勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず！

召喚から15年が経った

第５５９話 冥府からやってきた娘

封筒の中にまだ何かないか一応確認。
そして手紙を鑑定したりして万が一、何か他に入ってないかしっかり確認。

何もない事を確認できたのでケルベロスが連れてきた、手紙を信じれば娘がこの連れられた主なんだけど、このまま封印でいいのかな？助けていいものだろうか？

引きこもり。しかも世話を我慢できなくなったと記載してあるので、もしかしてとんでもない暴れん坊だったり、手を付けられないほどの強暴だったりの可能性もあります。

僕は背後に拘娘さんが束されていると思われる物体に近づきます。

うーん、まるで死体を布でぐるぐる巻きにしたみたいです。


これって生きているのかな？

しかし鑑定を行おうにも何かしらの阻害が働いているようでできません。

仕方がないので、頭の近くで声をかけます。

「ええとこんにちは。僕はこの領地の領主の常山順平です。言葉がわかりますか？分かるなら、その頭を動かす事が出来るなら、頷けますか？」

すると激しく頭が動きます。

一応動くんだ。それと言葉がわかるんだ。

「手紙を読みました。貴女は冥府の王のええとハーデースとペルセポネーの娘さんですか？」

あ、また激しく首が動きます。

「出来れば助けてあげたいのですが、拘束している布を外したら、襲ったりしないですよね？」

「んーんーーーー」


何かいているようですが、聞こえません。
ですがまた激しく首が動きます。

「ええと一応ナイフで拘束を切っていきます。布だと思うので行けると思いますが、できれば動かないでほしいです。それと何を言っているのか理解できないですが、もし何ともなければ無言で、止めてほしければ先ほどのように声を発してもらえませんか？」

あ、激しく首が動きます。

「では拘束を切っていきます。怪我するといけないので、無駄に動かないで下さい。」

あ、じっとしています。

そして僕はこの娘さんに関しての夫妻の言動を思い浮かべますが、何だっけ？

あ、そうだ確か数百年引きこもっているとかなんとか。
後会って欲しいって言ってたっけ。そして相手してやって、って言っていたような。

だけど自分で来たんじゃなく、面倒見れないからってこっちに送られたんだよね。

そんな事を思い出しながら拘束を解いていきますが、身動き一つしません。

そして何とか頭の拘束を外す事が出来ました。

ですがええとその、顔に何か仮面みたいなのが被っています。

僕は一度手を止め、

「これから身体の拘束を解いていきますが、今まで痛みはないですか？」

頷いて意思表示をしてくれます。

そのまま万が一があると困るので、警戒しつつ拘束を解いていきます。

ふう・・・・やっと肩のあたりまで拘束を解除できました。

一応娘さんという事なので、拘束を解いたら裸でした！では流石に酷すぎるのでどうかと思ったのですが、ちゃんと服は着ているようで安心しました。