真贋鑑定士 鹿目和哉

第8回キャラ文芸大賞参加中! 現在の順位:253
「名物の声が聞こえる」……不昧公の名で知られる大名茶人、松平治郷。

公が残した『古今名物類聚』は日本史上類をみない「名物の巨大カタログ」と言える。

にも関わらず、鑑定士として不昧公が語られることは殆どない。何故か?

公自ら、その能力を隠したのだ。家族のごく一部を除いて……。

「鑑定における『絶対の保証』など、命がいくつあっても足りない」

往年、不昧公の手には小さな痣があったとされる。

生来、無かったはずの痣は以降、子孫に脈々と受け継がれてゆく。

不可思議なことに。

古美術鑑定の礎を築いた鑑定士の祖の功績は、今も隠匿され続けている……。
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