勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず！

外伝 章努の話

エルフの神秘

「これよりエルフの神秘を展開する。」
　魔法を唱えていたねーちゃんが、そんな事を言うが、何だよエルフの神秘って？

『テナハ　ヲ　チヅカイ　ノ　ギイセ　ニ　ノモノコ』

　そう言うとどうだろう、ナイフが刺さったままのねーちゃんに雷？の魔法がさく裂したぞ？

　なんだか急に体が暴れ始めたんだが！ナイフが刺さったままとか大丈夫なのか？
　そしてナイフを刺したねーちゃんが急いでナイフを抜いたぞ！

『セタイ　クフイカ　ヲ　ガケ　ノ　ノモノコ』
『ケゾノリト　ヲ　レガケ　ノ　ノモノコ』

　立て続けに魔法をと唱えていやがる！

　あれ？後の2つは聞いた事があるぞ？

　見る見るうちに傷口が塞がり、焼け焦げた皮膚も綺麗になっていきやがる！血で汚れてい部分も綺麗になっていくぞ！！何ぞこれ！！！
「ヴァーツラフ、起きろ。」

　俺はただただ何が起こっているのかわからねえまま見ているしかなかったんだが。
　あれ、やっている事って仮死状態にさせ、電気で心臓を・・・・AEDみたいに除細動させたのか？
　心臓は止まってねえが、機能的には駄目駄目なのを電気で無理やり・・・・強引過ぎる！それをエルフの神秘とか言っちゃうのか？

　うわ！しかも何事もなかったかのようにエルフのねーちゃん、立ちあがったぞ？
　確かヴァーツラフと言っていたな？

「皆、感謝する。私の拘束は解かれた。」

　うん？なんか飲んでいるぞ？
　わ！なんか力がみなぎってやがる！回復用の飲み物か？

「次、アリツェの番だ。」
　・・・・これ、4人ともするのか？
　ぶっちゃけ強引過ぎる！蘇生とかそんなんじゃねえ！ナイフをぶっ刺し、そこへ電気の魔法を打ち込んで心停止に追い込み、そしてまたまた電気をぶっ放して心臓が少し動いた？身体が動いた気もするがすかさず回復魔法ってやつか？それで心臓を正常の状態にしてしまうとか強引だ！
　回復魔法で心臓が一瞬でも動けば何とかなるのか？

　そう思っていると次のねーちゃんも服を脱ぎやがった！

　・・・・こっそりスマホで写真撮影したのは内緒だ。
　バッテリーが心配だから写真だけというのが残念だが仕方がねえ。
　一応予備のバッテリーもあるし、電気さえあれば充電できるんだがない物は仕方ねえからな！
　そうそう、
　その後同じように地面へ寝ころんだねーちゃんは、そのまま別のねーちゃんに刺されて、魔法をくらい完全停止、その後暫くしてまたまた電気の魔法をぶっ放すという同じ事の繰り返しだ。

　そうだ、今まで撮影していなかったが、ピートロネラも撮っておこう！何やら呆けているが、そんなのも有りだな。
　俺は今度はこっそりではなく堂々と撮った。
　どうせスマホが何か知らねえだろうしな。
「ピートロネラ、こっち向いてニコッとしてくれ。」
　まさかこのタイミングでそんな声を掛けられるとは思ってもみなかったのだろう。
「どうしましたかショー様。」
「なんでもねえ、というかお前を撮っておきたくてな。だから最高の笑顔を頼むぜ！」
「撮るというのは魔道具でしょうか？減る物でもありませんし、いいですわ。」
　俺は撮り始めたが、何故服を脱ぐ！
　まあ撮るんだけどさ、水着みたいなもんだよな。
「エルフの女性と同じような姿がよろしいと思いました。如何ですか？」
　俺は撮った。何かエルフのねーちゃん達の行動を見ていられなく、現実逃避なんだが。
「最高だぜ！」
　この後4人共蘇生を行ったようだが、全て撮ったぜ！
　こうしてみると、ピートロネラ、エルフのねーちゃんに負けてねえ！こいつも人外だったのか？