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大型アップデート?

第24話 とんでもなく大きな魔物

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 親方がこっちに来る。

 あれ?確かこの前たっぷり稼いだから3日ほど休暇にするって言ってなかったっけ?うん、こんちくしょお!!とか言いながら・・・・泣いてたっけ・・・・その親方が、別の意味で泣きながらやって来た。
 それにさっきはチームの仲間だったよな。

「親方!今日ダンジョン休むって言ってませんでした?」

「うをおおお!ランナルか・・・・酷い目にあった・・・・」

「ど、どうしたんですか?怪我だらけじゃないですか?」

「バケモンに襲われた・・・・」


 親方が言うには、一寸ガチャリたくなり、連絡のついた仲間達と、一寸だけダンジョンで狩りをしていたそうな。

 すると、何処からともなくダンジョンが揺れ始め・・・・

 気が付けば他のハンター達が自分達の方に逃げ出してきたらしい。

 親方と、仲間もそのバケモンに突き飛ばされたそうな。

 あれ?他の仲間って?

「親方?他の仲間は?」

「わ・・・・わからん・・・・俺はたまたま出口の方に突き飛ばされたから・・・・」


 ・・・・親方を責める事はできない。
 それに2人は先に辿り着いていたぞ。
 尤も多数のハンターと一緒だったから本当に2人だけだったかは分からんが。

 何せ冒険者・・・・ダンジョンのハンターはあくまで自己責任。

 チームを組むのも効率よく狩りを、そしてアイテムを集める為にしているのであって、不測の事態に遭遇した場合は・・・・まあ、他人の事なんぞ知ったこっちゃあねえと思おうが、絶対仲間を助けるんだ!と思うのも自由。

 そして・・・・目の前にそのバケモンが現れた。

 デカい・・・・デカすぎるぅ。

 普段俺達が狩るのは、せいぜい人の2倍程度の大きさの魔物だ。

 それが・・・・高さだけでも5倍はあるんじゃないか?横幅も凄いぞこれ。

 つまりは、5~8メートルぐらいの高さの、幅も・・・・幅はもっと?10メートルぐらいはないか?

 ちょっとした建物ぐらいの大きさじゃないか!

 何だあれ。

 すると、流石のエリーザベトさんが、

「ドラゴン・・・・こんな上層に出現するなんて・・・・信じられん。」

「え?あれがドラゴン?」

 話に聞いた事はあるが、俺達下っ端ハンターには縁のない魔物。

 ダンジョンの最下層に住む、ダンジョンのぬし的存在。

 晴れて討伐する事ができれば、ドラゴンスレイヤーの称号と共に、ナイトの称号を得る事ができると聞いた事がある。

 尤も、複数の高ステータスパーティーで挑む魔物。最低でもSRの武具を揃えないと無理。
 そんなのが10人以上でかからないと仕留められないんだとか。

 それがこんな上層に出現するはずのない魔物が現れるとか、おもちゃ同然の武具しかない下っ端Nハンターには、どう逆立ちしても勝てない相手だ。

 というより、一生お目に掛かれない存在。

 あ、地上でも山を縄張りにするドラゴンはいる。
 だがそんな危険な場所へたどり着く前に他の魔物にやられるのが目に見えているけどな。

「ええええ?あれがドラゴンなんですか?」

「ヘインチェちゃんそうだ。どうするか?3人ではいくらこの装備でも厳しいか?」

「なあエリーザベトさん、SSRフル装備で3人で挑めば・・・・勝てるか?」

「何を言ってるんだ君は?そんな都合よくフル装備なんぞある訳が・・・・」
エリーザベトさんが俺を見ている。
 美女にそんな風に見つめられると何だか照れる。
 恥ずかしい。
 いかん、つい脱線してしまった。今はそれどころじゃない。

「あるんだよ、3人分。」

 俺はササッと2人に・・・・既に鎧は着てもらってるからな・・・・残りの月シリーズを渡す。

「こ・・・・これは・・・・残りの月シリーズ・・・・」

「ランナルさん、自分以外のも持っていたんですね・・・・」

「話は後だ!幸い鎧は着ている!靴履いて手袋はめて、ヘルメットかぶれ!ネックレスは普段から慣れているだろう?指輪ははめるだけだ。」

 2人に装着を急がせた。ヘインチェちゃんは問題ないだろう。
 何せギルドの受付嬢だ。普段からお洒落には人一倍こだわりがありそうだからな。
 だがエリーザベトさんはどうなんだ?
 彼女はS級ランクの冒険者だ。
 普段装飾品はどうしているんだ?

だが俺の心配をよそに、2人は素早く装備を整えていた。
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