４５歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

外伝 女神のチョンボで大変な事に 口田 士門

昨日出会った現地のパーティに再び会う

　前重先生が嘔吐してる間、せつに守ってもらい店の中を探索する事に。
　一応大丈夫そうなら、後から来るように言い含めておく。

　24時間やっているスーパーか。
　被害が無さそうな棚の物をどんどん収納する。
　そうしつつ、何かいないか目を凝らす。
　特にいない。

　そう思いながら店の奥へ行くけれど、特に何もいない。
　バックヤードに向かうと、あ、血の跡だ。
　どうやらこの店、バックヤード側の向こうは何もない場所、つまりこの世界の土地みたいで、血の跡はそっちに続いてる。

　後をつける。
　よく見ると一人ではなく、複数と思われる血の後が付いている。

　敷地の外、つまりこの世界の土地に入った。
　やはり引きずった跡が見受けられる。

　暫らく進むと森かな？があり、そこへ続いている。
　警戒しつつ進むと、何やらガサガサ音がする。
　音の方を見ると・・・・いた、オークか。
　複数いるな。
　何かめっちゃ食べているし。
　う・・・・あれは人だ・・・・人だった一部だ。
　あそこに運んで食べていたのか。
　よく見ると、何匹もいる。
　どうするか・・・・

　そう思っていると、そのうちの1匹がこちらに気付いたのか目が合ってしまった・・・・
　やば・・・・

　こちらに向かってくる。
　剣を持っているな。
　こちらも剣を構える。
　と、その前に木の枝が足元に落ちてたので、それを投げる。
　真っすぐ飛んで、オークに刺さる。
　一瞬動きを止めるオーク。
　今だ！素早く移動し、剣を振る。
　あっさり身体に食い込む。
　”グギャー！”
　痛いのか叫ぶオーク。
　完全に動きが止まっているので、この間に剣を持っている方の腕を切り飛ばす。
　そしてそのまま四肢全部切断。
　このまま放置。
　残りを見に行く。
　どんどんやってくる。
　今度は太い木の枝？が落ちていたので、槍みたいに投擲する。
　真っすぐ飛び、一番近くにいたオークの腹を突き抜け、その後ろに続いていたオークに突き刺さる。
　倒れる2匹。

　後続とは少し離れているようなので、この間に先ほど仕留めたオークから剣を取り上げ、カバンへ収納する。
　そして素早く倒れたオークの四肢を切断。

　もう一度木の枝を拾い、投擲。
　また別のオークに刺さる。

　そしてふと後ろに人の気配を感じ、振り向くとせつと前重先生が来ていた。
　もう大丈夫なんだろうか？
「前重先生もう大丈夫なのかい？」

「は、はい、もう落ち着きました。いつまでも、ああはしていられませんからね。」

　まだ少し顔色が悪いが、しっかりしている。

「早速で悪いが、またやるぞ。」
「・・・・はい・・・・」

　先ほど仕留めた3匹に、前重先生に剣を持たせ止めを刺させる。
　このオーク、3匹共そこそこ強かったようで、”オークジェネラル”、”オークコマンダー”、”オークウォーロード”と出ていた。

　レベル表示じゃないからいまいちわからん。
　この間に先程枝を刺したオークを仕留める。

　すると、今度はまた別の気配が。
　あ？囲まれている？10体以上に囲まれている感じ。
　これは戦闘になるな・・・・と思った俺は、せつに今俺が使っている剣を渡し、前重先生を護るように伝える。
　そしてカバンから先程頂いた剣を取り出し、構える。
　一番近くにいる奴に狙いを定め、向かおうとしたら、

「待って下さい！」

　と声が聞こえた。
　あ・・・・？生存者がいたのか？
「誰かいるのか？」
　と返すと
「今そちらへ向かいます。攻撃しないで下さい。」

　そう言って何人もの人が現れた。
　で、そこにいたのは、あれ？昨日いた現地の冒険者？

　魔法使いっぽい男と、戦士っぽい女性と僧侶っぽい女性。
　うん、昨日見た3人。
　そして、それ以外にも沢山の人が現れた。

「やあ、昨日の人達だね。色々あって、今は言葉が分かるみたいなんだ。」
「あ、言葉が通じてますね。昨日は助けて頂き、ありがとうございました。それにしても強いですね。オークジェネラルをあっさり仕留めるなんて。」

　うん？そんなに強いのか？