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常山公爵

302話 家臣団への登用面談

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どうやら僕の領地に、貴族の子息や腕に覚えのある(と本人が主張している)者、知識のある(と本人が思っている)者など、職人としてではなく、家臣に加えてほしいとやって来る面々が多いらしく、ユハニさんもほとほと困っているそうな。
何せ人は欲しいが勝手に増やすわけにはいかない。
明らかに優秀な人物も来るそうなのですが、逆に全く役立ちそうにない人も・・・・中には無害どころか有害なのも来るらしく、それが悩みの種だとか。


そこでユハニさんが僕に提案を。
「領主さま、この街には家臣が十分おりますが、今後の発展を考えますと、他の場所に街を作る事になりましょう。そうすると今の家臣では人が足りなさすぎるのです。そこで提案なのですが、最近家臣に加えてほしいとやって来る連中を篩に掛け、残った面々の適性を見極め、配属を考えてはいかがでしょう?」

色々問題はありそうだけど、案としてはいいのかな?

「案としてはいいのですが、どうやって見極めるのですか?それに貴族の子息も多数やってきていると聞いています。採用・不採用があると、不採用の貴族の所から色々言われるのでは?それと・・・・特に貴族の娘さんの場合、僕との結婚相手として送り込んできたり押し込んだりもあると思いますが・・・・これに関してはもう間に合っているといいますか、既に多すぎるのでそれだけは止めて頂きたい。ただ、敢えて止めずに他の家臣の妻候補としてならいいのですが。あ、きちんと志をもってやって来た女性は、しかるべき採用をお願いしたいですが。」

「そのあたりは考えております。本人の適性もそうですが、本人の希望と違う所への配属もあり得ますし、また親の爵位で採用を左右されると言うのは避けたいので、こちらにやって来る貴族の子息ですが、一切の爵位をこちらは前もって聞かずに選考したいと思っております。無論親が伯爵だ侯爵だと言う連中には門前払いを徹底させたいと思っております。」

「できますか、そんな事?特に貴族の・・・・しかも高位の貴族の息子を無下に扱えば、後からこじれると思いますが?」

「だからと言って世間知らずで我が儘、害にしかならない人物は採用すべきではありません、と思うのです。」

「うーん・・・・その辺りは任せます。」

「畏まりました!それと先程の領主さまの希望と逆行するかもなのですが、我々は領主さまのお傍に常にいる訳にはまいりませんので、出来れば今の奥方様のどなたかを秘書になされるか、あるいは誰かそう言った適性のある人物をお傍に仕えさせるかをしたいと思っております。その・・・・領主さまの奥方様は今後御子を授かる事もあろうかと思いますので、出来れば新たな人物を採用したいと存じますがいかがでしょう?」

一寸引っかかる所もありますが、まあ、任せましょう。
「それに関しても任せます。ユハニさんのような方を後数人は欲しいですね。それに、その色んな知識のある人物も傍に居ると助かります。こちらは庶民、貴族それぞれ半々でお願いします。偏った知識では今後困りますから。」

「お任せ下さい!」

上手くいくとよいのですがどうなるのでしょうね?

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