709 / 735
外伝 章努の話
定期的な拠点の変更?
しおりを挟む
俺達は数ヶ月ごとに拠点を変更し、ロンドロッグの難民が多く集う場所をどうにかすべく奮闘した。
まあぶっちゃけ限度があるからな。
俺の身体はひとつしかねえ。
いや、もうないが2つになっていた事があるんだっけか。
自分の死体を見たのは事実だ。
幽体離脱じゃあるまいし、自分の死体を見るってある意味貴重な体験だが、二度としたくはねえ!
「ショー様、ここはもう任せても大丈夫なようです。ここから徒歩で数日の所にも難民だけで身を寄せ合っている集落があるようですのでそちらへ向かいましょう。但し規模は大きいようで、1000人程のようです。」
ピートロネラがそういう時、既にお付きの女性騎士?が状況を把握、持ち込んでいる物資を全て投げ打った後だ。
因みに物資の殆どは俺が所持している。
バイエンス氏も持っているな。
何だっけ?空間拡張しているストレージみたいのがあってだな、俺の装備にはそれが備わっているが、そもそも高価すぎて普通の人は所持していないとか。
で、元奴隷商のバイエンスのおっさんは何故か持っている。
だがそんなに入らないらしい。
エルフのねーちゃん達は自分の物を仕舞うぐらいだが、能力が備わっているらしく、衣類と簡単な日常生活を送る程度の物資は自前で常に持ち歩いているようだ。
簡易テントもあるようだが、数人が寝泊まりするのは無理だとか。
で、ピートロネラが持っているのも、そんなに大容量ではないらしい。
せいぜい数人程度の物資しか納まらねえとか。
じゃあ俺が行けばいいじゃねえか?ってなりそうだが、俺は関係ないから断った。
一度それをすると色々問題があるからだ。
力がある人はない人を助けるべきだ!と女騎士にすごい剣幕で怒鳴られた事があるが、それは違うと俺は思っている。
確かに助ける事は出来るだろう。
だがそのような状況の人々は今現在この地には数え切れないほど居るんだ。
あっちを助けてくれたのにどうしてこっちは助けてくれないんだ!となる事が目に見えているから敢えて助けない。
助けた事が逆に俺の立場を悪くするという、なんとも言えない出来事が起こる未来が俺には見える。
それにもう一つ、これはどうしようもない事だが俺は半ば騙されてこっちに来た。
来ちまったもんは仕方がねえが、俺は勇者として力を発揮すべきはずなのに、遊者とか言う表示のせいで遊び人認定され、追放された身だ。
それを後から助けてくれってのは虫が良すぎる。
それは皇族のせいだ!っていう連中もいるかもしれねえ。
だがその皇族をあんた達はずっと支えて、そして認めてきたはずだ。
その皇族がしでかしたんだ。
・・・・まあそうは言っても目の前に助けを求めている連中がいればつい助けてしまうんだがな。
結果的に助かる連中と助からねえ連中がいる訳だが、そこはある意味自己責任という事にした。
助けを求める?俺はここにいた。
そこにやってこなければそもそも助けを求めている存在に気が付かねえ。
それに俺達がここにいるという情報を知り、やってきた連中もいる。
俺は何か理由が欲しかったんだろう。
まあぶっちゃけ限度があるからな。
俺の身体はひとつしかねえ。
いや、もうないが2つになっていた事があるんだっけか。
自分の死体を見たのは事実だ。
幽体離脱じゃあるまいし、自分の死体を見るってある意味貴重な体験だが、二度としたくはねえ!
「ショー様、ここはもう任せても大丈夫なようです。ここから徒歩で数日の所にも難民だけで身を寄せ合っている集落があるようですのでそちらへ向かいましょう。但し規模は大きいようで、1000人程のようです。」
ピートロネラがそういう時、既にお付きの女性騎士?が状況を把握、持ち込んでいる物資を全て投げ打った後だ。
因みに物資の殆どは俺が所持している。
バイエンス氏も持っているな。
何だっけ?空間拡張しているストレージみたいのがあってだな、俺の装備にはそれが備わっているが、そもそも高価すぎて普通の人は所持していないとか。
で、元奴隷商のバイエンスのおっさんは何故か持っている。
だがそんなに入らないらしい。
エルフのねーちゃん達は自分の物を仕舞うぐらいだが、能力が備わっているらしく、衣類と簡単な日常生活を送る程度の物資は自前で常に持ち歩いているようだ。
簡易テントもあるようだが、数人が寝泊まりするのは無理だとか。
で、ピートロネラが持っているのも、そんなに大容量ではないらしい。
せいぜい数人程度の物資しか納まらねえとか。
じゃあ俺が行けばいいじゃねえか?ってなりそうだが、俺は関係ないから断った。
一度それをすると色々問題があるからだ。
力がある人はない人を助けるべきだ!と女騎士にすごい剣幕で怒鳴られた事があるが、それは違うと俺は思っている。
確かに助ける事は出来るだろう。
だがそのような状況の人々は今現在この地には数え切れないほど居るんだ。
あっちを助けてくれたのにどうしてこっちは助けてくれないんだ!となる事が目に見えているから敢えて助けない。
助けた事が逆に俺の立場を悪くするという、なんとも言えない出来事が起こる未来が俺には見える。
それにもう一つ、これはどうしようもない事だが俺は半ば騙されてこっちに来た。
来ちまったもんは仕方がねえが、俺は勇者として力を発揮すべきはずなのに、遊者とか言う表示のせいで遊び人認定され、追放された身だ。
それを後から助けてくれってのは虫が良すぎる。
それは皇族のせいだ!っていう連中もいるかもしれねえ。
だがその皇族をあんた達はずっと支えて、そして認めてきたはずだ。
その皇族がしでかしたんだ。
・・・・まあそうは言っても目の前に助けを求めている連中がいればつい助けてしまうんだがな。
結果的に助かる連中と助からねえ連中がいる訳だが、そこはある意味自己責任という事にした。
助けを求める?俺はここにいた。
そこにやってこなければそもそも助けを求めている存在に気が付かねえ。
それに俺達がここにいるという情報を知り、やってきた連中もいる。
俺は何か理由が欲しかったんだろう。
1
お気に入りに追加
4,658
あなたにおすすめの小説
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~
うみ
ファンタジー
恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。
いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。
モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。
そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。
モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。
その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。
稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。
『箱を開けるモ』
「餌は待てと言ってるだろうに」
とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。
神の宝物庫〜すごいスキルで楽しい人生を〜
月風レイ
ファンタジー
グロービル伯爵家に転生したカインは、転生後憧れの魔法を使おうとするも、魔法を発動することができなかった。そして、自分が魔法が使えないのであれば、剣を磨こうとしたところ、驚くべきことを告げられる。
それは、この世界では誰でも6歳にならないと、魔法が使えないということだ。この世界には神から与えられる、恩恵いわばギフトというものがかって、それをもらうことで初めて魔法やスキルを行使できるようになる。
と、カインは自分が無能なのだと思ってたところから、6歳で行う洗礼の儀でその運命が変わった。
洗礼の儀にて、この世界の邪神を除く、12神たちと出会い、12神全員の祝福をもらい、さらには恩恵として神をも凌ぐ、とてつもない能力を入手した。
カインはそのとてつもない能力をもって、周りの人々に支えられながらも、異世界ファンタジーという夢溢れる、憧れの世界を自由気ままに創意工夫しながら、楽しく過ごしていく。
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる