191 / 735
再び王都
191話 Side 森江泉 その3
しおりを挟む
そんな彼は、私が困っている時に、急いでいるのにもかかわらず、助けていただいた事があります。
彼は取引先(クライアント)から急な呼び出しがあって、急いで社を出るのに、たまたま受付の私達の方を通ってこられたのですが、資料の関係で、このほうが早く出られるようで、私達の近くを通ったようです。
この時私は、眼鏡を修理に出していて、慣れないコンタクトをしていたのですが、目が痛くなって外した時、うっかり床に落としてしまったのです。
私が床に這いつくばって探している時でしたので、きっと彼は私の無様なお尻を見たのでしょう。恥ずかしいですわ。
そんな私を見かねて急いで戻ってきて下さったようで、
「あの、何か落としましたか?」
そう聞いてく出さったので、
「あの、コンタクトを落としたのです。」
「あ、いつも眼鏡かけてますもんね、可也視力悪いのですか?」
「ええ。眼鏡無しではその、この距離でも相手のお顔が分からないほどですの。」
既に手を伸ばせば触れる所にその人のお顔がありましたが、右眼ははっきりとお顔が見えていないので、左眼で見ている感じになります。
「じゃあ私も一緒に探してみましょう。」
彼も一緒になって探してくださって、時間は大丈夫なのでしょうか?
「あ!動かないで!」
え?と思ったらその、私のお尻の所に落ちていたらしく、お尻、大丈夫よね?恥ずかしい。
彼は拾って下さいました。
「何か洗うものはありますか?」
コンタクトが落ちたので、洗浄をしないと。
本当は予備のコンタクトにすべきなのですが、あいにく普段使っていないので、持ち歩いてません。
「少し待っていて下さい。」
そう言って何処かへ走っていきました。
暫くすると、不織布?に包まれたコンタクトを持って戻ってきてくれます。
「あまりお勧めはしませんが・持ち合わせがないのですよね?一応コンタクト用の洗浄剤で洗い流しましたので大丈夫と思いますが。」
私はありがたく受け取り、無事コンタクトを眼に。
あ、本当に急いでいるようで、
「ごめんなさい、急いでいるので!」
そう言って去っていきました。
この時既に私は彼に恋していたみたい。気が付いていなかったけれど。
そして最近入ってきた才村さんという新人さんなのですが、
「わ!彼凄いですね!」
この女性も彼に気が?
実は女性陣にも彼は好評です。
私はこの想いを彼に告げるべきかどうか悩んでいました。
私の方が年上ですし、背も同じぐらいのようですし。
実は彼の事を何一つ知らなかったり、そう、言葉を交わすのは会社の時だけ。
時々プライベートで見かけても、言葉を交わした訳ではないですし、お互いの趣味とか、そう言ったお話をした事もないですし。
そんな時、その日はやってきました。
彼は取引先(クライアント)から急な呼び出しがあって、急いで社を出るのに、たまたま受付の私達の方を通ってこられたのですが、資料の関係で、このほうが早く出られるようで、私達の近くを通ったようです。
この時私は、眼鏡を修理に出していて、慣れないコンタクトをしていたのですが、目が痛くなって外した時、うっかり床に落としてしまったのです。
私が床に這いつくばって探している時でしたので、きっと彼は私の無様なお尻を見たのでしょう。恥ずかしいですわ。
そんな私を見かねて急いで戻ってきて下さったようで、
「あの、何か落としましたか?」
そう聞いてく出さったので、
「あの、コンタクトを落としたのです。」
「あ、いつも眼鏡かけてますもんね、可也視力悪いのですか?」
「ええ。眼鏡無しではその、この距離でも相手のお顔が分からないほどですの。」
既に手を伸ばせば触れる所にその人のお顔がありましたが、右眼ははっきりとお顔が見えていないので、左眼で見ている感じになります。
「じゃあ私も一緒に探してみましょう。」
彼も一緒になって探してくださって、時間は大丈夫なのでしょうか?
「あ!動かないで!」
え?と思ったらその、私のお尻の所に落ちていたらしく、お尻、大丈夫よね?恥ずかしい。
彼は拾って下さいました。
「何か洗うものはありますか?」
コンタクトが落ちたので、洗浄をしないと。
本当は予備のコンタクトにすべきなのですが、あいにく普段使っていないので、持ち歩いてません。
「少し待っていて下さい。」
そう言って何処かへ走っていきました。
暫くすると、不織布?に包まれたコンタクトを持って戻ってきてくれます。
「あまりお勧めはしませんが・持ち合わせがないのですよね?一応コンタクト用の洗浄剤で洗い流しましたので大丈夫と思いますが。」
私はありがたく受け取り、無事コンタクトを眼に。
あ、本当に急いでいるようで、
「ごめんなさい、急いでいるので!」
そう言って去っていきました。
この時既に私は彼に恋していたみたい。気が付いていなかったけれど。
そして最近入ってきた才村さんという新人さんなのですが、
「わ!彼凄いですね!」
この女性も彼に気が?
実は女性陣にも彼は好評です。
私はこの想いを彼に告げるべきかどうか悩んでいました。
私の方が年上ですし、背も同じぐらいのようですし。
実は彼の事を何一つ知らなかったり、そう、言葉を交わすのは会社の時だけ。
時々プライベートで見かけても、言葉を交わした訳ではないですし、お互いの趣味とか、そう言ったお話をした事もないですし。
そんな時、その日はやってきました。
2
お気に入りに追加
4,600
あなたにおすすめの小説
ロリコン村の転生英雄~少女化した魔物達の最強ハーレムで世界救済~
青空顎門
ファンタジー
人の願望や衝動が世界に少しだけ影響を与え、魔法と魔物が存在する異世界アントロゴス。魔物は人の欲動の影響によって少女の形へと変化し、人々はそれを少女化魔物(ロリータ)と呼んだ。その少女化魔物と契約して力を得る少女化魔物征服者(ロリータコンカラー略してロリコン)を多く輩出する村に転生し、イサクと名づけられた主人公。彼は世界の危機に転生者が現れて人々を救う伝説と、実際におおよそ百年周期で転生者が現れて人々を救ってきた事実を知る。前回の転生者が世界を救ってから百年。ほぼ間違いなく、世界の危機に立ち向かわなければならなくなる運命を前に、イサクは少女化魔物征服者(ロリコン)として力をつけていく決意をするのだった。
【少女化魔物は固有技を使う時のみモン娘のようになりますが、通常時は人間とほぼ同じ姿です】
※小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様、ノベルバ様にも掲載しております。
クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
集団転移に巻き込まれ、クラスごと異世界へと転移することになった主人公晴人はこれといって特徴のない平均的な学生であった。
異世界の神から能力獲得について詳しく教えられる中で、晴人は自らの能力欄獲得可能欄に他人とは違う機能があることに気が付く。
そこに隠されていた能力は龍神から始まり魔神、邪神、妖精神、鍛冶神、盗神の六つの神の称号といくつかの特殊な能力。
異世界での安泰を確かなものとして受け入れ転移を待つ晴人であったが、神の能力を手に入れたことが原因なのか転移魔法の不発によりあろうことか異世界へと転生してしまうこととなる。
龍人の母親と英雄の父、これ以上ない程に恵まれた環境で新たな生を得た晴人は新たな名前をエルピスとしてこの世界を生きていくのだった。
現在設定調整中につき最新話更新遅れます2022/09/11~2022/09/17まで予定
~僕の異世界冒険記~異世界冒険始めました。
破滅の女神
ファンタジー
18歳の誕生日…先月死んだ、おじぃちゃんから1冊の本が届いた。
小さい頃の思い出で1ページ目に『この本は異世界冒険記、あなたの物語です。』と書かれてるだけで後は真っ白だった本だと思い出す。
本の表紙にはドラゴンが描かれており、指輪が付属されていた。
お遊び気分で指輪をはめて本を開くと、そこには2ページ目に短い文章が書き加えられていた。
その文章とは『さぁ、あなたの物語の始まりです。』と…。
次の瞬間、僕は気を失い、異世界冒険の旅が始まったのだった…。
本作品は『カクヨム』で掲載している物を『アルファポリス』用に少しだけ修正した物となります。
突然だけど、空間魔法を頼りに生き延びます
ももがぶ
ファンタジー
俺、空田広志(そらたひろし)23歳。
何故だか気が付けば、見も知らぬ世界に立っていた。
何故、そんなことが分かるかと言えば、自分の目の前には木の棒……棍棒だろうか、それを握りしめた緑色の醜悪な小人っぽい何か三体に囲まれていたからだ。
それに俺は少し前までコンビニに立ち寄っていたのだから、こんな何もない平原であるハズがない。
そして振り返ってもさっきまでいたはずのコンビニも見えないし、建物どころかアスファルトの道路も街灯も何も見えない。
見えるのは俺を取り囲む醜悪な小人三体と、遠くに森の様な木々が見えるだけだ。
「えっと、とりあえずどうにかしないと多分……死んじゃうよね。でも、どうすれば?」
にじり寄ってくる三体の何かを警戒しながら、どうにかこの場を切り抜けたいと考えるが、手元には武器になりそうな物はなく、持っているコンビニの袋の中は発泡酒三本とツナマヨと梅干しのおにぎり、後はポテサラだけだ。
「こりゃ、詰みだな」と思っていると「待てよ、ここが異世界なら……」とある期待が沸き上がる。
「何もしないよりは……」と考え「ステータス!」と呟けば、目の前に半透明のボードが現れ、そこには自分の名前と性別、年齢、HPなどが表記され、最後には『空間魔法Lv1』『次元の隙間からこぼれ落ちた者』と記載されていた。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
ダンマス(異端者)
AN@RCHY
ファンタジー
幼女女神に召喚で呼び出されたシュウ。
元の世界に戻れないことを知って自由気ままに過ごすことを決めた。
人の作ったレールなんかのってやらねえぞ!
地球での痕跡をすべて消されて、幼女女神に召喚された風間修。そこで突然、ダンジョンマスターになって他のダンジョンマスターたちと競えと言われた。
戻りたくても戻る事の出来ない現実を受け入れ、異世界へ旅立つ。
始めこそ異世界だとワクワクしていたが、すぐに碇石からズレおかしなことを始めた。
小説になろうで『AN@CHY』名義で投稿している、同タイトルをアルファポリスにも投稿させていただきます。
向こうの小説を多少修正して投稿しています。
修正をかけながらなので更新ペースは不明です。
神々の間では異世界転移がブームらしいです。
はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》
楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。
理由は『最近流行ってるから』
数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。
優しくて単純な少女の異世界冒険譚。
第2部 《精霊の紋章》
ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。
それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。
第3部 《交錯する戦場》
各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。
人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。
第4部 《新たなる神話》
戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。
連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。
それは、この世界で最も新しい神話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる