36 / 381
2章
36 話し合い
しおりを挟む
苦労神 サンリア 視点
私はサンリア…上位神である。
私は一通の手紙に、悩ませられている。
それは数日前に父から渡された手紙だ。
差出人は妹だ。
まず、一番の疑問は父が妹の手紙を持っていることだ。
常に誰かに見張らせていたはず、なにかやった可能性があり調べる必要がある。
だが、それはまだいい…いつものことだ。
問題はその中身だ。
手紙には、キラティアの誕生日会の招待状を5枚入っているから、父を入れて5人で決めてと書かれていた。
…嘘だろ!
上位神だけで約20人いる。
ティーは純血神である、準神族にとって創造神は信仰の対象であり絶対主君である、その子供の私たちも信仰の対象になる。
ただ、私たちの場合、3人居た為に信仰が三分割されたが…ティーの場合は1人だ。
その全て信仰を受けることになる。
しかし、20人から5人を選べってかなり難しい。
誰もが行くと言い出すはずだ。
困った。
神に平等は難しい、なぜか…神とは様々な分野の奇跡を起こせるからだ。
例えばクジなどなら、幸運の神の一人勝ちである。次に戦いで決める場合は闘神や武神が残る。
話し合いにしても、商人の神などの交渉に長けた神が有利になる。
最悪、父には欠席してもらうとして、どう決めるか…
まずは上位神に任意の招集をかけて、話し合いだな。
私はペンを走られた。
2日後、私の頭を悩ました。
上位神が1人を除いて集まった…
嘘だろ…
いつも問題あっても、4から5人来れば良い方なのに、今日に限ってなぜ来る。
しかも、呼んでないはずの母と弟もいるのだ。
貴方達は招待状あるでしょ?
どうする…父に丸投げするか…
父を見ると同じように頭を抱えていた。
仕方ないもう決まっていることは話そう…もう、どうにでもなれ。
「これより、キラティア誕生日会出席権の話し合いを始める。」
上位神達は静かになった。
「今回、妹のルナールから5人までなら出席を許すと手紙を貰った。
なので、父を含めて5人を決める。」
「なぜ、我々の要望である。大神殿での誕生日会ではダメなのですか?」
上位神の1人が声を上げ、他の上位神も同調する。
「それではキラティアを多くの人に触れしまう、創造神の孫であるキラティアが暗殺や誘拐にあうリスクが高まる。
未遂でも起これば、貴方達が暴走して世界が崩壊する恐れがあるからですよ。」
実際にここにそれだけの戦力が集まっているのだ。
誰も否定する者はいなかった。
「では、5人を決めます。まず父はどうしますか?」
「いや、創造神様をどうするかって言われても…
普通に招集されているのではないのですか?」
上位神達は困惑していた。
最高神でキラティアの祖父である父が呼ばれてないことが不思議だろう。
私も不思議だ。
「私もよくわからないが、恐らく父がルナールを怒らせたのでしょう。ねっ!父上!」
ビクッ!と顔を上げる父…
「お、お主達のせいじゃぞ。
お主達がティーちゃんを見世物にするようなことをするからルナが怒ったのじゃぞ。
儂は交渉に行っただけなのに、とばっちりじゃ。」
だから、いなかったのか。
仕事の一環なら監視も緩むか…
見直さないとな…
「というわけで、残り4席を決めます。」
流石に最高神を除け者にするわけにはいかないので、全員沈黙した。
「では、私からの推薦ですがアルテミアさんです。」
「え!?私ですか?」
「はい、貴女なら問題ないと判断しました。」
医療の神のアルテミアさんに反対意見はなかった。
神とて病気にかかる。
彼女を軽く見て、診察を拒否した神が何人か消えた…
神々が逆らえない神の1人である。
ここまでは予定通りだ。
問題はこの後だ。
残り3席…
「では、残り3席は我々自然派が貰い受ける。」
やはり出た、自然派の神々…
ルナールが自然管理の神なのでその方面の神が集まった派閥だ。
「何を言う、我々の戦闘派に属するカグリアちゃんの子じゃ、我らも権利はある。」
次に戦闘派…武神である私の派閥だ。
正直辛い。
「我ら国政派も無視されては困る。」
弟のクラウスの派閥…国政派、法律や商業など国を成り立つ為の神々が所属する。
「ガー!!ガー!」
さらに邪神派閥も出たか…
トップは居ないがヤバイ神しかいない。
あっ!悪という意味ではなく、世界を捻じ曲げる力を持っているということだ。
普段はすごく優しく人たちだ。
「あの、私が辞退すればいいのでは?」
「大丈夫ですよ。たぶん」
アルテミアさんが辞退しに来たが良識枠を潰すわけにはいかない。
なので断った。
「では、自然派と戦闘派に一枚づつ渡します。
あとはそれぞれで決めて下さい。」
そう、4派閥がぶつかるから問題なのだ。
なら、半分に減らせばいい。
最も脅威の自然派と戦闘派を納めたのだ。
あとはなんとかなるだろう。
それに国政派に勝ち目はない、なぜなら神のほとんどは邪神に属するからだ。
良い面を聖神、悪い面を邪神としている。
なので、国政派の邪神に属する神は寝返るだろう。
さらにあぶれた戦闘派と自然派も加わる。
そうなれば、国政派に勝ち目はない。
よってあとは派閥ないの奪い合いになる。
そこからは我々はノータッチだ。
あとは問題にならないように決めて下さい。
「招待状は父上に渡すので決まったら父のところに行って下さい。」
父は真っ青になり首を横に振っているが私は見なかったことにした。
その後、それぞれの派閥の代表が決まった。
しかしその裏では、沢山の影響があったとは知る由もなかった。
私はサンリア…上位神である。
私は一通の手紙に、悩ませられている。
それは数日前に父から渡された手紙だ。
差出人は妹だ。
まず、一番の疑問は父が妹の手紙を持っていることだ。
常に誰かに見張らせていたはず、なにかやった可能性があり調べる必要がある。
だが、それはまだいい…いつものことだ。
問題はその中身だ。
手紙には、キラティアの誕生日会の招待状を5枚入っているから、父を入れて5人で決めてと書かれていた。
…嘘だろ!
上位神だけで約20人いる。
ティーは純血神である、準神族にとって創造神は信仰の対象であり絶対主君である、その子供の私たちも信仰の対象になる。
ただ、私たちの場合、3人居た為に信仰が三分割されたが…ティーの場合は1人だ。
その全て信仰を受けることになる。
しかし、20人から5人を選べってかなり難しい。
誰もが行くと言い出すはずだ。
困った。
神に平等は難しい、なぜか…神とは様々な分野の奇跡を起こせるからだ。
例えばクジなどなら、幸運の神の一人勝ちである。次に戦いで決める場合は闘神や武神が残る。
話し合いにしても、商人の神などの交渉に長けた神が有利になる。
最悪、父には欠席してもらうとして、どう決めるか…
まずは上位神に任意の招集をかけて、話し合いだな。
私はペンを走られた。
2日後、私の頭を悩ました。
上位神が1人を除いて集まった…
嘘だろ…
いつも問題あっても、4から5人来れば良い方なのに、今日に限ってなぜ来る。
しかも、呼んでないはずの母と弟もいるのだ。
貴方達は招待状あるでしょ?
どうする…父に丸投げするか…
父を見ると同じように頭を抱えていた。
仕方ないもう決まっていることは話そう…もう、どうにでもなれ。
「これより、キラティア誕生日会出席権の話し合いを始める。」
上位神達は静かになった。
「今回、妹のルナールから5人までなら出席を許すと手紙を貰った。
なので、父を含めて5人を決める。」
「なぜ、我々の要望である。大神殿での誕生日会ではダメなのですか?」
上位神の1人が声を上げ、他の上位神も同調する。
「それではキラティアを多くの人に触れしまう、創造神の孫であるキラティアが暗殺や誘拐にあうリスクが高まる。
未遂でも起これば、貴方達が暴走して世界が崩壊する恐れがあるからですよ。」
実際にここにそれだけの戦力が集まっているのだ。
誰も否定する者はいなかった。
「では、5人を決めます。まず父はどうしますか?」
「いや、創造神様をどうするかって言われても…
普通に招集されているのではないのですか?」
上位神達は困惑していた。
最高神でキラティアの祖父である父が呼ばれてないことが不思議だろう。
私も不思議だ。
「私もよくわからないが、恐らく父がルナールを怒らせたのでしょう。ねっ!父上!」
ビクッ!と顔を上げる父…
「お、お主達のせいじゃぞ。
お主達がティーちゃんを見世物にするようなことをするからルナが怒ったのじゃぞ。
儂は交渉に行っただけなのに、とばっちりじゃ。」
だから、いなかったのか。
仕事の一環なら監視も緩むか…
見直さないとな…
「というわけで、残り4席を決めます。」
流石に最高神を除け者にするわけにはいかないので、全員沈黙した。
「では、私からの推薦ですがアルテミアさんです。」
「え!?私ですか?」
「はい、貴女なら問題ないと判断しました。」
医療の神のアルテミアさんに反対意見はなかった。
神とて病気にかかる。
彼女を軽く見て、診察を拒否した神が何人か消えた…
神々が逆らえない神の1人である。
ここまでは予定通りだ。
問題はこの後だ。
残り3席…
「では、残り3席は我々自然派が貰い受ける。」
やはり出た、自然派の神々…
ルナールが自然管理の神なのでその方面の神が集まった派閥だ。
「何を言う、我々の戦闘派に属するカグリアちゃんの子じゃ、我らも権利はある。」
次に戦闘派…武神である私の派閥だ。
正直辛い。
「我ら国政派も無視されては困る。」
弟のクラウスの派閥…国政派、法律や商業など国を成り立つ為の神々が所属する。
「ガー!!ガー!」
さらに邪神派閥も出たか…
トップは居ないがヤバイ神しかいない。
あっ!悪という意味ではなく、世界を捻じ曲げる力を持っているということだ。
普段はすごく優しく人たちだ。
「あの、私が辞退すればいいのでは?」
「大丈夫ですよ。たぶん」
アルテミアさんが辞退しに来たが良識枠を潰すわけにはいかない。
なので断った。
「では、自然派と戦闘派に一枚づつ渡します。
あとはそれぞれで決めて下さい。」
そう、4派閥がぶつかるから問題なのだ。
なら、半分に減らせばいい。
最も脅威の自然派と戦闘派を納めたのだ。
あとはなんとかなるだろう。
それに国政派に勝ち目はない、なぜなら神のほとんどは邪神に属するからだ。
良い面を聖神、悪い面を邪神としている。
なので、国政派の邪神に属する神は寝返るだろう。
さらにあぶれた戦闘派と自然派も加わる。
そうなれば、国政派に勝ち目はない。
よってあとは派閥ないの奪い合いになる。
そこからは我々はノータッチだ。
あとは問題にならないように決めて下さい。
「招待状は父上に渡すので決まったら父のところに行って下さい。」
父は真っ青になり首を横に振っているが私は見なかったことにした。
その後、それぞれの派閥の代表が決まった。
しかしその裏では、沢山の影響があったとは知る由もなかった。
0
お気に入りに追加
167
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
夫に離婚を切り出したら、物語の主人公の継母になりました
魚谷
恋愛
「ギュスターブ様、離婚しましょう!」
8歳の頃に、15歳の夫、伯爵のギュスターブの元に嫁いだ、侯爵家出身のフリーデ。
その結婚生活は悲惨なもの。一度も寝室を同じくしたことがなく、戦争狂と言われる夫は夫婦生活を持とうとせず、戦場を渡り歩いてばかり。
堪忍袋の緒が切れたフリーデはついに離婚を切り出すも、夫は金髪碧眼の美しい少年、ユーリを紹介する。
理解が追いつかず、卒倒するフリーデ。
その瞬間、自分が生きるこの世界が、前世大好きだった『凍月の刃』という物語の世界だということを思い出す。
紹介された少年は隠し子ではなく、物語の主人公。
夫のことはどうでもいいが、ユーリが歩むことになる茨の道を考えれば、見捨てることなんてできない。
フリーデはユーリが成人するまでは彼を育てるために婚姻を継続するが、成人したあかつきには離婚を認めるよう迫り、認めさせることに成功する。
ユーリの悲劇的な未来を、原作知識回避しつつ、離婚後の明るい未来のため、フリーデは邁進する。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
転生したらチートすぎて逆に怖い
至宝里清
ファンタジー
前世は苦労性のお姉ちゃん
愛されることを望んでいた…
神様のミスで刺されて転生!
運命の番と出会って…?
貰った能力は努力次第でスーパーチート!
番と幸せになるために無双します!
溺愛する家族もだいすき!
恋愛です!
無事1章完結しました!
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる