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7章

98 暴れん坊

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キラティア 視点

トテトテ…

流石、陸上のカメさん遅い…
これならくーちゃんがハイハイした方が速いと思う。
こんなに遅いなら場所だけ聞いてさっさと倒して来ればよかった。

ドシンドシン…

僕達はカメさんにまたがり進んでいると頭は魚、身体は…恐竜?の魔物が現れた。
見た目だけで飲むのには薄そうだ。

「ティー!その魚はアラマキという魚で、今回取りに来た食材よ!尻尾だけ切り落とせばいいからね!」

アレ魚なの!?
リアママが欲しいみたいだから頑張るぞ!
しかし、尻尾かぁ…
カメさんから降りて回り込まないとなぁ…

ん?カメさん?
1匹なら任せて?
よくわからないけど任せた!
合図欲しいの?
よし!

「てー!!」

僕の合図と共に一斉にカメさん達は水を噴射した。
アラマキという魚?も負けじと口から水を出すが押し負け倒れた。

え?魚だよね。
なんで濡れて倒れるの?

そんな事を疑問に思っていると今乗ってるカメさんから答えをもらった。
どうやらアラマキは魔力切れを起こして倒れているだけらしい。
なら、休めばいい復活するのね。
じゃあその前に尻尾切ろうか!

ドシンドシン…

またか!
今日は地面が揺れるなぁ。

「ギャオ!」

色違いのアラマキが何か言ってる。
えっと…
オレの縄張りで何やってんだ!潰すぞ!

ガラが悪いなぁ…
コイツが暴れん坊なの?
…じゃぁ、コイツの尻尾にするか…

とりあえず攻撃だ!カメさん撃て!

「てー!!」

カメさんとアラマキの水合戦が始まった。
おっと!水が来た!バシ!

ぶつかり合った水が跳ねていろんな方向に飛び散った。

「うー!」

くーちゃん!?

僕がくーちゃんの声の方を向くと大きな水の塊がくーちゃんに向かっていた。

リアママが水着を取り出して来ようとしているが間に合わない位置にいる。
これではくーちゃんがずぶ濡れだ。
何より、くーちゃんを…
家族を狙うのは許せない…

僕はまた世界がゆっくり動く時の中にいた。
僕はくーちゃんの前に転移し、アホ毛を大きくしならせ、上から下に振った。
それにより水の塊は真っ二つになり軌道を変え何もない地面に着水した。

これでくーちゃんは無事だ。
次は!

シュン!

くーちゃんの無事を確認した僕は色違いの後ろに転移!
暴れん坊さん!後ろがお留守だよ!

スパン!

僕は色違いの尻尾をアホ毛で切り取った。
色違いは尻尾が軽くなったからか、後ろを向き尻尾を確認すると絶望した顔をしたと思ったら泡を吹きながら倒れた。

それを見た他のアラマキ達は驚き撃ち合いをやめた。
カメさん達もその光景を見て同じように撃ち合いをやめる。

まだ暴れる?
ねぇ、暴れる?

アラマキ達は首をブンブン横に振った後、もう暴れないと言って色違いを担いで走り去って行った。

ドシンドシン…

だから揺れるって…

「「ファー!!」」

カメさん達から歓声が上がった。
そうか…アラマキが暴れて大変だったんだ。

ふーん。

特に僕は興味はなかった。
だって他人事だし。

お!ルナママだ!

用事が終わったのかリアママの所に来ていた。

ママ達の所に行きたいが、地面は先程の戦闘の所為であちこち泥だらけだった。
そこのカメさん汚れたくないから乗せて!

カメさんは僕を喜んで乗せてくれた。
他のカメさんがついてくるが気にしない。

またパレードが始まった。
だから遅いって!
仕方なく転移でカメさんの甲羅の上を渡りながらルナママのもとへ向かった。

見て見て!ルナママ!ほらあれ!お魚の尻尾採ったよ!

巨大なシッポを指差した。

「ええ、見ていたわよ。ありがとうね。」ナデナデ…

ルナママに撫でられた。むふぅ!
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