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外伝 章努の話
15歳になった皇女様
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ピートロネラ皇女は15歳になった。
勇者召喚を執り行うのに必要な条件がこれで出揃った。
後は勇者を探し当てこちらにやってくるのを待つのみ。
ピートロネラ皇女は勇者を見つけるにあたり、色々な方法を試した。
結果は散々。
やがて予定している日時が近づいてきた。
未だに見つからない。
そんな中、1週間程自身の魔力を魔道具へ溜め、それを一気に放出する事により自身の思念を外へ展開し、広範囲へ訴えかけると言う荒業を決行した。
結果が出るのは早くて1週間後。それまでにカードを作っておかねばならない。
但しカードは他の皇族が受け持っている。
そんなピートロネラ皇女を陰から見ている人物が居た。
ペトロネラ・フェリシア・ファン・ディーレン。
18歳になるピートロネラ皇女の姉である。
そして皇帝陛下のお気に入りであると共に、才能あふれる妹を毛嫌いしており、何かと邪魔をしては妹に恥をかかそうとしている。
そしてカードは彼女が中心として用意するはずだった。
そしてペトロネラが一番やっかんでいるのは、彼女には直接勇者召喚を行う事が出来ない事なのだ。
だがやり方はある。
妹の魔力に同調し、介入してしまうのだ。
こうする事で強引に割り込み、事を成就できるはず。
ペトロネラはどうしようか悩んでいたが、ピートロネラは着々と準備を進め、どうやら手応えがあった様子。
こうなるとペトロネラはますます機嫌が悪くなる。
今や勇者召喚は国の存亡をかけて成功させる必要があり、ピートロネラはその中心として皆から注目され、期待されている。
一方の自分は?
そんな事を考えていると、呼び出しがあった。
皇族、それも父の子供全員が集まって何か説明があると言う。
仕方なく集まる事にしたが、ここでもピートロネラが中心。
「お姉さま、お兄様、お集まり下さりありがとうございます。いよいよ勇者召喚を実行する目途がつきました。」
「勇者が見つかったのか?」
次期皇帝になる予定の人物である。
「兄上、まだ見つかってはおりませんが、こちらの呼びかけにいくつか反応がございました。手応えは十分あります。もう数日繰り返せば恐らく召喚に応じて下さる勇者様が見つかると思います。」
「でかしたぞピートロネラ。」
「ありがとうございます。これより私は勇者召喚を執り行うにあたり、より確実を期す為に準備を行います。これより私は勇者召喚の儀を執り行う事にだけ魔力を集中する必要がありますので、お兄様、お姉さまの誰かにやっていただかねばならない事柄が起こります。前もってお伝えしていたカードで御座います。」
この後ピートロネラを中心として打ち合わせを行った。
何といってもカードだ。
勇者召喚でこちらに来た人物にはカードが無い。
先ずはカードの準備が必要で、但し既にカード自体は準備されているはずで、後は勇者を召喚する時に、勇者に合わせる調節を行うと言うのが今回の準備に該当する。
そして装備などの用意。
そして翌日、早くも結果が出ようとしていた。
勇者となりそうな人物が見つかったのだ。
ピートロネラは必死に呼びかけ、現状を訴えた。
何度も繰り返すうちある法則を見つけ、近いうちに接触を図る事が出来る確信を得たので、いよいよ先行して召喚の準備を進める事となった。
「では只今より勇者召喚を執り行いますが、数日掛かりとなるかもしれません。その間にカードの用意をくれぐれもお忘れのなきよう、打ち合わせお通りにお願いいたします。」
そう言ってピートロネラは魔法で何やら石板を触り、何やら語り掛けている。
「任せておいてくれ。この場には4人もいるのだ、何とかしよう。」
ペトロネラは密かに隣の部屋へ向かった。
ピートロネラが石板を操作する所を見ていたペトロネラは密かに石板に細工をし、別の部屋にある、つまり隣の部屋・・・・今いる場所なのだが・・・・石板と繋げており、勇者召喚の準備に割り込む事に成功している。
そしてピートロネラが勇者足る人物と接触を図っている時にその装置を起動。
割り込む事に成功する。
勇者召喚を執り行うのに必要な条件がこれで出揃った。
後は勇者を探し当てこちらにやってくるのを待つのみ。
ピートロネラ皇女は勇者を見つけるにあたり、色々な方法を試した。
結果は散々。
やがて予定している日時が近づいてきた。
未だに見つからない。
そんな中、1週間程自身の魔力を魔道具へ溜め、それを一気に放出する事により自身の思念を外へ展開し、広範囲へ訴えかけると言う荒業を決行した。
結果が出るのは早くて1週間後。それまでにカードを作っておかねばならない。
但しカードは他の皇族が受け持っている。
そんなピートロネラ皇女を陰から見ている人物が居た。
ペトロネラ・フェリシア・ファン・ディーレン。
18歳になるピートロネラ皇女の姉である。
そして皇帝陛下のお気に入りであると共に、才能あふれる妹を毛嫌いしており、何かと邪魔をしては妹に恥をかかそうとしている。
そしてカードは彼女が中心として用意するはずだった。
そしてペトロネラが一番やっかんでいるのは、彼女には直接勇者召喚を行う事が出来ない事なのだ。
だがやり方はある。
妹の魔力に同調し、介入してしまうのだ。
こうする事で強引に割り込み、事を成就できるはず。
ペトロネラはどうしようか悩んでいたが、ピートロネラは着々と準備を進め、どうやら手応えがあった様子。
こうなるとペトロネラはますます機嫌が悪くなる。
今や勇者召喚は国の存亡をかけて成功させる必要があり、ピートロネラはその中心として皆から注目され、期待されている。
一方の自分は?
そんな事を考えていると、呼び出しがあった。
皇族、それも父の子供全員が集まって何か説明があると言う。
仕方なく集まる事にしたが、ここでもピートロネラが中心。
「お姉さま、お兄様、お集まり下さりありがとうございます。いよいよ勇者召喚を実行する目途がつきました。」
「勇者が見つかったのか?」
次期皇帝になる予定の人物である。
「兄上、まだ見つかってはおりませんが、こちらの呼びかけにいくつか反応がございました。手応えは十分あります。もう数日繰り返せば恐らく召喚に応じて下さる勇者様が見つかると思います。」
「でかしたぞピートロネラ。」
「ありがとうございます。これより私は勇者召喚を執り行うにあたり、より確実を期す為に準備を行います。これより私は勇者召喚の儀を執り行う事にだけ魔力を集中する必要がありますので、お兄様、お姉さまの誰かにやっていただかねばならない事柄が起こります。前もってお伝えしていたカードで御座います。」
この後ピートロネラを中心として打ち合わせを行った。
何といってもカードだ。
勇者召喚でこちらに来た人物にはカードが無い。
先ずはカードの準備が必要で、但し既にカード自体は準備されているはずで、後は勇者を召喚する時に、勇者に合わせる調節を行うと言うのが今回の準備に該当する。
そして装備などの用意。
そして翌日、早くも結果が出ようとしていた。
勇者となりそうな人物が見つかったのだ。
ピートロネラは必死に呼びかけ、現状を訴えた。
何度も繰り返すうちある法則を見つけ、近いうちに接触を図る事が出来る確信を得たので、いよいよ先行して召喚の準備を進める事となった。
「では只今より勇者召喚を執り行いますが、数日掛かりとなるかもしれません。その間にカードの用意をくれぐれもお忘れのなきよう、打ち合わせお通りにお願いいたします。」
そう言ってピートロネラは魔法で何やら石板を触り、何やら語り掛けている。
「任せておいてくれ。この場には4人もいるのだ、何とかしよう。」
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ピートロネラが石板を操作する所を見ていたペトロネラは密かに石板に細工をし、別の部屋にある、つまり隣の部屋・・・・今いる場所なのだが・・・・石板と繋げており、勇者召喚の準備に割り込む事に成功している。
そしてピートロネラが勇者足る人物と接触を図っている時にその装置を起動。
割り込む事に成功する。
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