勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず！

召喚から15年が経った

第５７７話 結局どういう事なのだろう

冥府の夫妻に聞きたかった事があったはずなのですが、漫才みたいな訳の分からない2人のお騒がせっぷりにすっかり毒牙が抜かれてしまったような、呆気に取られたと言うべきか、すっかり失念してしまいました。

トーヴェ
という娘さん、結局何だったのか？
2人はそのままトーヴェをこの場に留め置くつもりで帰っていきましたが、そもそも彼女は何歳なのでしょうか？
17歳という本人の自己申告と、手紙での引きこもって数百年という認識のずれや、そもそもトーヴェの話の両親の立場が今とまるっきり違うというか。

まあ何となくわかるんですが、トーヴェは引きこもっていた時の記憶がない？

察するに魔王に17歳の誕生日付近に何かされて・・・・犯された？
本人は何とも思っていないようですが、つまり少なからず当時の魔王とそう言った関係にあったのかな？
まあ別に女の過去の肉体関係なんかどうでもいいのですが、本人の意志と関係なく、無理やり犯されたというのならそれなりの対応が必要なのですが、双方ある程度恋人とか、親しい間柄だったのであれば口出しするのは野暮ってもんで。

ただ相手があの魔王では・・・・

でもその数百年前はハーデースは魔王の部下？使用人だったのかな？

じゃあ上司が部下の娘に手を出した？
そして何かしらの魔道具なり拘束具なり、なんらかの措置をトーヴェに施し、人格を変え数百年という歳月を全く違う人格に変えさせ、トーヴェに無駄な時間を数百年も過ごさせてしまった事になります。

後でになりますが、仕舞った訳の分からないあれは生物兵器だったかもしれませんが、調べる必要がありそうです。

取り出した時に何かあると困るので、収納かばんを隔離した状態で取り出す必要がありますが。
万が一生きていたり急に動き出して何処かへ消え去るという最悪な状況は避けたいですし。

そして今、トーヴェは何故かオイヴィにべったり状態で、
「お姉さま♪」
とそれはもう・・・・オイヴィがどう接したらいいのか困っているのも関係なく、ひたすらくっついています。

そして何か分かりませんがひたすら喋っている。

それを真っ向から受け止め聞かれたら答えているようです。
若干涙目でこちらを見てきますが、ここは下手に関わるとこじれそうなので・・・・
『ごめんオイヴィ、僕はこういうやつなんだ。』
心の中で詫びつつ、
【順平は逃げだした！】

今回は逃亡成功。
近くに居た秘書さんの視線が痛いですが、ここは逃げましょう。

しかし逃げた先で待っていたのは、この騒動で例の僕の任務が滞ってしまったせいで待機していた沢山の女性達でした。

【順平は逃げだした！】
【しかし回り込まれてしまった！】

順平は逃げだす事に失敗してしまい、その後本人の意思に関係なく秘書さんに拘束され公爵の特別室に連行。
その後数時間にわたり拘束され、夕方になりようやく解放された公爵を目撃した使用人達は、公爵のあまりにもげっそりした姿に驚き避けたそうな。

そしてオイヴィの恨み節の目線が再び。
そして今度はオイヴィとトーヴェに捕まるという、結局2人からも逃げ延びる事がかなわなかった順平。

その後また・・・・今度はオイヴィの部屋に連れられ、3人で長い時間を過ごしたとか。

「逃げだそうとするからです。」

秘書さんの視線が限りなく冷え切っていたとだけ言っておきましょう。

そして、
「順平殿、この埋め合わせは今からたっぷりと頂こう。それにトーヴェ殿も妻になるのだろう？」

あ・・・・そうだよね。
結局翌朝まで3人で過ごしました。