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異世界にやってきてから10年
第485話 順平は失念していた
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難民達は困惑していた。
何故なら、提供された食事ですが、木の器と共にスプーンを渡されたからだ。それも全員に。
着の身着のままやってきた人々は、自らの食器なんかの持ち合わせがない。
いわんやスプーンなんかそもそも自国でもこのような使いやすいのは使った事がない。
一家に一本ぐらいはあるが、それも家長が使うべきもので、若しくは幼子に食べさせる時に使うぐらいで、このように全員に渡されても困惑する。
そう、順平は失念していた。
召喚されてすぐに食堂で経験した事。
城の食堂なのにまともな食事の為の道具がなかった事に。
因みにこの世界の一般的な住民の場合、スプーンの代わりに植物の葉を使って食べるのが一般的。
フォークの代わりは細い木の枝を使い、刺すといった感じ。
そんなのだからなのか、順平が転倒先に現れると、先に到着していたまとめ役の一人が駆けてやってきた。
「常山様、食事の手配、感謝いたします。それにしても全員の食事にスプーンを提供してくださるとは・・・・その、どうしてこれほどの数が?」
何を言ってるのかと思った順平だが、
「皆さん荷物もほとんどない様子。もしよければまだまだ器もスプーンもありますから、そのまま持ってて下さい。夜にはスープではなく、もっと肉や野菜をふるまいますから、その時はフォークも用意しますよ。」
質問の意味を勘違いしての返事なのだが・・・・
「宜しいので?」
「まあ今後の身の振り方が決まるまで、暫くここに居る事になるし。」
「いえ、そう言ういいではないのですが・・・・宜しいので?」
「問題ないよ。今この周辺は急ピッチで住めるようにしていますから、今日はこのままで申し訳ないですが、幸い天気は良さそうですし、毛布は支給しますから、地面に寝てもらう事になりそうです。」
「毛布まで!感謝いたします!!」
微妙に会話がかみ合ってない2人だった・・・・
難民Side
とある国のまとめ役
何たることだ。魔王を退けたとは聞いていたが、これほどまでわが国と違うとは。
この常山領、この場は何もなさそうだが、今この状況におあつらえ向きの広間。
それに食事だ。
何が入っているか分からないが、一口飲んだだけで疲れが飛んでいく。
いや、明らかに回復している。
それに食器を提供してくださるとか信じられない。
しかし何か目的があるかもしれぬし、他国のまとめ役とも話を聞いてみよう。
・・・・
・・・
・・
・
4人が集まり、各々の集団の状況を確認すると、すべての集団が似たような状況だった、
流石にこれだけの人数、住居は用意できないのは仕方がないと思っていた所、順次簡易テントが設営されているとの情報が。
これはたまたまテントを設営している場所付近にいた別の国のまとめ役が聞いたようなのだが、別の場所に急ぎ仮設住宅を用意しているとの事。
病人やけが人、弱っている人を優先で入居してほしいと言われたと。
こんな幸運、いいのだろうか?
何故なら、提供された食事ですが、木の器と共にスプーンを渡されたからだ。それも全員に。
着の身着のままやってきた人々は、自らの食器なんかの持ち合わせがない。
いわんやスプーンなんかそもそも自国でもこのような使いやすいのは使った事がない。
一家に一本ぐらいはあるが、それも家長が使うべきもので、若しくは幼子に食べさせる時に使うぐらいで、このように全員に渡されても困惑する。
そう、順平は失念していた。
召喚されてすぐに食堂で経験した事。
城の食堂なのにまともな食事の為の道具がなかった事に。
因みにこの世界の一般的な住民の場合、スプーンの代わりに植物の葉を使って食べるのが一般的。
フォークの代わりは細い木の枝を使い、刺すといった感じ。
そんなのだからなのか、順平が転倒先に現れると、先に到着していたまとめ役の一人が駆けてやってきた。
「常山様、食事の手配、感謝いたします。それにしても全員の食事にスプーンを提供してくださるとは・・・・その、どうしてこれほどの数が?」
何を言ってるのかと思った順平だが、
「皆さん荷物もほとんどない様子。もしよければまだまだ器もスプーンもありますから、そのまま持ってて下さい。夜にはスープではなく、もっと肉や野菜をふるまいますから、その時はフォークも用意しますよ。」
質問の意味を勘違いしての返事なのだが・・・・
「宜しいので?」
「まあ今後の身の振り方が決まるまで、暫くここに居る事になるし。」
「いえ、そう言ういいではないのですが・・・・宜しいので?」
「問題ないよ。今この周辺は急ピッチで住めるようにしていますから、今日はこのままで申し訳ないですが、幸い天気は良さそうですし、毛布は支給しますから、地面に寝てもらう事になりそうです。」
「毛布まで!感謝いたします!!」
微妙に会話がかみ合ってない2人だった・・・・
難民Side
とある国のまとめ役
何たることだ。魔王を退けたとは聞いていたが、これほどまでわが国と違うとは。
この常山領、この場は何もなさそうだが、今この状況におあつらえ向きの広間。
それに食事だ。
何が入っているか分からないが、一口飲んだだけで疲れが飛んでいく。
いや、明らかに回復している。
それに食器を提供してくださるとか信じられない。
しかし何か目的があるかもしれぬし、他国のまとめ役とも話を聞いてみよう。
・・・・
・・・
・・
・
4人が集まり、各々の集団の状況を確認すると、すべての集団が似たような状況だった、
流石にこれだけの人数、住居は用意できないのは仕方がないと思っていた所、順次簡易テントが設営されているとの情報が。
これはたまたまテントを設営している場所付近にいた別の国のまとめ役が聞いたようなのだが、別の場所に急ぎ仮設住宅を用意しているとの事。
病人やけが人、弱っている人を優先で入居してほしいと言われたと。
こんな幸運、いいのだろうか?
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