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危険な恋

27話

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 205号室

「お邪魔します」
 奈々川さんだ。島田の家にスケッシーと入ると、奈々川さんが挨拶をした。
「よく来たね。奈々川さん。うちの旦那がお世話になっているよ」
 コーヒーの匂いがするキッチンから、弥生がキーコ、キーコとやって来た。

「とんでもありません」
 奈々川さんの返事に、島田が二カッと笑って、コーヒーを持って来た。
 三人?で島田の家のリビングにあるブルーのソフャに座る。
「島田。本当にいいのか?」
 島田は熱いコーヒーを私に渡し、「おっけー」と言う。

「島田さん。ありがとうございます。でも、人が傷ついたり人が死んでいいことなんてなにもないです。……藤元さんの力を借りましょう」
 奈々川さんが静かに言った。

「藤元……。あいつで大丈夫か?確か向かいに居るんだっけ?」
 島田が熱いコーヒーを飲んだ。
「藤元さん。いつも私のところへ来て、宗教の勧誘をしているわ。とっても良い人よ」
 弥生も熱いコーヒーを飲むとこだった。

「あ、やっぱりか?」
 私の言葉に、
「ええ」
「藤元か……あいつならできるんじゃないか?」
 島田がまったく逆のことを言うと、私は熱いコーヒーを飲んだ。適度の苦みがあって心が落ち着いた。
「呼んで来ましょうか?」
 奈々川さんが立ち上がった。
「ちょっと待って、誰かが入団を考えているって言えば、喜んで来るわ」
 弥生はニッコリと言った。


 …………


 藤元が喜んで来た。
「いやー、僕の宗教に入団希望者がいるって……やったー。今なら抽選で……」
「藤元。実は……」
 私の説明。それも総理大臣の娘の奈々川さんと結婚し、そのせいでA区とB区の戦争で死亡した人を生き返らせるという。そんな相談をした。

「え、いいけど。僕の役目だし」
「やったー。藤元さんありがとうございますね」
 奈々川さんが喜んで涙を見せる。
「これで、私たちが結婚しても誰も死なないですね」
「ああ。でも、B区の奴らも生き返らせるのか?」
「うーん。僕はこの云話事町で誰も死んでほしくないんだ。B区とA区は関係ないな」
「さっすが藤元さんです」
 奈々川さんが立ち上がり、
「私。夜鶴さんとA区の人たちが好きです。ここで、私たちは立ち上がります! ハイブラウシティ・Bを無くしましょう! A区の底力を見せましょう!」
「おおー!!」


 ?の藤元とスケッシーも立ち上がった。

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