55 / 381
4章
55 娘の初舞台1
しおりを挟む
応援女神 カグリア 視点
いよいよハイハイレースの当日になった!
家族全員おめかしして会場入りしたカグリアよ!
娘達の初舞台…
クリスの初舞台にテンションが上がる!
ティーはこの前したからね…
「今回は忙しい時期に呼んじゃてごめんねママ。」
「いいのよ。孫達の初舞台だもの最優先に決まっているわよ。」
今回はプラム様を呼んだ。
理由?
父ちゃんと創造神様が来たら問題が起きそうと思ったからである。
娘の真剣勝負に忖度されては困るからね。
一応、あたしの母ちゃんにも連絡したが温泉旅行に行っているから無理と断られた。
あたし達も早く行きたいわね。
今回のハイハイレースは世界中からサラデナ魔導領に集まって来たらしく、知識族の王族も参戦するらしい。
その為、世界高等会議と同等の警備になったとか…
やり過ぎでしょ…
その為に参加者全員隠蔽魔法の衣装着用が義務付けられ、警備も物々しくなった。
「それじゃあ行きますか。ティーは…普段通りで、クリスは頑張ってね。」
「あーい?」
「う!」
ティーは困惑、クリスは無表情ながらも手を上げて返事をした。
クリスは表情筋のトレーニングをさせてるがなかなか表情が変わらない。ムニムニ…
今度笑い茸でも取りに行こうかしら?
「手続きをするから、義母さんとリリスは観客席に行って下さい。昼食には一旦合流しますので…」
「ええ、聞いているわ。ティーちゃん!クリスちゃん!ばーば達は応援しているから頑張るのよ!
さっ、リリスちゃんいきましょう。」
「自然に2人共連れて行かないでください。」
プラム様は2人を抱いたまま立ち去ろうとしていた。
その後同じようなやり取りを繰り返し奪還に成功、プラム様はリリスだけ連れて観客席に向かった。
2人を見送ったところで私達も戦場に向かった。
まずは予選よ。
内容は簡単で五メートルの直線を子供がゴールにいる親のところにたどり着けば合格である。
これはハイハイが可能でちゃんと進めるかのテストよ。
ちなみにオモチャや食べ物で釣るのは認められている。
そうしないと先に進まないからである。
予選が始まりあたしがティーをゴールで待っている。
「ティー!干し芋よおいで!」
…
カサカサカサカサ…
ティーはいつものように素早い動きで突っ込んで来た。
「はい、お疲れ様。一回戦まで待とうね。」
クリスも問題なく合格し、一回戦に進んだ。
予選では1000人中200が落ちたようだ。
理由は様々だが、寝てたり動かなかったりしたらしい。
こればっかりは赤子だから仕方ない。
一回戦は親参加のミニダンジョン攻略のようだ。
親子で様々な障害を進み一位になった親子が二回戦に進むようだ。
今回はルナと交代して、クリスをあたしがゴールに導く。
あたし達はちゃんと両名で登録しているので試合前なら交代は出来る。
先にミニダンジョンに入ったティーは…
おおおおおおおおおおお!!
歓声が上がった!
『なんと!!最難関コースに当たってしまった不運な親子が圧倒的一位を勝ち取った!!』
ああ、うん。
無事突破で何よりね。
魔導モニターにはティーを抱いたルナが映っていた。
「あたし達の番が来たようね。クリス!頑張るわよ!」
「うー!」
やる気はあるようね。
ダンジョンには入る毎に内容が変わる。
入り口の数もランダムに変わり今回は7ヶ所でそのうちの一つの入り口にあたし達は立っている。
『準備はよろしいですか?
…
ではスタート!!』
わああああああああ!!
あたしはクリスを抱っこしたまま走り出した。
ミニダンジョンとはいえ広いので、移動は親が、仕掛けを子供が解いて進む。
最初の試練は?
【ボールを押してスイッチを押す。】
狭い一本道にボールが入っている。
これを奥まで押すのだろう。
クリスを通路に入れるとクリスは押し始めた。
カチッという音が聞こえドアが開いた。
クリスは通路が狭い為引き返せないようだ。あたしはクリスの足を掴みズボッと引き抜き次の試練に向かった。
次の試練は…
【積み木を五段積め。】
あちゃー、クリスはティーより積み木をしないから難しいかな?
「クリス、積み木をこの台の上に積んで!」
クリスを台の近くに置くと積み木を乗せていった。
ただあるだけ積み木を乗せているだけだが、なんとか五段に達してカチャとドアが開いた。
【ドアが開くまで動くな。】
どうやら次は動かない試練のようね。
普段のティーなら無理ね。
クリスはティーがいないと動かないので、これは楽勝だわ。
…
ガチャン!
五分程停止でドアは開いた。
『ゴール!!563番親子が一位です。』
どうやら、あたし達以外はまだ到着していないみたいね。
一回戦を突破し、小休止を挟み二回戦目になった。
現在は80人まで減ったようだ。
しかしそれよりルナと合流して気になることがある。
それはティーのアホ毛がなぜか回転していることだ。
…
ルナと話し合った結果、ルナがティーを連れて行くことになった。
ルナならティーを出来るからだ。
今回はあたしとクリスが先に呼ばれた。
二回戦目の説明は受けていないが、スタッフに子供とスタート地点に並ぶように言われた。
今、あたし達を含め10組並んでいる。
次で最終戦らしい。
ここまで順調に来ているので優勝も狙える。
『今から二回戦の第1試合を始めます。
ステージ中央をご覧下さい。』
ステージ中央、つまりあたし達のゴールにはマントと仮面を付けた集団がいた。
『この集団はご家族に内緒で集まって頂いた出場赤ちゃんの祖父母の方々です。』
はぁ~!?
あたしはよく見るとわかりにくいが父ちゃんぽい人が見えた。
『ここでは子供の人見知りやご家族の愛を確かめる試合となっております。実の祖父母を認識したと確認出来た親子2位までが最終ステージに進めます。』
もう嫌な予感しかしない。
ティーのアホ毛の高まりはおそらく創造神様の神気を感じ取ったのだろう。
何考えているのよ主催者!!
「クリス!おじじの所に頑張って行って!」
「う!」
クリスは大丈夫と思う。
父ちゃんもクリスを何回も抱いてるから近付けばゴール出来るはず…
ティーのあのアホ毛高まりかたは危険だ。
創造神様はどこにいるのかしら?
いた!?
あたし達とは反対側の入り口に、
【ティーちゃん♡クリスちゃん】の小さな旗を振っているマスクの男が居た。アレね…はぁ…
試合が始まったらフリーになるからルナに念話しよう。
『それでは親御様方宜しくでしょうか?』
おっとスタートか!
あたしは慌ててクリスを降ろす。
『それではスタート!』
各種一斉にスタートした。
流石ここまで勝ち残った子達だけあってすぐにマント集団に向かって行った。
クリス負けるな!
父ちゃんと思われるマスク男は干し芋を取り出した。
物で釣るのはありなので問題ないが他の子まで向かっているわよ!
『ちなみに祖父母を間違えますとスタート地点に戻されます。』
「そっちじゃないぞ!戻れ!」
「真っ直ぐ行きなさい。」
「違うわよ!」
なんかうちの父がすいません…
干し芋欲しさに次々と父ちゃんの方に向かっている。
他のマスクマン達もオモチャやお菓子で誘うも見向きしていない。
干し芋は偉大だなぁ。というかあれって黄金芋?
『干し芋の方!レースの支障になるので干し芋をしまって下さい。不公平になるので仕切りなおしします。親御様方はお子様の回収をお願いします。』
流石に王族も出場しているから一方的な試合はまずいと思ったのだろう。
あたしもクリスを回収し、マスクマン達は場所替えが行われた。
『それでは準備も整ったので再スタートです。』
子供達も各々スタートした。
干し芋が切り札だったのか、父ちゃんは腕を組み考えているようだ。
しかし、何か考え込んでいるせいか無意識に威圧を発していて子供達は避けるように進路を変えて行った。
そんな中クリスは慣れている為か、父ちゃんに近付きタッチし、気付いた父ちゃんに抱き上げられた。
『563番の子が正解に到着しました!
次に331番は不正解!
続いて725番が正解!
あとは間に合うかー!!』
子供の晴れ舞台なので時間を許す限り全員がゴールするまで続く。
周りからはガンバレの声援が聞こえるが、驚いて泣いてしまい一人だけゴール出来なかった。ガンバレ!
クリスが最終戦まで進めたのであたしとしては満足している。
だって…ティーがいるから…
おっと!ルナに念話しなければ!
(ルナ!聞こえる?クリスが最終戦に進んだわよ。)
(そうなの?クリスが最終戦に進んだのね。おめでとう!)
(じつはあたしの父ちゃんだけではなく、創造神様もいるわよ。)
(それ本当!?道理でティーが燃えているわけね。)
(…やる気が満々という意味だよね。)
(いいえ言葉通りの意味よ…本当に燃えているわ…
アホ毛を高速回転させ続け身体全身に熱を作り続けているわ。
だから今はサラマンダー種や熱に強い種族の子達と同じグループに回されたのよ。)
なるほどそれなら被害は出ないわね。
運営の対応が早くて助かるわ。
(この後昼休憩だからクリスと義母さんの所に行くわね。)
(ええ、気を付けて…)
(ルナも頑張って…)
念話が切れたのであたしは父ちゃんからクリスを奪い取り、ティーの出番が来る前にプラム様のもとに急いだ。
父ちゃんはショボくれていたが無視した。
いよいよハイハイレースの当日になった!
家族全員おめかしして会場入りしたカグリアよ!
娘達の初舞台…
クリスの初舞台にテンションが上がる!
ティーはこの前したからね…
「今回は忙しい時期に呼んじゃてごめんねママ。」
「いいのよ。孫達の初舞台だもの最優先に決まっているわよ。」
今回はプラム様を呼んだ。
理由?
父ちゃんと創造神様が来たら問題が起きそうと思ったからである。
娘の真剣勝負に忖度されては困るからね。
一応、あたしの母ちゃんにも連絡したが温泉旅行に行っているから無理と断られた。
あたし達も早く行きたいわね。
今回のハイハイレースは世界中からサラデナ魔導領に集まって来たらしく、知識族の王族も参戦するらしい。
その為、世界高等会議と同等の警備になったとか…
やり過ぎでしょ…
その為に参加者全員隠蔽魔法の衣装着用が義務付けられ、警備も物々しくなった。
「それじゃあ行きますか。ティーは…普段通りで、クリスは頑張ってね。」
「あーい?」
「う!」
ティーは困惑、クリスは無表情ながらも手を上げて返事をした。
クリスは表情筋のトレーニングをさせてるがなかなか表情が変わらない。ムニムニ…
今度笑い茸でも取りに行こうかしら?
「手続きをするから、義母さんとリリスは観客席に行って下さい。昼食には一旦合流しますので…」
「ええ、聞いているわ。ティーちゃん!クリスちゃん!ばーば達は応援しているから頑張るのよ!
さっ、リリスちゃんいきましょう。」
「自然に2人共連れて行かないでください。」
プラム様は2人を抱いたまま立ち去ろうとしていた。
その後同じようなやり取りを繰り返し奪還に成功、プラム様はリリスだけ連れて観客席に向かった。
2人を見送ったところで私達も戦場に向かった。
まずは予選よ。
内容は簡単で五メートルの直線を子供がゴールにいる親のところにたどり着けば合格である。
これはハイハイが可能でちゃんと進めるかのテストよ。
ちなみにオモチャや食べ物で釣るのは認められている。
そうしないと先に進まないからである。
予選が始まりあたしがティーをゴールで待っている。
「ティー!干し芋よおいで!」
…
カサカサカサカサ…
ティーはいつものように素早い動きで突っ込んで来た。
「はい、お疲れ様。一回戦まで待とうね。」
クリスも問題なく合格し、一回戦に進んだ。
予選では1000人中200が落ちたようだ。
理由は様々だが、寝てたり動かなかったりしたらしい。
こればっかりは赤子だから仕方ない。
一回戦は親参加のミニダンジョン攻略のようだ。
親子で様々な障害を進み一位になった親子が二回戦に進むようだ。
今回はルナと交代して、クリスをあたしがゴールに導く。
あたし達はちゃんと両名で登録しているので試合前なら交代は出来る。
先にミニダンジョンに入ったティーは…
おおおおおおおおおおお!!
歓声が上がった!
『なんと!!最難関コースに当たってしまった不運な親子が圧倒的一位を勝ち取った!!』
ああ、うん。
無事突破で何よりね。
魔導モニターにはティーを抱いたルナが映っていた。
「あたし達の番が来たようね。クリス!頑張るわよ!」
「うー!」
やる気はあるようね。
ダンジョンには入る毎に内容が変わる。
入り口の数もランダムに変わり今回は7ヶ所でそのうちの一つの入り口にあたし達は立っている。
『準備はよろしいですか?
…
ではスタート!!』
わああああああああ!!
あたしはクリスを抱っこしたまま走り出した。
ミニダンジョンとはいえ広いので、移動は親が、仕掛けを子供が解いて進む。
最初の試練は?
【ボールを押してスイッチを押す。】
狭い一本道にボールが入っている。
これを奥まで押すのだろう。
クリスを通路に入れるとクリスは押し始めた。
カチッという音が聞こえドアが開いた。
クリスは通路が狭い為引き返せないようだ。あたしはクリスの足を掴みズボッと引き抜き次の試練に向かった。
次の試練は…
【積み木を五段積め。】
あちゃー、クリスはティーより積み木をしないから難しいかな?
「クリス、積み木をこの台の上に積んで!」
クリスを台の近くに置くと積み木を乗せていった。
ただあるだけ積み木を乗せているだけだが、なんとか五段に達してカチャとドアが開いた。
【ドアが開くまで動くな。】
どうやら次は動かない試練のようね。
普段のティーなら無理ね。
クリスはティーがいないと動かないので、これは楽勝だわ。
…
ガチャン!
五分程停止でドアは開いた。
『ゴール!!563番親子が一位です。』
どうやら、あたし達以外はまだ到着していないみたいね。
一回戦を突破し、小休止を挟み二回戦目になった。
現在は80人まで減ったようだ。
しかしそれよりルナと合流して気になることがある。
それはティーのアホ毛がなぜか回転していることだ。
…
ルナと話し合った結果、ルナがティーを連れて行くことになった。
ルナならティーを出来るからだ。
今回はあたしとクリスが先に呼ばれた。
二回戦目の説明は受けていないが、スタッフに子供とスタート地点に並ぶように言われた。
今、あたし達を含め10組並んでいる。
次で最終戦らしい。
ここまで順調に来ているので優勝も狙える。
『今から二回戦の第1試合を始めます。
ステージ中央をご覧下さい。』
ステージ中央、つまりあたし達のゴールにはマントと仮面を付けた集団がいた。
『この集団はご家族に内緒で集まって頂いた出場赤ちゃんの祖父母の方々です。』
はぁ~!?
あたしはよく見るとわかりにくいが父ちゃんぽい人が見えた。
『ここでは子供の人見知りやご家族の愛を確かめる試合となっております。実の祖父母を認識したと確認出来た親子2位までが最終ステージに進めます。』
もう嫌な予感しかしない。
ティーのアホ毛の高まりはおそらく創造神様の神気を感じ取ったのだろう。
何考えているのよ主催者!!
「クリス!おじじの所に頑張って行って!」
「う!」
クリスは大丈夫と思う。
父ちゃんもクリスを何回も抱いてるから近付けばゴール出来るはず…
ティーのあのアホ毛高まりかたは危険だ。
創造神様はどこにいるのかしら?
いた!?
あたし達とは反対側の入り口に、
【ティーちゃん♡クリスちゃん】の小さな旗を振っているマスクの男が居た。アレね…はぁ…
試合が始まったらフリーになるからルナに念話しよう。
『それでは親御様方宜しくでしょうか?』
おっとスタートか!
あたしは慌ててクリスを降ろす。
『それではスタート!』
各種一斉にスタートした。
流石ここまで勝ち残った子達だけあってすぐにマント集団に向かって行った。
クリス負けるな!
父ちゃんと思われるマスク男は干し芋を取り出した。
物で釣るのはありなので問題ないが他の子まで向かっているわよ!
『ちなみに祖父母を間違えますとスタート地点に戻されます。』
「そっちじゃないぞ!戻れ!」
「真っ直ぐ行きなさい。」
「違うわよ!」
なんかうちの父がすいません…
干し芋欲しさに次々と父ちゃんの方に向かっている。
他のマスクマン達もオモチャやお菓子で誘うも見向きしていない。
干し芋は偉大だなぁ。というかあれって黄金芋?
『干し芋の方!レースの支障になるので干し芋をしまって下さい。不公平になるので仕切りなおしします。親御様方はお子様の回収をお願いします。』
流石に王族も出場しているから一方的な試合はまずいと思ったのだろう。
あたしもクリスを回収し、マスクマン達は場所替えが行われた。
『それでは準備も整ったので再スタートです。』
子供達も各々スタートした。
干し芋が切り札だったのか、父ちゃんは腕を組み考えているようだ。
しかし、何か考え込んでいるせいか無意識に威圧を発していて子供達は避けるように進路を変えて行った。
そんな中クリスは慣れている為か、父ちゃんに近付きタッチし、気付いた父ちゃんに抱き上げられた。
『563番の子が正解に到着しました!
次に331番は不正解!
続いて725番が正解!
あとは間に合うかー!!』
子供の晴れ舞台なので時間を許す限り全員がゴールするまで続く。
周りからはガンバレの声援が聞こえるが、驚いて泣いてしまい一人だけゴール出来なかった。ガンバレ!
クリスが最終戦まで進めたのであたしとしては満足している。
だって…ティーがいるから…
おっと!ルナに念話しなければ!
(ルナ!聞こえる?クリスが最終戦に進んだわよ。)
(そうなの?クリスが最終戦に進んだのね。おめでとう!)
(じつはあたしの父ちゃんだけではなく、創造神様もいるわよ。)
(それ本当!?道理でティーが燃えているわけね。)
(…やる気が満々という意味だよね。)
(いいえ言葉通りの意味よ…本当に燃えているわ…
アホ毛を高速回転させ続け身体全身に熱を作り続けているわ。
だから今はサラマンダー種や熱に強い種族の子達と同じグループに回されたのよ。)
なるほどそれなら被害は出ないわね。
運営の対応が早くて助かるわ。
(この後昼休憩だからクリスと義母さんの所に行くわね。)
(ええ、気を付けて…)
(ルナも頑張って…)
念話が切れたのであたしは父ちゃんからクリスを奪い取り、ティーの出番が来る前にプラム様のもとに急いだ。
父ちゃんはショボくれていたが無視した。
0
お気に入りに追加
167
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
夫に離婚を切り出したら、物語の主人公の継母になりました
魚谷
恋愛
「ギュスターブ様、離婚しましょう!」
8歳の頃に、15歳の夫、伯爵のギュスターブの元に嫁いだ、侯爵家出身のフリーデ。
その結婚生活は悲惨なもの。一度も寝室を同じくしたことがなく、戦争狂と言われる夫は夫婦生活を持とうとせず、戦場を渡り歩いてばかり。
堪忍袋の緒が切れたフリーデはついに離婚を切り出すも、夫は金髪碧眼の美しい少年、ユーリを紹介する。
理解が追いつかず、卒倒するフリーデ。
その瞬間、自分が生きるこの世界が、前世大好きだった『凍月の刃』という物語の世界だということを思い出す。
紹介された少年は隠し子ではなく、物語の主人公。
夫のことはどうでもいいが、ユーリが歩むことになる茨の道を考えれば、見捨てることなんてできない。
フリーデはユーリが成人するまでは彼を育てるために婚姻を継続するが、成人したあかつきには離婚を認めるよう迫り、認めさせることに成功する。
ユーリの悲劇的な未来を、原作知識回避しつつ、離婚後の明るい未来のため、フリーデは邁進する。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる