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カロン君から貰った石は聖水を教会で買って清めてからどうするか決めよう
マロンさんが早く見つかったからギリギリ時間には間に合った

インディードさんと合流すると隣に知らない人がもう1人いた
(おそらく)熊の獣人?かな
筋肉がしっかりとついた大きな体に焦茶の短髪、太めの困り眉が印象的なちょっとチグハグな感じのモフモフお兄さん

「おっ!来たか!ギルドマスターのテディーだ!俺も同行するぞ!」

「ギルマス…あなたには仕事があるでしょうと何度もお伝えしたはずですが…」

「大丈夫だ!急ぎのものはやってきた!後は俺がちょっと抜けてもなんとかするだろ」

「全く…ネン様、リュカ様、ギルマスも同行してよろしいでしょうか?」

「私は構いませんがリュカはいい?」

「私も大丈夫です、リュカです。宜しくお願いします」

テディーさん…テディー…テディベア…熊…うん、今度作ろう
ギルマスか、きっとすごく強いんだろうな

「では参りましょう」

商業ギルドの馬車に乗り込んで近い距離の場所から向かう
もちろん早速購入したクッションをお尻の下に引いた、あるのとないのでは全然違ってこれはもう手放せないな

そして最後のギルマス家主の例の家へ…

石、石造りの家だ…
建物は四角形が普通だけど形は六角形、レンガ造りか木の造りで茶色とか茶褐色、ベージュ系の建物が一般的な世界だけど石だから灰色、確かに個性的な見た目ではある
頑丈なのは間違いないね

中(壁や床)ももちろん石、、暗い、、でも窓を開けると太陽は当たるから問題はないかな
3階建てで高さもあって屋上もあるから、うん、やっぱり悪くないな

「玄関と屋上に続くドアの鍵、両方共を魔法鍵に出来ますか?」

「はい、可能です」

「玄関は魔法鍵への変更の料金はかからないと聞きましたが屋上のドアはどうなんでしょうか?」

「ギルマス、どうしますか?」

「そうだな…通常の半分でどうだ!?」

「分かりました、魔法鍵への変更を含んだ家具等の全ての合計金額で購入するか決めます」

家具は商業ギルドが経営している家具屋からまとめて買えば家具代割引の他にも家具の設置etcやってくれるみたいだから何個かは頼む予定
それを含めた金額でお金が足りればここにしようかな

色々この家でやりたい事もできちゃったし…
この世界って家の税金って掛からないみたいだから(インディードさんの話情報)家買うデメリットがない
しかもガスとか電気がなくて(ガス代とかも勿論ない)ファンタジー定番の魔法石ってやつがその代わりになっていて手をかざすとついたり消えたり、、不思議だけど楽でいい
これが高いんだけどかなり長く保つし持ち運べるから便利だよね

という訳で持ち家の場合は家賃、光熱費の概念が全くないからめちゃめちゃお得
劣化とかは勿論するから維持費だけって感じ
その代わり?に一括払いしかできないけど、まぁ、そうだよね、仕方ないよねって思う

「リュカはここが気に入ったの?」

「はい、気に入りました。でも正直な所家具etc揃えるとなると少しお金が足り無さそうなので悩んでいます」

「そっか、直ぐに決めなくても大丈夫だから!って言っても学校もあるから長くは待てないけど」

「うん、ありがとうございます」

「…ギルマス、もう屋上への魔法鍵はの変更も無料で良いんじゃないでしょうか?」

「だな!!」

「え、いいんですか」

「リュカ様が住んでくださるのならば助かります。私はこの先何年待っても良いと言ってくれる方が現れる気がしませんので…」

チラッとインディードさんがテディーさんを見た

「おいおい!流石にそんな事はないだろ!とはいえ、まぁそうだな!確かに即決で気に入ったって言ってくれる奴は中々現れないかもしれないからな!屋上へのドアも無料で魔法鍵にしていいぞ!」

「とても助かります、ありがとうございます」

「ちょっとリュカと2人で相談してきます」

「はい、では私とギルマスが外でお待ちしておりますのでお2人はこちらでお話しくださいませ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「リュカ、誘拐事件のお金が入るからお金は何とかなると思うよ!」

「え、お金が払われるんですか」

「精神的な面の賠償金はもちろん、リュカの場合は暴力も振るわれたから肉体的な賠償金、あとは衣服etcの補償金もだね!」

「そうなんですね…衣服代はナチュリーへお願いします」

「分かった、伝えておくよ!」

「衣服代を抜いても足りますかね」

「うん、相当な額になる筈だからね!余るんじゃないかな?」

「それなら魔法鍵半額出した方がいいですかね」

「いや、安いに越した事はないからね!それに魔法鍵への変更って中々金額がかかるからこのままいこう」

「分かりました」

「その分家具とか気に入った物を揃えるといいよ!」

「そうします。ネンさん、ありがとうございます」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

商業ギルドで最初に案内された部屋へ戻ってきた
ギルマスのテディーさんは綺麗なお姉様に何処かへ連れて行かれた(変な意味ではなくお姉様は「あっ!見つけました!もう逃しませんよ!全く、忙しい時期なのに何処行ってたんですか!」って言ってたから仕事がまだあったんだろう)

「いかがでしたでしょうか?」

「ギルドマスターのテディーさんが考えて建てた家に住みたいと思いました」

「本当ですか!?!?!」

「はい、でもまだ決定ではないです。
家具は商業ギルドが経営している家具屋でまとめて買えば割引してくれるんですよね」

「はっはい!その通りでございます!」

「では家具も見せてもらえますか、先ほど伝えた通り総額で最終判断します」

「かしこまりました!ですが帰る時間等を考えると次回の機会の方が宜しいでしょうか?」

「そうですね、リュカ、次にしようか」

「はい、ネンさんにお任せします」

「では次回までにリュカ様のご希望に添えるように沢山入荷しておきます、またこちらへお越しいただきたいのですが宜しいですか?」

「はい、もちろんです。時間があれば次回もう1度テディーさんが考えて建てた家に行く事はできますか」

「勿論可能でございます。そちらも手配致しましょう」

「宜しくお願いします」

「リュカ、気に入った所が見つかって良かったね」

「はい」


※リュカは未成年なので厳密に言えば身元引き受け人になるウルト団長が購入する(表向き)
とはいえお金はもちろん全てリュカ持ちで成人後はリュカが家主となる契約が結ばれる事になる

因みに学校のお金は既に全額支払い済み





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