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第1章〔地球編〕
21.現れた嫌なヤツ
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「迷子になっちゃった……、てへぺろ……」
マザーウィッチ・マルクの中は広すぎてヤバい~~!
まゆってホントにおバカだなぁ~。笑笑
表地球に行く時もよく迷子になっちゃうんだよね。
「キアトとひろなって何処にいるんだろ?まゆがいなくて大丈夫かな~?」
「大丈夫だよ、おれ様がいるし」
「そだね~……………ってなんでアンタがいるの!?バカテル!」
なんで北海道弁が出たかは止しとして、バカテルがいきなりまゆの横に並び、何もなかったように話しかけてきた。
「まゆちゃんと二人きりって、緊張するなぁ」
「じゃあ、一緒にならなけりゃいいじやん」
「まゆちゃん、アメリカにもラーメンあるかな~?」
知らんし……、コイツって昔からそう。まゆの話しと忍者の話しとラーメンの話ししかしない。まゆはバカテルを無視して、早歩きした。
「ま、まゆちゃんとアメリカでラーメン食べた……いって、なんだ!?いきなり?」
バカテルの発言が途中で変わった。その理由はマルクがいきなり停止したから……。まゆは余りに突然でバランスを崩しちゃった。
【前方より、何者かが接近中です】
マルクの騒音公害の機械音にまゆもバカテルも耳を塞いだ。
まゆの後ろに付きながらバカテルも同じように上層部のコックピットを目指すと、キアトとひろなとあっちゃと鉢合わせ、そのままコックピットへと入った。
「仙道さん、どうしたんだ?」
キアトの一言にその場にいた仙道さん、ユウヤ、くるみが振り向く。
「全員集合か……」
仙道さんは一言そう答え、また大きなモニターを見つめた。
そのモニターに三つの物体が遠くから小さく映し出されていた。
「ウェ……WEGS?」
キアトがモニター越しの三つの物体の正体を口ずさむ。
「間違いない……、あの真ん中のガイコツのようなWEGSは……」
段々と近づく物体は三体のWEGS。しかも異様で不気味な感じ。
「ハッチに出る。あの真ん中にいるWEGSの相棒は、ボクの同僚だ」
仙道さんは何故か油汗をかき嫌そうな表情をしながら、コックピットから出て行く。
「ちょっと、待てよ、オレも行く」
「キアトが行くならおれ様も」
「なんか面白そう、まゆも行く~!」
「ちょっと、まゆ!」
ひろながまゆを止めようとしたけど、キアトとバカテルとまゆが仙道さんの後に続いた。
マルクの背中は、まるで滑走路みたいな感じだった。いろんな線が引かれ、滑走路みたいなじゃなく間違いなくWEGSが飛び出す為の滑走路だった。
「仙道さん、同僚って誰だよ?」
「ボクと同じワールド13のメンバーの一人さ」
「ワールド13ってなんだ?」
バカ一人発見!バカテルってホントにヤバい!って言うキアトも一週間前まで知らなかったか……
「地球で最強の集団の一派だよ!てめぇそんな事も知らんのか?」
どこからそんな言葉が出てくるキアトの発言へのツッコミはやめておいて、バカテルは怒りにまかせ、キアトの胸倉を掴もうとしていた。
「喧嘩は後にするんだ、お出ましだ。ワールド13の一人、髑髏帝の異名をもつ、トム・セッツガーだ」
仙道さんは今まで見せた事のない真剣な表情で前方を見る。
そこに五メートルはあるWEGSが三体。
左右に茶色い牛のような頭の人型WEGSと、深緑の蜥蜴のような人型WEGS。それぞれクセのありそうなアメリカ人男性と女性が乗っている。
そして真ん中に灰色の髑髏のようなWEGSに股がったアメリカ人のような白人男性が現れた。
仙道さんの年齢25歳よりも十歳くらい上のトムと呼ばれた男性は口廻りに髭を携え、ブラウンのヘヤースタイルでどことなく闇を感じる風貌だった。二人の男女も同じような年齢で白人だった。
正直、恐い感じがする。まゆは本能的にキアトの後ろへと下がった。
「hello sendo Long time no see 」
「WEGSの翻訳機を使って下さいよ」
トムの英語に仙道さんが冷たく言うと、トムは豪快に笑った。
「失礼、センドー、久しぶりだな、金星での真田凱門事件以来か?」
「テレビやニュースでは貴方を毎日拝見してますから、ボクには久しぶりという気分ではありませんが……」
挑発的な仙道さんの刺のある言い方に、まゆの心臓バクバクだよ!
それでも豪快に笑うトムって人、ホントは良い人なのかな?それとも器が広い人なのかな?
そうこう思ってたら、何故か後ろからひろなとあっちゃが遅れて到着した。
「全員、ストライダーなのか?」
トムの静かな一言に何故か、まゆの背筋に悪寒が走った。まゆだけじゃなく、キアトも額から汗をかき、生唾を飲む音が聞こえた。
この人、ヤバい。まゆは直感で思い、遅れてきたひろなを見た。相手の考えを読心するひろなの表情は、ヤバい!ひろなの表情が青ざめている。この人は相当ヤバい闇の住人だ。
「だったら何ですか?テレビやニュースで報道されている貴方の疑惑、ストライダー狩りでもしますか?」
仙道さんが冷たく挑発する。
「まあ、そんな疑惑を本気にしているのか?私はただ寄り道ついでにセンドーに挨拶しに来ただけだ。よっぽど私はキミに嫌われているようだし、すぐに退散するよ」
「そうして下さい。貴方が来たせいで気分を皆、悪くしてしまったようだし」
仙道さんの挑発にトムは黙って自身のWEGSに移動の指示をだす。
「また会おう!センドー、それも限りなく近いうちに」
「出来れば、会いたくないですね」
そうやり取りし、トム達はその場から消えた。北東に向かって
「仙道さん、アンタ、めちゃくちゃ嫌いだオーラ出してたぜ」
「ストライダー狩りの容疑のかかったワールド13の一人、トム……、証拠がないだけで未だに逮捕されていない」
仙道さんはトムのいなくなった北東へと睨んでいた。
マザーウィッチ・マルクの中は広すぎてヤバい~~!
まゆってホントにおバカだなぁ~。笑笑
表地球に行く時もよく迷子になっちゃうんだよね。
「キアトとひろなって何処にいるんだろ?まゆがいなくて大丈夫かな~?」
「大丈夫だよ、おれ様がいるし」
「そだね~……………ってなんでアンタがいるの!?バカテル!」
なんで北海道弁が出たかは止しとして、バカテルがいきなりまゆの横に並び、何もなかったように話しかけてきた。
「まゆちゃんと二人きりって、緊張するなぁ」
「じゃあ、一緒にならなけりゃいいじやん」
「まゆちゃん、アメリカにもラーメンあるかな~?」
知らんし……、コイツって昔からそう。まゆの話しと忍者の話しとラーメンの話ししかしない。まゆはバカテルを無視して、早歩きした。
「ま、まゆちゃんとアメリカでラーメン食べた……いって、なんだ!?いきなり?」
バカテルの発言が途中で変わった。その理由はマルクがいきなり停止したから……。まゆは余りに突然でバランスを崩しちゃった。
【前方より、何者かが接近中です】
マルクの騒音公害の機械音にまゆもバカテルも耳を塞いだ。
まゆの後ろに付きながらバカテルも同じように上層部のコックピットを目指すと、キアトとひろなとあっちゃと鉢合わせ、そのままコックピットへと入った。
「仙道さん、どうしたんだ?」
キアトの一言にその場にいた仙道さん、ユウヤ、くるみが振り向く。
「全員集合か……」
仙道さんは一言そう答え、また大きなモニターを見つめた。
そのモニターに三つの物体が遠くから小さく映し出されていた。
「ウェ……WEGS?」
キアトがモニター越しの三つの物体の正体を口ずさむ。
「間違いない……、あの真ん中のガイコツのようなWEGSは……」
段々と近づく物体は三体のWEGS。しかも異様で不気味な感じ。
「ハッチに出る。あの真ん中にいるWEGSの相棒は、ボクの同僚だ」
仙道さんは何故か油汗をかき嫌そうな表情をしながら、コックピットから出て行く。
「ちょっと、待てよ、オレも行く」
「キアトが行くならおれ様も」
「なんか面白そう、まゆも行く~!」
「ちょっと、まゆ!」
ひろながまゆを止めようとしたけど、キアトとバカテルとまゆが仙道さんの後に続いた。
マルクの背中は、まるで滑走路みたいな感じだった。いろんな線が引かれ、滑走路みたいなじゃなく間違いなくWEGSが飛び出す為の滑走路だった。
「仙道さん、同僚って誰だよ?」
「ボクと同じワールド13のメンバーの一人さ」
「ワールド13ってなんだ?」
バカ一人発見!バカテルってホントにヤバい!って言うキアトも一週間前まで知らなかったか……
「地球で最強の集団の一派だよ!てめぇそんな事も知らんのか?」
どこからそんな言葉が出てくるキアトの発言へのツッコミはやめておいて、バカテルは怒りにまかせ、キアトの胸倉を掴もうとしていた。
「喧嘩は後にするんだ、お出ましだ。ワールド13の一人、髑髏帝の異名をもつ、トム・セッツガーだ」
仙道さんは今まで見せた事のない真剣な表情で前方を見る。
そこに五メートルはあるWEGSが三体。
左右に茶色い牛のような頭の人型WEGSと、深緑の蜥蜴のような人型WEGS。それぞれクセのありそうなアメリカ人男性と女性が乗っている。
そして真ん中に灰色の髑髏のようなWEGSに股がったアメリカ人のような白人男性が現れた。
仙道さんの年齢25歳よりも十歳くらい上のトムと呼ばれた男性は口廻りに髭を携え、ブラウンのヘヤースタイルでどことなく闇を感じる風貌だった。二人の男女も同じような年齢で白人だった。
正直、恐い感じがする。まゆは本能的にキアトの後ろへと下がった。
「hello sendo Long time no see 」
「WEGSの翻訳機を使って下さいよ」
トムの英語に仙道さんが冷たく言うと、トムは豪快に笑った。
「失礼、センドー、久しぶりだな、金星での真田凱門事件以来か?」
「テレビやニュースでは貴方を毎日拝見してますから、ボクには久しぶりという気分ではありませんが……」
挑発的な仙道さんの刺のある言い方に、まゆの心臓バクバクだよ!
それでも豪快に笑うトムって人、ホントは良い人なのかな?それとも器が広い人なのかな?
そうこう思ってたら、何故か後ろからひろなとあっちゃが遅れて到着した。
「全員、ストライダーなのか?」
トムの静かな一言に何故か、まゆの背筋に悪寒が走った。まゆだけじゃなく、キアトも額から汗をかき、生唾を飲む音が聞こえた。
この人、ヤバい。まゆは直感で思い、遅れてきたひろなを見た。相手の考えを読心するひろなの表情は、ヤバい!ひろなの表情が青ざめている。この人は相当ヤバい闇の住人だ。
「だったら何ですか?テレビやニュースで報道されている貴方の疑惑、ストライダー狩りでもしますか?」
仙道さんが冷たく挑発する。
「まあ、そんな疑惑を本気にしているのか?私はただ寄り道ついでにセンドーに挨拶しに来ただけだ。よっぽど私はキミに嫌われているようだし、すぐに退散するよ」
「そうして下さい。貴方が来たせいで気分を皆、悪くしてしまったようだし」
仙道さんの挑発にトムは黙って自身のWEGSに移動の指示をだす。
「また会おう!センドー、それも限りなく近いうちに」
「出来れば、会いたくないですね」
そうやり取りし、トム達はその場から消えた。北東に向かって
「仙道さん、アンタ、めちゃくちゃ嫌いだオーラ出してたぜ」
「ストライダー狩りの容疑のかかったワールド13の一人、トム……、証拠がないだけで未だに逮捕されていない」
仙道さんはトムのいなくなった北東へと睨んでいた。
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