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召喚から5年が経過

第449話 レクス

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獣人がまだ戦っているんだけど、何かおかしい。何かって大きさが。

今戦っている獣人は、かなり背が高そう。
たぶん2メートル以上。しかも太ってはいないがガッチリ形。筋肉の塊だね。

5人ほどの熊っぽい男の獣人がそれぞれ相手にしているのは、身の丈3メートルはあろうかという、トロル。

トロールとも言うようだけど、とにかくでかい。

しかし獣人は負けていない。

というか素手で殴ってるし。

「おっしゃああ!!!!!」

どうやら終わったようです。

このフロアの魔物はもういないようですが、一体どれだけの魔物を仕留めたのでしょうか。

「どうやら俺の一人勝ちだな!うはははは!」

先ほど戦っていた獣人の一人がそんな事を言いつつ、鍋の方にやってきます。
恐らくこの中で一番強いんだろうね。

「あ、何だ姫じゃねえかよ!俺と盛りをしにやってきたのか?」

いきなりの言葉。
エレケというと、

「馬鹿を言え。種族が違いすぎる。貴様と盛っても子は得られぬし、わが伴侶は我に沢山の子を与えてくれたぞ”!!」

「あ?伴侶だって?おいおい姫さんあんたまさかその人間を伴侶にしたのか?有り得ねえ!有り得ねえついでにええ?この人間、姫さん孕ませたのか?そっちの方が信じられねえわ!」

いやあ、目の前にやってきたこの獣人、でかい!そして無駄のない体つきながら、幅もある!こんなのに殴られたらミンチだね。

「おい人間。あんた獣人を孕ませる事が出来るのか?」

「ええ、エレケは僕の子を妊娠してくれて、元気な子を産んでくれましたよ。」

「はあ?まじでか!つうかあんた何もん?」

「それぐらいにしておけ。目の前の人間は此処の領主だ。」


「げえ!あんたがあの魔王を退けたっていう、領主様ってか?」

「ええ。常山領の領主をしている常山順平です。」

あ、今までここに居る獣人、誰も気が付いてなかったの?

一斉に土下座をはじめたよ。え?何これ。

「うわあ、俺領主様を人間とか言っちまった!あー俺の命もここまでか。」

いや何言ってるんですかこの獣人。

「別に不敬とか言いませんから、皆さん立って下さい。」

「そうだぞ!貴様の首貰っても仕方ねえだろ!」

「助かったぜ!ああ、そうだ、まだ名乗ってなかったな!俺の名はレクスって言うんだ。見ての通りクマの獣人だ!」

「色んな意味で見させてもらったよ。トロルを殴って仕留めるとか、とんでもない力だね。」

「おうそうさ!力は誰にも負けねえ自身があるぜ!」

それにしてもこのレクスという獣人もそうですが、後ろに控えている先ほど一緒に戦っていた他の獣人もそれぞれ強そう。

しかし何で素手で戦ってたのかな?



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