勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず！

異世界にやってきてから１０年

第４６８話 再会を喜ぶ妻達

沢山の人達に迎えられ、館の中に入ります。

あ、魔導船を置きっぱなしだけど、大丈夫かな？
まあ普通飛ばし方なんて知らないだろうから、勝手に動かす人がいるとは思えないけど、万が一があると困るんだけどね。

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並行世界を経て、その時の子を確実に産みたいからと、家に隔離状態だった妻達と、こちらの世界で知り合って、並行世界を体験していない妻達は５年の歳月、一度も顔を合わせる事がありませんでした。
一つでも例外があるとあの時の子が！となるので誰も会ってません。

例外は僕だけ。
何故か僕の場合ある程度融通が利いていたので、子作りをする１週間前から隔離すれば問題ありませんでした。
これはきっと精子が１週間ほどしか生きられない、毎日精巣で作られるのと、実際もし１ヶ月ほど禁欲したとして、古い精子が混じってしまうから妊娠させにくいらしく、確率を上げるのは２～１週間ほど禁欲した方がいいらしく、それを含め精神的な影響もあると思うので、落ち着くためにも１週間。
え？今更そんなんこんな所で聞きたくない！
そうですよね、ごめんなさい、脱線しました。

この館は王族であるアーダとザーラが中心に、実質の運営はヘルトラウダの指示の元管理されています。

オイヴィは祖国の情勢が不安定なので、館とロンドロッグを行き来する事が多く、今もこの場にはいません。

夜には戻ると思いますが。ゲートがあるので夜はこちらに戻っている事が殆どなんですけどね。

そして今日、友郁達は初めて見る獣人に戸惑っています。
そう、今エレケがこの場にいます。
エレケは獣人の街に住んでいて、殆ど此方に顔を出す事がありません。
ですが今日は強制的に連れてきました。

「エレケは会った事がないと思うけど、【家】に住んでいた僕の妻達だ。今後は館に住むので、まあ顔合わせだね。」

エレケも戸惑っています。
尤もエレケは家に妻が沢山住んでいる事は知っていたのですが、こうして実際に会う事があるとは思ってなかったようです。


「あ・・・・エレケ・・・・です・・・・よろしく・・・・」

がちがちに緊張してます。

だけど友郁や泉は違う意味で戸惑っています。

「あ、初めまして。友郁です。」

ジーっと友郁はエレケを見つめています。エレケと言うよりその頭の上に存在する猫耳？それに尻尾も。

「私は泉ですわ。それにしてもその白さ、美しいですわ！一寸触ってもいいかしら？」

あれ？泉はケモミミに興味が？

困惑するエレケをよそに泉は耳や尻尾を触りまくります。

「念の為に言っておくけれど、あなた方は獣人でいいのかしら？一寸触ってみたかっただけで、それ以外の意図はないから安心してね？男性に触られたら求婚とか、そう言った場合があると本で読んだ事もありますが、単に触ってみたかっただけですからね？決して女性とあんなことやこんな事をしたいとか、そういう訳ではありませんからね？」

泉の目が変です。あれは本気の目です。
エレケも何だか察したのか、おとなしくされるがままです。
そして気が付けば柚奈や瑞華までが・・・・

「ねえ順平さん、飼ってもいい？」

「彼女は人だから、飼うとか駄目です。」

「えー、こんなに触り心地がいいのに？」

エレケが別の意味で震えてます。

「瑞華、エレケが不安がってるから駄目。」

「あ、エレケちゃんごめんね？でももう少し触らせてね？」

そんなにいいのかな？
あーその、抱き心地とか素晴らしいからね・・・・言えないけど。