ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる！

男爵になる準備

第89話 神の目の前で不具合の再現

　確かカバンにあったよな？

　Ｎ装備一式を仕舞ってあったはずだ。どれどれ。

　真っ先に見つかったのが、何故か槍だった。
　ありゃ？確か槍ってこういうのしてなかったような気がするがどうだっけ。

　まあいいや、たぶんできるだろ？

「じゃあやる。このＮの・・・・槍・・・・神さん、他の人に知られるとあれだけど・・・・わかるかい？」

【なるほどそういう事か。確認した・・・・続けていいよ。】

「これを・・・・一気に投入する・・・・すると・・・・」


　”一度返却いたします。再度もう一度お願いします。”

　換金ボックスの画面からエラーの文字が出た。再現できたな。

　そして、やはりそこにはＨＮの槍が戻ってきていた。

【・・・・何？どういう事だ？もう一度だ・・・・もっと進めてくれたまえ・・・何か忘れている気がするのだが思い出せん。】

　そう言われ、どんどん投入しなおす事にした。

　”一度返却いたします。再度もう一度お願いします。”
　”一度返却いたします。再度もう一度お願いします。”
　”一度返却いたします。再度もう一度お願いします。”
　”一度返却いたします。再度もう一度お願いします。”

　これでＳＳＲにまでなってしまった槍。

【まさか・・・・どうなっているんだ？何故だ？システムをチェックしなおしたが不具合は認められん。不具合ではない？】

　そのままもう一度投入。

　”一度返却いたします。再度もう一度お願いします。”

　ＬＲの槍が１５本。

　絶句する神。

【君・・・・これを詳しく知っているのは・・・・君以外に居るのかい？】

「俺以外は大まかにしか知らないはず。それもここにいるメンバーぐらいだが。詳しい事は誰にも知られていないはずだ。」

【そう・・・・（君達しか・・・・知らない訳か・・・・成程・・・・もし・・・・ここで・・・・無かった事にしてしまえば・・・・）】

　この時、神が突然苦しみ始めた。


【ぐごっ！んん！なんだああ！】

「おい！どうしたんだ！」

　俺は叫ぶ。

「おい！何だか様子が変だ！」

　エリーザベトさんも気が付いたようだ。

「え？ええ？この人って神様ですよね。神様でも苦しむのですか？」

　ヘインチェちゃんが不思議がる。

「ランナルさん？何か嫌な予感がします。いつでも、退避できる準備をしておきましょう。」

　カチヤは何か察したのか、そう促す。


『禁則事項　　神は直接、間接的にヒトに危害を加えてはならない　他のヒトを使い命令してもいけない』

（ぐ・・・・そうでした・・・・考えただけでこれとは・・・・ここは・・・・誠心誠意お願いするしかありません・・・・それに・・・・これは・・・・昔の・・・・特別イベントの・・・・名残ですか？以前、このような事をした覚えが何となく・・・・）