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第二章
自習時間
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ラッキーなことに2時間目の授業は自習になった。
というのも、2時間目に予定されていた数学の先生が急用で、どうしても代わりの先生が見つからなかったからだ。
という事で、今日の授業で使うはずだったプリントを明日提出するようにと言いおいて、先生はあわただしく教室を出て行ってしまった。
「明日提出なら、コレ家でやっても構わないな」
「まあ、そうだけど。それって余計面倒くさくない?」
「あ~、まあなぁ」
加賀くんと2人で机をくっつけて教えあっこしながら、とりあえず順番に解いていく。そしたらどういう訳か横から加山さんも加わって、気が付いたらいつのまにか脱線して雑談へと変わっていた。
「…………」
やばっ。
朝家出るとき慌てててトイレに行ってなかったから、今頃行きたくなっちゃった。
「ちょっと僕トイレ行ってくるね」
「おう」
「自習でよかったね」
2人の声を背に、僕は急いでトイレへと走った。
用を済ませてのんびりと廊下を歩きながら、ひょいと窓から外を見ると、あのピンクバイオレットの髪がチラッと見えた気がした。
え?
紫藤さん?
慌てて覗き込んでみたんだけど、もうここから見える範囲にはその影は無かった。
だけど、多分間違いないと思う。
だって、あの方向って中庭の方だ。紫藤さんに再会した場所も中庭だったし……。
僕は深く考えるまでもなく、そのまま廊下を突っ切って中庭へと足を向けていた。
ここの中庭はちょっと広くて、奥の方にはベンチが備えられていて数本の木が植えられている。きっと真夏には、木漏れ日のある涼しい空間になるんだろう。
僕は自分でも何でだか分からないけど、足音をなるべく立てないように慎重にゆっくりと紫藤さんを探しながら奥へと進んだ。
というのも、2時間目に予定されていた数学の先生が急用で、どうしても代わりの先生が見つからなかったからだ。
という事で、今日の授業で使うはずだったプリントを明日提出するようにと言いおいて、先生はあわただしく教室を出て行ってしまった。
「明日提出なら、コレ家でやっても構わないな」
「まあ、そうだけど。それって余計面倒くさくない?」
「あ~、まあなぁ」
加賀くんと2人で机をくっつけて教えあっこしながら、とりあえず順番に解いていく。そしたらどういう訳か横から加山さんも加わって、気が付いたらいつのまにか脱線して雑談へと変わっていた。
「…………」
やばっ。
朝家出るとき慌てててトイレに行ってなかったから、今頃行きたくなっちゃった。
「ちょっと僕トイレ行ってくるね」
「おう」
「自習でよかったね」
2人の声を背に、僕は急いでトイレへと走った。
用を済ませてのんびりと廊下を歩きながら、ひょいと窓から外を見ると、あのピンクバイオレットの髪がチラッと見えた気がした。
え?
紫藤さん?
慌てて覗き込んでみたんだけど、もうここから見える範囲にはその影は無かった。
だけど、多分間違いないと思う。
だって、あの方向って中庭の方だ。紫藤さんに再会した場所も中庭だったし……。
僕は深く考えるまでもなく、そのまま廊下を突っ切って中庭へと足を向けていた。
ここの中庭はちょっと広くて、奥の方にはベンチが備えられていて数本の木が植えられている。きっと真夏には、木漏れ日のある涼しい空間になるんだろう。
僕は自分でも何でだか分からないけど、足音をなるべく立てないように慎重にゆっくりと紫藤さんを探しながら奥へと進んだ。
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