物の襲撃は待ったなしだ！
　そんな折、俺はとある女の顔面を思いっきり殴ってしまった！
　俺がピートロネラとバイ・・・・何だっけ？最近いまいち・・・・おっさん呼ばわりが多かったからな・・・・バイアグラ氏バイエンス氏だっけ？とリア充死ね！4人の妻バイエンス氏の妻達を含め打ち合わせをしている時、いきなり女の襲撃があったから思わず反応しちまった！

「ぶげらべ！！！」
　派手に吹き飛んでいく残念な女！
「お前達気が付かなかったのか？今はそれより周囲の警戒と強化を！」
　サイエンス氏バイエンス氏が勝手に指示を出している。
　まあ自分の妻にだからいいか？

　俺は咄嗟にピートロネラを庇うべく、俺は思わず抱きよせた。
　何せ俺の隣に居れば一番安全だからな！こういう時はこれが一番！
「章様、おいたはいけませんわ。」

　ここ数年、ピートロネラやおっさん達は俺の事を章様と呼ぶようになった。

　俺は反発したんだが、ロンドロッグの風習を考えればこの呼び方が一番国民に安心を与えるのだとか。

　そう言われると受け入れるしかねえよな！
　それに未だよくわかんねえが、ピートロネラは俺の妻になった覚えはないとか頑なに拒絶してくるが、何故か俺とは伴侶なんだとか。

　伴侶って夫婦じゃねえのか？
　そう思ったが・・・・最近はそういった勉強もしたんだぜ・・・・違うらしい。
　そして俺はどうした事か吹き飛んだ。
　いてえ！全く気が付かなかったぜ！ピートロネラを守るつもりで守れていねえ！

「姫様を抱き寄せるなど言語道断！この場で死んで詫びをいれろ！」
　いきなり野郎にののしられたが、何だこいつ！
　ピートロネラを襲いに来たのか？それとも未だ俺は追われていて、5年越しに刺客が現れたのか？

　しかも俺はこいつの気配に全く気付かなかったうえに、こうもあっさり吹き飛ばされた！
　出来る奴だな！仕方がない、全力で行くしかねえな！
　あまり力を解放すると、周囲が大変な事になるが、このままじゃあ殺される！
　俺の5年、ここで・・・・
「ひーめーさーまー！」
　あ？

　俺が襲撃者と対峙していたら、さっき吹き飛んだ女が・・・・

「まあ！貴女顔が血まみれでわかりませんでしたが、ヨランデではありませんか？」
「さーがーしーたーのーよー」
「そう言えば私が貴女達2人を使節団に入り込ませていたのでしたね。無事で何より・・・・章様、それにクサンデル、おやめなさい。」

　・・・・何だよ知り合いかよ！
「やっと会えました！だがこいつは殺す！」
　うわ！なんだよこいつ！ヤル気満々じゃねえか！！



　●　　作者からのお知らせ　　●


　章君達ですが、今回ようやくクサンデル氏とヨランデ女史と合流出来ました。
　召喚から5年と少し経過した頃の話で、

　第388話　幼児用ロンパース
　
　https://www.alphapolis.co.jp/novel/568571760/798344371/episode/3915405?preview=1

　辺りの出来事となります。