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第1章〔地球編〕
27.ビビりと恐怖は違う
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「ねぇ、ひろな……、確かヒロヤも頭が弱かったよね?」
まゆが私に場違いな質問をした。
「そう……だね……」
私、ひろなはこんな危機的状況で苦笑いをした。いや、するしかなかった。
突然現れたボルガと呼ばれた黒人の巨漢の男、年齢はおよそ三十前後で、テロリストの一人。さらに運が悪いのかヒロヤがそのボルガに首根っこを捕まれた状態で囚われている。
それだけならまだしも、何故かヒロヤはそんな状態化で苦笑いしながら私達に向かって手を振っていた。
「ヒロヤを離せ!」
キアトが巨漢のボルガに凄む。キアトの身体の至る所が負傷しており、とてもじゃないけど戦える状態ではなかった。
「オメェ、ヒロヤ!何笑ってんだ!?」
テルくんが怒った表情で捕らわれているヒロヤに聞く。
「ちっ、テメェは黙ってろ!ウゼェんだよバカテル!」
「……んだと!?コラァ!テメェよくそんな状態でおれ様にケンカ売れるなぁ!」
何故か捕らわれて絶体絶命のピンチのはずのヒロヤと、そんな状態でも張り合いテルくんに私は呆れるしかなかった。
「おい、貴様、黙っていろ!私を怒らせるんじゃない」
ボルガがヒロヤの首すじを強く握り脅した。
「いた、痛い!痛いって!」
ヒロヤがボルガに喚くとボルガの額から血管が浮き上がり、ますますボルガが怒りをあらわにした?
「なんか……、あの人もイケメンなのに……、キア兄の友達って残念な人多いね」
こんな状況だけどあっちゃの言う通り、残念な人多い。
「貴様ら黙らんか!?小僧を殺すぞ!」
「だから、痛いって!離せ、デカブツ!」
ボルガに今にでも殺されそうなヒロヤが逆に怒る。
「貴様、先程まで怯えていた分際で……」
「ビビっただけだ!テメェ離せ!クソデカブツ!」
「どうやら恐怖で感覚が麻痺したようだな?」
「恐怖?おいらはテメェなんかに恐怖してねぇよ!ビビりと恐怖は違うぜ!」
そう答えるとヒロヤの顔色が赤く変わりだした。
「変化能力者か?」
仙道さんが変貌しようとするヒロヤを見て、ユウヤに尋ねると、ユウヤは無言で頷いた。
「出たな!狼クソ野郎!」
「うるせぇ!バカテル!忍者かぶれ!」
ヒロヤはテルくんに怒鳴りながらも口元が盛り上がり、顔や腕等、肌が見える所が銀色の体毛が生えだした。
歯が抜きでて鋭い牙に、爪も急速に伸び、鋭利な爪となった。
人狼変化能力。これがヒロヤの能力なんだ。
人狼となったヒロヤは右腕をボルガの顔へと振り、鋭い爪がボルガの頬を裂いた。
ボルガは堪らず手を離し、ヒロヤはボルガから逃れた。
「オメェなんて恐くねぇんだよ!いきなりおいらの背後に来たら、ビビんだろ?バ~~カ!」
怖そうな姿でそんなセリフを言っても、ヒロヤだとなんか締まらないなぁ……、まっ、でも助かった、助かった。
「貴様~……、ぶっ殺す!」
ボルガは右頬を押さえながら、ヒロヤを睨むと、先程のヒロヤのように顔面を赤くした。
「ヤツも同じ変化能力者だ」
仙道さんが答えると、ボルガの頭の左右がいきなり盛り上がり、すぐに角になり、顔が黒い牛へと変貌した。
「ミノタウロス?」
「アイツのWEGSと同じ……」
ボルガは人牛変化能力者、ミノタウロスへと変貌した。自分の相棒だったガイガードと同じミノタウロスへと……
「小僧、貴様は直ちに殺す!」
ボルガが凄みを見せ、戦闘体制に入った。
「あっそ、でもムリムリ……、おいらの方が強いからよ」
「き、貴様~!」
ボルガはそう叫び近くに落ちていたガイガードの武器、ハンマーを手にし、それを振り回した。
「少しでも当たたったら致命傷だ」
仙道さんが呟くように言うと、ヒロヤが仙道さんに向いて不敵な笑みを浮かべた。
「対したことねぇよ」
そうヒロヤが答えた瞬間、ハンマーがヒロヤのお腹に直撃した。
私達は軽い悲鳴をあげたけど、すぐにハンマーはバラバラに砕け落ちた。
「キアト、小さい頃よ、キアトや数人の男子と一緒に戦いごっこでそれぞれの能力で剣を作ったよな?」
ヒロヤがキアトに聞こえるように長く裂けた口を開いた。
「オメェの剣は砂鉄…………、おいらの剣は……」
ヒロヤの右手に五つの鋭い爪が上半身くらいに伸び一つに纏まっていた。
「狼の爪の剣……?」
仙道さんがヒロヤの右手の爪剣を見て驚きの表情を見せた。
「貴様、何をごちゃごちゃと……」
「必殺技もおいら達決めてたな」
ボルガの怒りにヒロヤが呟くと、キアトは表情を緩め、「ああ」と答えた。
迫るボルガにヒロヤが右手をまるでアッパーをする仕種をとり……
「ウルフズファングクラッシュ!」
爪剣はボルガの左脇腹から右肩にかけて一閃し、ボルガは流血しながら、その場で倒れた。
「致命傷じゃないが致命傷だ」
どっちなんだよ、と突っ込み入れそうになったけど、とにかくヒロヤはそう決め台詞を言い、ボルガを秒で倒した。
ヒロヤの長い爪は役目を終え自然に抜け落ち、ヒロヤは元の姿に戻ると、ヒロヤの背後にヒロヤのWEGS地獄の猟犬モデルのライフラインが姿を現した。
「このビビりが……」
「うわあぁあ!ビックリした~!」
ライフラインの発言にヒロヤは必要以上に驚きを見せた。
「全くお前は何処に隠れてたんだよ?」
「そんな事よりも、ちなみを救出に行くんだろ?テメェ」
相変わらず口の悪いライフラインに私は唖然としたけど、ちなみの安否にすぐに真顔になった。
「ヒロヤ、久しぶり。早速だけど……」
ヒロヤに近づく私達を代表し、ユウヤが言った。
「解っているよ。とにかく、ちなみを救出しないと……、手伝ってくれ…………、と言いたいけど……」
ヒロヤはキアトの負傷した姿を見て、躊躇いの表情を見せた。
「悪い、オレは相棒と一緒にマルクに戻るわ」
キアトは素直に戦線離脱を遠回しに言った。
「救出に行くのは、僕とヒロヤ、それにテルの三人と僕達三人の相棒のWEGS……、あとは申し訳ないがマルクに戻ってくれ」
仙道さんの発言にみんな無言で頷き、そこで行動を別にした。
まゆが私に場違いな質問をした。
「そう……だね……」
私、ひろなはこんな危機的状況で苦笑いをした。いや、するしかなかった。
突然現れたボルガと呼ばれた黒人の巨漢の男、年齢はおよそ三十前後で、テロリストの一人。さらに運が悪いのかヒロヤがそのボルガに首根っこを捕まれた状態で囚われている。
それだけならまだしも、何故かヒロヤはそんな状態化で苦笑いしながら私達に向かって手を振っていた。
「ヒロヤを離せ!」
キアトが巨漢のボルガに凄む。キアトの身体の至る所が負傷しており、とてもじゃないけど戦える状態ではなかった。
「オメェ、ヒロヤ!何笑ってんだ!?」
テルくんが怒った表情で捕らわれているヒロヤに聞く。
「ちっ、テメェは黙ってろ!ウゼェんだよバカテル!」
「……んだと!?コラァ!テメェよくそんな状態でおれ様にケンカ売れるなぁ!」
何故か捕らわれて絶体絶命のピンチのはずのヒロヤと、そんな状態でも張り合いテルくんに私は呆れるしかなかった。
「おい、貴様、黙っていろ!私を怒らせるんじゃない」
ボルガがヒロヤの首すじを強く握り脅した。
「いた、痛い!痛いって!」
ヒロヤがボルガに喚くとボルガの額から血管が浮き上がり、ますますボルガが怒りをあらわにした?
「なんか……、あの人もイケメンなのに……、キア兄の友達って残念な人多いね」
こんな状況だけどあっちゃの言う通り、残念な人多い。
「貴様ら黙らんか!?小僧を殺すぞ!」
「だから、痛いって!離せ、デカブツ!」
ボルガに今にでも殺されそうなヒロヤが逆に怒る。
「貴様、先程まで怯えていた分際で……」
「ビビっただけだ!テメェ離せ!クソデカブツ!」
「どうやら恐怖で感覚が麻痺したようだな?」
「恐怖?おいらはテメェなんかに恐怖してねぇよ!ビビりと恐怖は違うぜ!」
そう答えるとヒロヤの顔色が赤く変わりだした。
「変化能力者か?」
仙道さんが変貌しようとするヒロヤを見て、ユウヤに尋ねると、ユウヤは無言で頷いた。
「出たな!狼クソ野郎!」
「うるせぇ!バカテル!忍者かぶれ!」
ヒロヤはテルくんに怒鳴りながらも口元が盛り上がり、顔や腕等、肌が見える所が銀色の体毛が生えだした。
歯が抜きでて鋭い牙に、爪も急速に伸び、鋭利な爪となった。
人狼変化能力。これがヒロヤの能力なんだ。
人狼となったヒロヤは右腕をボルガの顔へと振り、鋭い爪がボルガの頬を裂いた。
ボルガは堪らず手を離し、ヒロヤはボルガから逃れた。
「オメェなんて恐くねぇんだよ!いきなりおいらの背後に来たら、ビビんだろ?バ~~カ!」
怖そうな姿でそんなセリフを言っても、ヒロヤだとなんか締まらないなぁ……、まっ、でも助かった、助かった。
「貴様~……、ぶっ殺す!」
ボルガは右頬を押さえながら、ヒロヤを睨むと、先程のヒロヤのように顔面を赤くした。
「ヤツも同じ変化能力者だ」
仙道さんが答えると、ボルガの頭の左右がいきなり盛り上がり、すぐに角になり、顔が黒い牛へと変貌した。
「ミノタウロス?」
「アイツのWEGSと同じ……」
ボルガは人牛変化能力者、ミノタウロスへと変貌した。自分の相棒だったガイガードと同じミノタウロスへと……
「小僧、貴様は直ちに殺す!」
ボルガが凄みを見せ、戦闘体制に入った。
「あっそ、でもムリムリ……、おいらの方が強いからよ」
「き、貴様~!」
ボルガはそう叫び近くに落ちていたガイガードの武器、ハンマーを手にし、それを振り回した。
「少しでも当たたったら致命傷だ」
仙道さんが呟くように言うと、ヒロヤが仙道さんに向いて不敵な笑みを浮かべた。
「対したことねぇよ」
そうヒロヤが答えた瞬間、ハンマーがヒロヤのお腹に直撃した。
私達は軽い悲鳴をあげたけど、すぐにハンマーはバラバラに砕け落ちた。
「キアト、小さい頃よ、キアトや数人の男子と一緒に戦いごっこでそれぞれの能力で剣を作ったよな?」
ヒロヤがキアトに聞こえるように長く裂けた口を開いた。
「オメェの剣は砂鉄…………、おいらの剣は……」
ヒロヤの右手に五つの鋭い爪が上半身くらいに伸び一つに纏まっていた。
「狼の爪の剣……?」
仙道さんがヒロヤの右手の爪剣を見て驚きの表情を見せた。
「貴様、何をごちゃごちゃと……」
「必殺技もおいら達決めてたな」
ボルガの怒りにヒロヤが呟くと、キアトは表情を緩め、「ああ」と答えた。
迫るボルガにヒロヤが右手をまるでアッパーをする仕種をとり……
「ウルフズファングクラッシュ!」
爪剣はボルガの左脇腹から右肩にかけて一閃し、ボルガは流血しながら、その場で倒れた。
「致命傷じゃないが致命傷だ」
どっちなんだよ、と突っ込み入れそうになったけど、とにかくヒロヤはそう決め台詞を言い、ボルガを秒で倒した。
ヒロヤの長い爪は役目を終え自然に抜け落ち、ヒロヤは元の姿に戻ると、ヒロヤの背後にヒロヤのWEGS地獄の猟犬モデルのライフラインが姿を現した。
「このビビりが……」
「うわあぁあ!ビックリした~!」
ライフラインの発言にヒロヤは必要以上に驚きを見せた。
「全くお前は何処に隠れてたんだよ?」
「そんな事よりも、ちなみを救出に行くんだろ?テメェ」
相変わらず口の悪いライフラインに私は唖然としたけど、ちなみの安否にすぐに真顔になった。
「ヒロヤ、久しぶり。早速だけど……」
ヒロヤに近づく私達を代表し、ユウヤが言った。
「解っているよ。とにかく、ちなみを救出しないと……、手伝ってくれ…………、と言いたいけど……」
ヒロヤはキアトの負傷した姿を見て、躊躇いの表情を見せた。
「悪い、オレは相棒と一緒にマルクに戻るわ」
キアトは素直に戦線離脱を遠回しに言った。
「救出に行くのは、僕とヒロヤ、それにテルの三人と僕達三人の相棒のWEGS……、あとは申し訳ないがマルクに戻ってくれ」
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