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第4話「グレート・エスケープ」

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 帝国軍のキャンプは快適だった。
 当然の扱いだ……ストレイのプライドが少し落ち着く。

 時間を戻そう。

ーーーーーー
 山中に現れた魔導師たちは帝国の手の者だった。
 ストレイたちを近くの大都市まで送ってもいい、と提案してきた。
 すなわちアーティの城下町。

 オルステの勇者パーティは冒険者インフルエンサーだったから、カッコを気にする。
 攻撃スタイルにはオールドな一貫性が必要だった。
 それだけではなく、冒険者としての生き様もチェックされる。

 第一次食糧大戦後、帝国が「勝ち組国家」となり、ギルドの制度改革にも乗り出した。
 魔王が行方不明になり、ガストロノミア大陸に残存する魔族たち。
 大戦で活躍したコマンダータイプが、各地のソルジャータイプを配下に、魔豪族として猛威を振るったりもする。

 戦後処理のために冒険者たちの力を借りる必要がある!
 そんな大義を唱えてギルド統一を強引に進めたのが、ガストロ帝国。
 官房魔導師の、なんて名前だったか。

 頭でっかちのストレイは、知識の断片を繋ぎ合わせた。
 冒険者、いや、勇者たるもの、社会情勢にも明るくないと!
 オルステはバトルばっかだったしな。

 で、ガーゴイルに襲われた、セルリアの山中で。
 そんな帝国魔導師に救いの手をさしのべられて。
 ストレイは迷った。

 ギルド統一は賛否両論だ。
 剣と魔法でワイルド・クエストを開拓する。
 そんな古い価値観を持つ冒険者からすると、退化に見えたのである。
 そして、オルステのパーティは、オールドファンに、人気があった!
 もちろん魔導車両マホトラは使っていたが、なるべく目立たないようにしていた。

 オルステが死に、ストレイが勇者になって、さてパーティのこれからは。
 オールドファンにアピールを続けるか、新しいイメージをつけるのか。
 そもそも、バトルに勝てないと始まらないから! 
 イメージだけのために冒険するわけじゃない!
 しかし、金がないと、運営もできない。

 そう、まだまだストレイは迷っている。
 とりあえず、帝国に救助されたなんて知れたら、これまでのファンは良く思わないだろう。

 ……ううむ、私はどうすればいいのか。
 相変わらず雨はひどいし、魔導は消耗して、フラフラする。
 パーティはボロボロだ。
 もちろん体力も限界である。

「うう……良かった! 私のルーティンが、運を引き寄せたのね……」
「キレイラ、そんなスピリチュアルな……頭を打って」
「ルーティンが運命を切り開くのよ……」
「しかし、オルステだったら、帝国の助けなど……」
「そんなこと……いってると運命に捨てられるわよ」

 よくわからないが、彼女は苦しそうだ。
 ムスコデとムンクも吹っ飛んでしまって。
 どうしようもないか。

「……パーティの運命は、ストレイが決めるのよ。『勇者様』」
 「暫定」がつかなかったことで、ストレイのプライドはゾゾゾッと刺激された。

 そうだ、私は勇者、私のパーティ、私のオマエタチ。
 私はガストロノミアの神になる……!

 ストレイの心は風船のように大きくなった。

「帝国の魔導師殿、申し出、お褒めの言葉をくれてやろう」
「何、謎敬語で偉そうにしてるのよ……」
 機械なのだろうか?
 奇妙なマスクに、ツルンとしたローブ姿の帝国魔導師たちが、何を考えているかはわからない。

 っと、ストレイたちはプライドを保ったまま、アーティの城下町まで運んでもらったのだった。
 ガーゴイルの奇襲で故障した魔導車両(マホトラ)は、レッカーされた。
 帝国の魔導車両マホトラは高速で、快適。

「これが……魔業革命の力か!」
 ストレイは純粋に感動してしまった。

 それで、今は、アーティの城近く、帝国軍のキャンプに待機している。

「どうせなら、城内の快適な部屋に泊まりたーい」
 キレイラは不満タラタラだったが、城内は指揮官クラスが常駐し、あとは見回り兵程度。
 一冒険者パーティでは、仕方ない。
 しかも、救助された身分。

 ストレイは妙に謙虚になっていた。
 山中で膨らんだ心はどこへやら。

 だって、帝国の機械師団は、なんだかよくわからない機械をたくさん持ってて、怖いんですもの。

「でも、このキャンプ、快適ッスよね。ランタンも明るいし」
 今は夜。辺りは暗い。
「グランピングってやつじゃん? これ」
「椅子もふかふかッスよ!」
「ふん、勇者パーティの扱いは心得ているってこと……」
「オルステの威光でしょうね」
 言葉を遮られた。
「くっ、キレイラ、お前は……」
「でも、携帯魔食インスタント・フードじゃんか、結局」
「ほら、わかっただろ! 携帯魔食インスタント・フードは帝国公認なんだよ!」

 ストレイは、自分の方針が帝国に認められたような気がして、誇らしくなる。

「けど、なんでこんなに良くしてくれるんスカね」
「偉大なる帝国は冒険者の力を統治に役立てたいのだよ」 
「ここアグリガルも、どんどん帝国っち、デッカくなってるからねー!」
 ムスコデはアグリガル娘。帝国の勢力拡大をリアルに感じているのだろうか。
 口調は軽薄だが......

 はあ、新パーティの戦果はイマイチ。
 ムスコデも役に立つのやら。
 キレイラは文句ばっかりだし。

 マドリーをリストラしてから、ついてないことばっかだ。
 たかが、食。携帯魔食インスタント・フードで、MPだとか、BPだとか。
 回復が遅いとかいうが、そんなのは各自気をつければいい。
 私たちは偉大なる勇者パーティ!
 パーティに必要なのは自助とコスト管理である!

 マドリーなんて、剣も魔導も使えない、役立たず。
 オルステだって剣しか使えない、オールドな男!
 ムスコデに変えて、若い力とルックスで、「ストレイの勇者パーティ」は完璧なはず!

 は? まさか、キレイラのいうように、ルーティンか?!
 ルーティンが足りないのか!

「お前ら、全員いるか?!」
 乱暴な声で帝国兵が入ってきた。マスクは被っていない。
「なんだ?! 勇者に向かってその口調は!」
「なんだとはなんだ?! 貴様たち、自分の状況がわかってるのか?!」

 今までは優しかった帝国兵たちが、突然これだ。
「あの、すいません、良くしていただいて。こんな豪華なテント」
 妙に丁寧なキレイラ。ラグジュアリーに弱い女だ。

「おいおい! そんな乱暴はダメだろう、共和国の『勇敢なる』若者よ」
 後ろから中年で、精悍な男がたしなめる。
 今度は脇にマスク姿の兵隊たち。
「まあ、素敵なおじさま」
 アーティではおじさんがモテると聞く。
 キレイラもその呪縛にかかったのか……?

 ストレイは嫉妬というよりは呆れてしまった。
 そう、ストレイはキレイラに飽きてきていたのだ。

「ふむ、共和国の兵士たちが失礼をいたした。ほら、下がれ!」
「くっ、承知しました!」
「所詮頭でっかちの! 使えない奴らだな! あとはマルケル機械師団長がやってくれる!」

 マスクのない、兵士たちに、どうやら帝国ではなく、共和国と呼ばれていたな。
 マスクで覆われ、特殊なユニフォームを着た……こいつらは帝国兵か。
 そういえば聞いたことがあるな、とストレイは記憶を動かした。

 アーティ城には、アーティ騎士団と臨時政府、つまり共和国、そして帝国軍がいると。
 なんだっけな、マドリーが喜びそうな名前の……

「うっわー、見ちゃった見ちゃった! ミルフィーユ統治じゃん! 」
「なーに? それ。スイーツたべたくなってきちゃった」
 グランピング・テントのおかげか、妙なテンションのキレイラとムスコデ。

「ふん、ずいぶん自由な冒険者たちだな。勇者っていうものは」
 明らかに一番偉そうな……機械師団長って呼ばれてたか。
 マルケルとやらの嫌味に、ストレイは焦った。

「いえ、部下たちが失礼を働き、失礼しました!」
「ストレイ、失礼いい過ぎ!」
「部下なんていっちゃって! 偉そうじゃんよー!」  
「恩人の、師団長様だぞ! 場所をわきまえろ!」
「なんスカーこの人、そんなに偉いんスカ? マスク被ってないスよ」

 マルケルは奔放な女冒険者たちを見て、イライラとした。
 自分を苦しめるメッシを思い出したのだ。
 アーティ騎士団のロートルは若い女に優しいが、帝国軍ではそんなの関係ない。
 一部では、「冒険者フェミニズム」なんて活動が盛んみたいだが、嘆かわしい。
 そもそも下賎な冒険者。権利を主張する前に、義務と責任があるだろう。

 機械に、独立運動、女冒険者の権利向上……
 マルケルは時代の変転に取り残されている自分にうっすらと気づいていた。
 しかし、魔族を肉弾で倒す瞬間のエクスタシーは最高だ。
 それに、女冒険者だとか勇者だとかの前に、だったら正規兵になれよと思う。

 ほとんどのクエストは魔族討伐。だったら、社会的身分のしっかりした正規兵になって、国に尽くせば良い!

 冒険者なんて甘えである!

「義務と責任だ! 義務と責任!」
「はっ、そうですよね、帝国の将校殿」
 ついつい、謎の言葉を口に出してしまったマルケルに、無条件に同意するストレイ。

「ストレイ……あんた話聞いてないでしょ」
「はっそんなことはないぞ! それで……なんでしたっけ? よろしければもう一度ご教示いただければ……」

 マスク姿の帝国兵たちの表情はわからない。
 機械師団は文字通り機械に特化した部隊。
 第一次食糧大戦ではまだ半分にも満たなかったが、戦後拡張された。
 魔業革命の成果が、魔族に効果的だったわけだ。

 マルケルは斧の名手である。重騎士部隊で戦果をあげ、出世した。
 しかし、帝国では機械化が進む。
 騎士部隊は減っていき、ポストはない。
 だから、機械の実績なんかないのに、第08機械師団長を任されることになった。

 つまり、上層部からは統率力と実行力を買われていたわけである。
 アグリガルも帝国の戦略拠点だ。
 本人はもっと誇りに思った方がいいのだろうが……

 不思議とマルケルは面白くないのである。
 オールドな感性は、旧アーティ騎士団とも共通するかも知れず、アーティへの駐屯も肌に合っていそうなものだが。

「マルケル師団長、任務は良いのですか?」
 帝国兵からの指摘でマルケルは我に返った。
 部下たちはマスク姿で何を考えているかわからず、不気味だ。
 鎧も、いかにも鎧ではないデザイン。
 機械ではないものの、よくわからない物質で覆われていて、つるっとしている。

 格好だけは……譲れない!
 マルケルは昔ながらの甲冑を装着していた。
 もちろん前線でバトルは少ないから、重騎士の鎧ではないが。
 兵士たちは、古くさいとか思っているのだろうか。
 くっ、見下されたくない!

「そうだ……これは任務! やりたくないけど任務は任務! 勇者狩りを……」
「ゆうしゃがり?」
「俺たち、狩られたんスかー」
「だーだーだーだっだだーだっだだー、悪の帝国って感じジャン!」
「マルケル師団長、それは……失言!」
「おほん! 違う違う! 勇者ガリアの秘宝を!」
「勇者ガリア?!」
「聞いたことないわよ、そんなの」
「キレ姉も知らないなんて! でまかせジャン! それ!」
「ううっ、何をいうか! 貴様ら」
「キレイラ! ムスコデ! やめないか! 昔、ガストロノミアはガリアと呼ばれたんだ! 師団長殿! ですよね?」
 ストレイが謎のフォロー。
 帝国兵たちはオロオロとしている。表情は見えないが。
「う、うむ。そうだ。ガリア、ガリアの秘宝……勇者である貴様らには、スペシャルなクエストを依頼したいんだ」

 スペシャルなクエストなんてない。
 「勇者狩り」。官房魔導師メッシが考案した作戦。
 マルケルがメッシを嫌がるのは、年下なのに追い抜かれた、だけではない。
 メッシは帝国屈指のアイデアマンだ。
 次々と魔導と機械を絡めた作戦を思いつく。

 奴の姑息なところは、その作戦を皇帝に上奏する前に、各地の部隊で実験させる。
 メッシは特別指導、だとかいって、各地の部隊を飛び回っているらしく。
 数ヵ月前、勇者狩りを指示してきた。
 勇者を魔導師で罠に嵌め、帝国軍に組み込む増兵作戦。
 マルケルは冒険者など使えない、陳腐な作戦だと思って、反対したのだが。
 そうしたらメッシに魔導で首を絞められた! 
 ので仕方なく従った。
 マルケルは力に弱い。

 しかし、正面切って勇者たちを攻撃するわけにもいかない。
 フリーランスの気風溢れる冒険者たちは、従ってもくれない。
 金で適当にさくらを雇ってもメッシは満足しないだろう。

 一応、メッシは敏腕? らしい不気味な機械魔導師たちを数人置いていったから。
 その機械魔導師たちに任せておいたところ。
 ようやく連れてきたのがこのストレイとやらである。
 なんだか頼りない連中だが……

 そうしたら、今朝のミーティングでは、メッシは作戦のことなんて忘れていた!
 むしろ話題に出さなければよかった!

 だから、冷静に考えれば、もうやらなくてもいい気がするし。
 でもやらなかったらやらなかったで、メッシの怒りを買いそうな気もする……

 つくづく、マルケルは中間管理職。
 やる気も湧かないし、意義も感じないが、何となく形だけ実行しておくか。 
 そもそも、ここで帝国軍にスカウトしても、「うん」とは言わないだろうから。

 スペシャルなクエストで釣って、部隊に待機させておき、塩漬けにするか。
 メッシの様子を見て、今度こそ忘れた頃に、リリースしよう。

 マルケルはため息をついた。

「帝国が特別に斡旋するスペシャルなクエストがある。歴戦の勇者にだけ教える、秘密のクエストだ」
「シークレット?! まあ素敵!」
「稼げるのなら魅力的ですね」
「おお! 腕がなるッスね」
「ガリアの秘宝……バストドキドキじゃん?!」
 バスト……?
 マルケルはショートカット女の胸をちらりと見ようとして、慌てて自制心を取り戻す。
「追って、詳細は伝えるから、しばらくは待機していてくれ」

 考えれば考えるほど、無意味でザルな作戦だ。
 しかし、収穫はある。
 魔導と機械……バカにしていたが、意外に使えるかもしれん。
 マルケルも最近では、少し柔軟さを見せ始めていた。
 ようやく師団長まで出世したんだ、いつまでも斧にこだわっていてもな。
 メッシが置いていった魔導師たちは、新しい技術を教えてくれた。

「フフフ……見ておれ」
 帝国兵たちは不思議そうな顔をしたのだろうか、マスク姿ではわからない。
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