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召喚から5年が経過
第430話 価値観の違い
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「やっぱり無理でしょ?」
今姫と呼ばれている獣人は、本来の姿になっています。
そしてきれいな毛並み?に見惚れていたんですが、彼女はそんな事を。
いやいや今から触ろうと思っていたんだけど。
「どういう事?単にきれいだから見惚れていただけだから。」
「そんなはずはない。白装束って言いつつ皆避けるんだ。」
白装束って・・・・
いったい彼女の姿を見てあり得ない事を言った奴らって何者?
「白いと何かある?」
「白装束、つまり死装束って言うじゃない?故人に着せる白い装束っていつも揶揄された。」
「へ?そんなバカな。確かに故人に着せるのは、拘りがなければ白い装束だろうけれど、君のはどう見ても純白の、そう、純白のウェディングドレスじゃないか!」
「え?ウェディングドレス?それって何?」
「結婚する時に女性が着る服だけど。」
「け、結婚?」
あれれ?どうしてそこで驚くのかわからないけれど。
「ひ、姫!今この人族け、結婚と言った!」
「その姿で結婚とか正気か人族!でも姫は素晴らしい姫なんだ!」
「でもでもやっぱり触らないから無理だよう。」
混乱しているうえに、なんだか言葉使いも一定しないし、一体どれが本当の彼女達なんだろう。
まあいいや。今3人であーだこーだと夢中になっているし、あの綺麗な尻尾に僕は目が釘付けに。
「触るのですか?」
背後から何かの気配が。振り返ると秘書さんでした。
「だってさ、あんな綺麗なの触っていいって言うんだよ?どうして触らずにいられるんだ!」
「はあ。奥方様に怒られますわよ。それに先程獣人の尻尾に触れるという行為を説明しましたわ。それでも触るというのですか?」
僕はこの時どうかしていたんです。
ここ最近色々我慢していたんです。
だからと言って許される事ではないと思うんですが、この時はどうも判断力が著しく鈍っていたようです。
どうも認識阻害のアイテムを久しぶりに使った影響らしいですが後の祭り。
「とめないでくれ。」
僕は真っ白な尻尾目指して進んでいき、ついにその綺麗な形のお尻と尻尾を目にします。
そして尻尾をそっと掴みます。
「ふぎゅうう!!!!」
無警戒だったのか、あっさりその尻尾は僕の手に。
何とも言えない幸せな触り心地。
そして姫は僕にもたれかかってきました。
本当は力が抜けて僕の方に倒れてきただけなのですが、この時の僕は正常な判断が出来ずそう思う事に。
「あ!姫!」
「しっかり!」
「ふぎゅう。」
目の前には白い耳が。
尻尾から手を放し、両手で耳をしっかり触ります。おお!これもいい!
「うにゃあああ!!!」
姫の意識はそこで途絶えたようです。
「何て事!」
「人族!姫を娶るのか?」
「いい・・・・」
数時間後、僕は自分のしでかした事に驚きつつ、今後どうするか色んな意味で悩んでしまう事になりますが、今は暴走中。
今姫と呼ばれている獣人は、本来の姿になっています。
そしてきれいな毛並み?に見惚れていたんですが、彼女はそんな事を。
いやいや今から触ろうと思っていたんだけど。
「どういう事?単にきれいだから見惚れていただけだから。」
「そんなはずはない。白装束って言いつつ皆避けるんだ。」
白装束って・・・・
いったい彼女の姿を見てあり得ない事を言った奴らって何者?
「白いと何かある?」
「白装束、つまり死装束って言うじゃない?故人に着せる白い装束っていつも揶揄された。」
「へ?そんなバカな。確かに故人に着せるのは、拘りがなければ白い装束だろうけれど、君のはどう見ても純白の、そう、純白のウェディングドレスじゃないか!」
「え?ウェディングドレス?それって何?」
「結婚する時に女性が着る服だけど。」
「け、結婚?」
あれれ?どうしてそこで驚くのかわからないけれど。
「ひ、姫!今この人族け、結婚と言った!」
「その姿で結婚とか正気か人族!でも姫は素晴らしい姫なんだ!」
「でもでもやっぱり触らないから無理だよう。」
混乱しているうえに、なんだか言葉使いも一定しないし、一体どれが本当の彼女達なんだろう。
まあいいや。今3人であーだこーだと夢中になっているし、あの綺麗な尻尾に僕は目が釘付けに。
「触るのですか?」
背後から何かの気配が。振り返ると秘書さんでした。
「だってさ、あんな綺麗なの触っていいって言うんだよ?どうして触らずにいられるんだ!」
「はあ。奥方様に怒られますわよ。それに先程獣人の尻尾に触れるという行為を説明しましたわ。それでも触るというのですか?」
僕はこの時どうかしていたんです。
ここ最近色々我慢していたんです。
だからと言って許される事ではないと思うんですが、この時はどうも判断力が著しく鈍っていたようです。
どうも認識阻害のアイテムを久しぶりに使った影響らしいですが後の祭り。
「とめないでくれ。」
僕は真っ白な尻尾目指して進んでいき、ついにその綺麗な形のお尻と尻尾を目にします。
そして尻尾をそっと掴みます。
「ふぎゅうう!!!!」
無警戒だったのか、あっさりその尻尾は僕の手に。
何とも言えない幸せな触り心地。
そして姫は僕にもたれかかってきました。
本当は力が抜けて僕の方に倒れてきただけなのですが、この時の僕は正常な判断が出来ずそう思う事に。
「あ!姫!」
「しっかり!」
「ふぎゅう。」
目の前には白い耳が。
尻尾から手を放し、両手で耳をしっかり触ります。おお!これもいい!
「うにゃあああ!!!」
姫の意識はそこで途絶えたようです。
「何て事!」
「人族!姫を娶るのか?」
「いい・・・・」
数時間後、僕は自分のしでかした事に驚きつつ、今後どうするか色んな意味で悩んでしまう事になりますが、今は暴走中。
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