598 / 735
召喚から15年が経った
第592話 魔族って身体能力が桁違いなんだな
しおりを挟む
僕とオイヴィはそれぞれフェンリルとガルムに跨って移動しているんだけど、あの魔族の女性は殆ど飛ぶ勢いで駆けていきます。
それもフェンリルたちの全力に等しい速度で。
【あ奴、あの速度でずっと駆ける事ができるのか?】
フェンリルが不思議がっているんだけど、どうなんだろう?
フェンリルは4脚・・・・って数え方でいいのかな?で力強く駆けているんだけど、あの女性はあくまで人型なので普通に走っているのですが、その速度が尋常じゃない。
普通に全速力で駆ける速度と違い、多分時速100キロオーバー。
もしかしたら時速200キロぐらい出ているかも?
ぶっちゃけフェンリルに跨っているとその感覚がわからないんです。
何せフェンリルの速度の秘密は単に脚力ではなく、身体に纏う魔法にあるからです。風の抵抗を一切感じませんから。
もはや人間やめています。あ、魔族だっけ。
どれぐらい時間が経ったか分かりませんが、魔族の女性は何か合図をしています。
すると速度を落とし、最後には止まりました。
「どうする?いくらあたいが速いからって、流石に魔大陸へはこのままでは渡れないよ?」
周りは岩だらけで海とか見えないけど。
「この先は海なのかい?」
「ああそうだよ!そうは言ってもこのまま馬鹿正直に浜に行けば、あんたは兎に角あたいは襲われるからね!」
彼女は魔族。で、魔大陸との境と言うべき浜には魔族を嫌う人が住んでいる?
「じゃあ君はどうやってここに来たんだい?」
「え・普通に泳いできたけど?」
泳ぐって・・・・
「因みに泳ぐって距離は?」
「100キロぐらい?」
・・・・やっぱりとんでもないな彼女は。
「ねえ、あたい疲れたんだけど、ちょっと回復させてくんないかな?」
「そりゃああんなに走れば疲れもするだろう?と言うか君は何ていう名前なんだ?」
「あ!ごめんあたいすっかり忘れてた?あたいはあたい。」
・・・・馬鹿な娘さんだった・・・・
「あ!今失礼なこと考えたでしょ?言っとくけどあたいがあたいって言うのはね、そもそも名前なんかないからさ!世間では魔王の娘で通ってたし?たまには姫様って言われてたけど。」
「え?あのおっさん自分の娘に名前つけてなかったのかい?」
「あ?やっぱりあんたが父の仇?」
「いや、戦った事があるけど、逃げられた。側近が罠を仕込んでね。あとで酷い目に遭ったよ。」
「そ、そう。ならいい。じゃあ、あたいはもうあんたの物だからさ、あんたが名前つけてよ。それとあんたの事は何て呼べばいい?旦那さま?ご主人様?それともダーリンかしら?」
「ちょっと待って。オイヴィ、少しいいか?」
「かまわんが、いいのか?魔族の異性に名付けをするというのは特別な事だぞ。既に角を触りまくっているから今更だが。角を触り従えさせてからの名付け。自らあの女を所有物と宣言するようなものだな。」
「なあ、あの女性はそれでいいの?何だかとんでもない話なんだけど。」
「さあ、流石にわからんな。私も何度か魔族と対峙したが、あそこまで頭のおかしい魔族は出会った事がない。」
あ、オイヴィでもあの女性は頭がおかしいと思っているんだ。
「まあ名前がないのはかわいそうだから、何かつけてあげよう。」
「・・・・順平殿の決める事だ。口出しはすまい。」
さて、どんな名前にしよう?やっぱり日本人ぽいのがいいかな?
それもフェンリルたちの全力に等しい速度で。
【あ奴、あの速度でずっと駆ける事ができるのか?】
フェンリルが不思議がっているんだけど、どうなんだろう?
フェンリルは4脚・・・・って数え方でいいのかな?で力強く駆けているんだけど、あの女性はあくまで人型なので普通に走っているのですが、その速度が尋常じゃない。
普通に全速力で駆ける速度と違い、多分時速100キロオーバー。
もしかしたら時速200キロぐらい出ているかも?
ぶっちゃけフェンリルに跨っているとその感覚がわからないんです。
何せフェンリルの速度の秘密は単に脚力ではなく、身体に纏う魔法にあるからです。風の抵抗を一切感じませんから。
もはや人間やめています。あ、魔族だっけ。
どれぐらい時間が経ったか分かりませんが、魔族の女性は何か合図をしています。
すると速度を落とし、最後には止まりました。
「どうする?いくらあたいが速いからって、流石に魔大陸へはこのままでは渡れないよ?」
周りは岩だらけで海とか見えないけど。
「この先は海なのかい?」
「ああそうだよ!そうは言ってもこのまま馬鹿正直に浜に行けば、あんたは兎に角あたいは襲われるからね!」
彼女は魔族。で、魔大陸との境と言うべき浜には魔族を嫌う人が住んでいる?
「じゃあ君はどうやってここに来たんだい?」
「え・普通に泳いできたけど?」
泳ぐって・・・・
「因みに泳ぐって距離は?」
「100キロぐらい?」
・・・・やっぱりとんでもないな彼女は。
「ねえ、あたい疲れたんだけど、ちょっと回復させてくんないかな?」
「そりゃああんなに走れば疲れもするだろう?と言うか君は何ていう名前なんだ?」
「あ!ごめんあたいすっかり忘れてた?あたいはあたい。」
・・・・馬鹿な娘さんだった・・・・
「あ!今失礼なこと考えたでしょ?言っとくけどあたいがあたいって言うのはね、そもそも名前なんかないからさ!世間では魔王の娘で通ってたし?たまには姫様って言われてたけど。」
「え?あのおっさん自分の娘に名前つけてなかったのかい?」
「あ?やっぱりあんたが父の仇?」
「いや、戦った事があるけど、逃げられた。側近が罠を仕込んでね。あとで酷い目に遭ったよ。」
「そ、そう。ならいい。じゃあ、あたいはもうあんたの物だからさ、あんたが名前つけてよ。それとあんたの事は何て呼べばいい?旦那さま?ご主人様?それともダーリンかしら?」
「ちょっと待って。オイヴィ、少しいいか?」
「かまわんが、いいのか?魔族の異性に名付けをするというのは特別な事だぞ。既に角を触りまくっているから今更だが。角を触り従えさせてからの名付け。自らあの女を所有物と宣言するようなものだな。」
「なあ、あの女性はそれでいいの?何だかとんでもない話なんだけど。」
「さあ、流石にわからんな。私も何度か魔族と対峙したが、あそこまで頭のおかしい魔族は出会った事がない。」
あ、オイヴィでもあの女性は頭がおかしいと思っているんだ。
「まあ名前がないのはかわいそうだから、何かつけてあげよう。」
「・・・・順平殿の決める事だ。口出しはすまい。」
さて、どんな名前にしよう?やっぱり日本人ぽいのがいいかな?
1
お気に入りに追加
4,600
あなたにおすすめの小説
ロリコン村の転生英雄~少女化した魔物達の最強ハーレムで世界救済~
青空顎門
ファンタジー
人の願望や衝動が世界に少しだけ影響を与え、魔法と魔物が存在する異世界アントロゴス。魔物は人の欲動の影響によって少女の形へと変化し、人々はそれを少女化魔物(ロリータ)と呼んだ。その少女化魔物と契約して力を得る少女化魔物征服者(ロリータコンカラー略してロリコン)を多く輩出する村に転生し、イサクと名づけられた主人公。彼は世界の危機に転生者が現れて人々を救う伝説と、実際におおよそ百年周期で転生者が現れて人々を救ってきた事実を知る。前回の転生者が世界を救ってから百年。ほぼ間違いなく、世界の危機に立ち向かわなければならなくなる運命を前に、イサクは少女化魔物征服者(ロリコン)として力をつけていく決意をするのだった。
【少女化魔物は固有技を使う時のみモン娘のようになりますが、通常時は人間とほぼ同じ姿です】
※小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様、ノベルバ様にも掲載しております。
クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
集団転移に巻き込まれ、クラスごと異世界へと転移することになった主人公晴人はこれといって特徴のない平均的な学生であった。
異世界の神から能力獲得について詳しく教えられる中で、晴人は自らの能力欄獲得可能欄に他人とは違う機能があることに気が付く。
そこに隠されていた能力は龍神から始まり魔神、邪神、妖精神、鍛冶神、盗神の六つの神の称号といくつかの特殊な能力。
異世界での安泰を確かなものとして受け入れ転移を待つ晴人であったが、神の能力を手に入れたことが原因なのか転移魔法の不発によりあろうことか異世界へと転生してしまうこととなる。
龍人の母親と英雄の父、これ以上ない程に恵まれた環境で新たな生を得た晴人は新たな名前をエルピスとしてこの世界を生きていくのだった。
現在設定調整中につき最新話更新遅れます2022/09/11~2022/09/17まで予定
突然だけど、空間魔法を頼りに生き延びます
ももがぶ
ファンタジー
俺、空田広志(そらたひろし)23歳。
何故だか気が付けば、見も知らぬ世界に立っていた。
何故、そんなことが分かるかと言えば、自分の目の前には木の棒……棍棒だろうか、それを握りしめた緑色の醜悪な小人っぽい何か三体に囲まれていたからだ。
それに俺は少し前までコンビニに立ち寄っていたのだから、こんな何もない平原であるハズがない。
そして振り返ってもさっきまでいたはずのコンビニも見えないし、建物どころかアスファルトの道路も街灯も何も見えない。
見えるのは俺を取り囲む醜悪な小人三体と、遠くに森の様な木々が見えるだけだ。
「えっと、とりあえずどうにかしないと多分……死んじゃうよね。でも、どうすれば?」
にじり寄ってくる三体の何かを警戒しながら、どうにかこの場を切り抜けたいと考えるが、手元には武器になりそうな物はなく、持っているコンビニの袋の中は発泡酒三本とツナマヨと梅干しのおにぎり、後はポテサラだけだ。
「こりゃ、詰みだな」と思っていると「待てよ、ここが異世界なら……」とある期待が沸き上がる。
「何もしないよりは……」と考え「ステータス!」と呟けば、目の前に半透明のボードが現れ、そこには自分の名前と性別、年齢、HPなどが表記され、最後には『空間魔法Lv1』『次元の隙間からこぼれ落ちた者』と記載されていた。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
~僕の異世界冒険記~異世界冒険始めました。
破滅の女神
ファンタジー
18歳の誕生日…先月死んだ、おじぃちゃんから1冊の本が届いた。
小さい頃の思い出で1ページ目に『この本は異世界冒険記、あなたの物語です。』と書かれてるだけで後は真っ白だった本だと思い出す。
本の表紙にはドラゴンが描かれており、指輪が付属されていた。
お遊び気分で指輪をはめて本を開くと、そこには2ページ目に短い文章が書き加えられていた。
その文章とは『さぁ、あなたの物語の始まりです。』と…。
次の瞬間、僕は気を失い、異世界冒険の旅が始まったのだった…。
本作品は『カクヨム』で掲載している物を『アルファポリス』用に少しだけ修正した物となります。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
ダンマス(異端者)
AN@RCHY
ファンタジー
幼女女神に召喚で呼び出されたシュウ。
元の世界に戻れないことを知って自由気ままに過ごすことを決めた。
人の作ったレールなんかのってやらねえぞ!
地球での痕跡をすべて消されて、幼女女神に召喚された風間修。そこで突然、ダンジョンマスターになって他のダンジョンマスターたちと競えと言われた。
戻りたくても戻る事の出来ない現実を受け入れ、異世界へ旅立つ。
始めこそ異世界だとワクワクしていたが、すぐに碇石からズレおかしなことを始めた。
小説になろうで『AN@CHY』名義で投稿している、同タイトルをアルファポリスにも投稿させていただきます。
向こうの小説を多少修正して投稿しています。
修正をかけながらなので更新ペースは不明です。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる