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転移3日目
50話 投擲スキル
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「ご・・・・ごめんね?ちょっとスカートをブワッてしたかっただけだから。」
・・・・どうなんですかそれ?
「・・・・それに何の意味が?」
「ま・・・・その程度のスキルだよ?あ、そうそう、伊知地さんの投擲とかすごいんだよ?」
・・・・今露骨に話題を変えましたね?
「え?私?」
「うんうん。」
「私って投擲と土魔法だよ?」
「魔法はまあいいんだけどさ、伊知地さん物投げたらすごい確率で目標に当たってたよね?」
・・・・投擲という事は、何でもいいから投げるんだよね?
「えっと、伊知地さん?その、物を投げたらよく当たるの?」
「え・・・・ええ。ちょっとあり得ない距離から投げてもよく当たるんです。」
「へえ・・・・あ、今僕たちだけだからさ、なんか投げてみて?」
・・・・困った顔をしていますね。
「じゃあ、そうだね、ここにお金があるんだけど、これを・・・・そうだね、僕が少し離れた場所に行くので、僕の掌めがけて投げてみて?」
「え?どういう事でしょう?」
「投げたら目標に当たるんなら、目標に物を届けることもできるんじゃないかと思ってね?投げて相手に物を渡す事が出来たら色々便利なんじゃないかと思ってさ?」
「・・・・常山さんって面白い考え方をするんですね。私これで魔物を仕留めろって言われて、怖くて何もできなかったのに・・・・」
「・・・・あ、無神経だった?ごめんね。だけどね、せっかくのスキルなんだから、便利に使わないと。」
「え・ええ・・・・そうですね。ええとこのお金ですか?じゃあ投げますので・・・・手をこう受け皿みたいにして・・・・そうです。その掌にお金を置く感じで投げますね。」
僕はたぶん10メートルぐらい離れて、手のひらをお椀のようにして、お腹のあたりに。
動かないようにしながら・・・・
「準備できたよ?じゃあ何個かやってみて?数が少ないと、偶然という事もあるからね。」
「わかりました・・・・えい!・・・・えいえいえい!」
彼女の投げた硬貨は、放物線を描きながら・・・・といいますか、普通天井に当たってるよね?そう思ったんだけど、天井すれすれを飛んで・・・・僕の掌に収まる硬貨。
次々飛んできます。
10枚ほど投げましたが、すべて掌に。多少怪しいのもありましたが、普通に考えてあり得ないです。
「うわ、すごいね・・・・何か投げ方にコツが?」
「ええと、どうなんでしょうね?こう・・・・手の先に集中する感じで投げるんです。」
「僕にもできるかな?」
「ええと・・・・さあ?わからないです。」
「じゃあ僕が投げるので・・・・」ちょっと当たるとまずいので、少し短い距離で・・・・
おおよそ2メートルほど。
それでも小さな硬貨を掌に投げ入れるのは難しいです。
結局・・・・さすがに彼女には当たりましたが、まったくもって入りません。たまたま1個だけ入りましたが。
うわ・・・・それをあの距離で成し遂げた彼女って・・・・素晴らしい!
「難しいね。」
「でも一つ入りましたよ。」
そう言いながら硬貨を回収してくれる伊知地さん。
「じゃあ同じ距離を、僕の左手に入れられる?」
僕は左手を真上に挙げ、指を広げ、掌を上向きに。
ぶっちゃけ今回もハードルは高そう。
「距離が短いですが、ハードルは高そうですね。」
そう言いつつ次々と僕の掌に硬貨が溜まります。
「うわ・・・・全部収まるとかすごいね。ええと、指先を意識するのかな?」
僕はそう言いつつ、先ほどと同じように投げてみます。
一応硬貨を持っている指先に集中して。
普通は目標物を見るんだけどね。
「ええそうです・・・・ってあれ?・・・・え?ええ?」
あれ?僕も何だか変なんです。
投げたら・・・・最初の5つほど、硬貨は無残にも床に。
ですが・・・・残りの5つは、なんと彼女の手の中に。
あれ?コツが掴めた?
「わ・・・・さすがは大人ですね。あ、そういえば常山さんはサバイバルすると聞いてましたが、もしかして投げナイフとか使った事あります?」
「え?よくわかるね、あるよ投げナイフ。」
「なるほど・・・・」
何がなるほどかわかりませんが、少しは彼女の心の負担が軽くなったでしょうか?
・・・・どうなんですかそれ?
「・・・・それに何の意味が?」
「ま・・・・その程度のスキルだよ?あ、そうそう、伊知地さんの投擲とかすごいんだよ?」
・・・・今露骨に話題を変えましたね?
「え?私?」
「うんうん。」
「私って投擲と土魔法だよ?」
「魔法はまあいいんだけどさ、伊知地さん物投げたらすごい確率で目標に当たってたよね?」
・・・・投擲という事は、何でもいいから投げるんだよね?
「えっと、伊知地さん?その、物を投げたらよく当たるの?」
「え・・・・ええ。ちょっとあり得ない距離から投げてもよく当たるんです。」
「へえ・・・・あ、今僕たちだけだからさ、なんか投げてみて?」
・・・・困った顔をしていますね。
「じゃあ、そうだね、ここにお金があるんだけど、これを・・・・そうだね、僕が少し離れた場所に行くので、僕の掌めがけて投げてみて?」
「え?どういう事でしょう?」
「投げたら目標に当たるんなら、目標に物を届けることもできるんじゃないかと思ってね?投げて相手に物を渡す事が出来たら色々便利なんじゃないかと思ってさ?」
「・・・・常山さんって面白い考え方をするんですね。私これで魔物を仕留めろって言われて、怖くて何もできなかったのに・・・・」
「・・・・あ、無神経だった?ごめんね。だけどね、せっかくのスキルなんだから、便利に使わないと。」
「え・ええ・・・・そうですね。ええとこのお金ですか?じゃあ投げますので・・・・手をこう受け皿みたいにして・・・・そうです。その掌にお金を置く感じで投げますね。」
僕はたぶん10メートルぐらい離れて、手のひらをお椀のようにして、お腹のあたりに。
動かないようにしながら・・・・
「準備できたよ?じゃあ何個かやってみて?数が少ないと、偶然という事もあるからね。」
「わかりました・・・・えい!・・・・えいえいえい!」
彼女の投げた硬貨は、放物線を描きながら・・・・といいますか、普通天井に当たってるよね?そう思ったんだけど、天井すれすれを飛んで・・・・僕の掌に収まる硬貨。
次々飛んできます。
10枚ほど投げましたが、すべて掌に。多少怪しいのもありましたが、普通に考えてあり得ないです。
「うわ、すごいね・・・・何か投げ方にコツが?」
「ええと、どうなんでしょうね?こう・・・・手の先に集中する感じで投げるんです。」
「僕にもできるかな?」
「ええと・・・・さあ?わからないです。」
「じゃあ僕が投げるので・・・・」ちょっと当たるとまずいので、少し短い距離で・・・・
おおよそ2メートルほど。
それでも小さな硬貨を掌に投げ入れるのは難しいです。
結局・・・・さすがに彼女には当たりましたが、まったくもって入りません。たまたま1個だけ入りましたが。
うわ・・・・それをあの距離で成し遂げた彼女って・・・・素晴らしい!
「難しいね。」
「でも一つ入りましたよ。」
そう言いながら硬貨を回収してくれる伊知地さん。
「じゃあ同じ距離を、僕の左手に入れられる?」
僕は左手を真上に挙げ、指を広げ、掌を上向きに。
ぶっちゃけ今回もハードルは高そう。
「距離が短いですが、ハードルは高そうですね。」
そう言いつつ次々と僕の掌に硬貨が溜まります。
「うわ・・・・全部収まるとかすごいね。ええと、指先を意識するのかな?」
僕はそう言いつつ、先ほどと同じように投げてみます。
一応硬貨を持っている指先に集中して。
普通は目標物を見るんだけどね。
「ええそうです・・・・ってあれ?・・・・え?ええ?」
あれ?僕も何だか変なんです。
投げたら・・・・最初の5つほど、硬貨は無残にも床に。
ですが・・・・残りの5つは、なんと彼女の手の中に。
あれ?コツが掴めた?
「わ・・・・さすがは大人ですね。あ、そういえば常山さんはサバイバルすると聞いてましたが、もしかして投げナイフとか使った事あります?」
「え?よくわかるね、あるよ投げナイフ。」
「なるほど・・・・」
何がなるほどかわかりませんが、少しは彼女の心の負担が軽くなったでしょうか?
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