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第二部「創世神降臨」編
毒雨の都1
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クロトとエメラは毒雨の都の外縁部を歩いていた。
二人が向かうのは中心部。
紫の主が居るなら、そこが一番有力候補。
神の瞳があるので、迷うことも無い。
「本当に魔物が居ない・・・。」
「ん・・・。気配、も・・・感じない、ね・・・。」
「まあ、早く進めるし、悪い事でもない、か。」
都は大変入り組んでいた。
普通に探索すれば、数週間は掛かっていたかもしれない。
神の瞳の前では、そんな街並みは無意味だったが。
僅か数日で中心部の近くまで到達。
普通の人間では、ここまでくることは出来ないだろう。
毒雨を防げずに一瞬で蒸発してしまう。
何らかの方法で防いだとしても、間違いなく、中心部まではもたない。
MP消費無しの二人がかりで、ユニークスキルの風を用いるエメラ。
始祖烈剣術・万のレベルも9になっており、風の操りも以前より上手い。
彼女だから出来たことなのだ。
「・・・エメラ止まって。」
「っ、クロト・・・どうした、の・・・?」
「神の瞳に反応があってね。前方右方向に紫の主が居る。」
クロトの神の瞳は、確かに紫の主を捉えていた。
紫の主。レベル99。
ユニークスキル「紫の支配者」を保持。
紫を生成し、周囲にある紫を操る。
紫が周囲にある時、能力値二倍。
能力値は運以外3000。
解析結果を手短にエメラに伝えたクロト。
「ん・・・。どう、する・・・?」
「当然戦うけど、作戦は・・・以前話した通りで良いかな?」
「ん・・・。それ、で・・・いい、よ・・・?」
作戦も決まったので、戦闘を開始する。
ポイントとなるのは一つ。
如何にエメラを接近させて、ユニークスキルを断ち切るか。
今回は先に敵を発見できたので、そう難しくは無い、
囮になるのはクロト。
敵の前にほんの少しだけ姿を現す。
紫の主はクロトを発見すると、クロトの周囲にある毒雨で攻撃。
辺り一帯に毒雨があるので、回避できるスペースなど無い。
防御するにも、防具の無い所に当たると、流石に厳しい。
故に、限定隔離魔法陣を起動。
数秒間だけ隔離空間の中に避難する。
その間に、隠密者の隠蔽を受けていたエメラが動く。
風翼、風飛翔、風脚を使用して、紫の主の背後から急接近。
「風雷神剣・万断!」
エメラは敵のユニークスキル「紫の支配者」を断ち切った。
やはり、スキルを失い紫を操れなくなると、動揺する様だ。
人間で言えば、突然手足が無くなるようなものなので、当然かもしれないが。
クロトも隔離空間から出て、詰めを・・・。
「っ!?エメラ、伏せて!」
「っ?」
クロトの指示により、反射的に伏せたエメラ。
敵を目の前にしての行動ではない。
明らかに自殺行為としか思えない。
だがエメラは、クロトの判断を信じている。
例えそれで死ぬことになっても、悔いなど無い。
かくして、クロトと、エメラの背後に突如現れた別の紫の主。
両者の間をを繋げる道が出来た。
クロトは漆黒十二翼を生成し、神天魔のブーツで急加速した後、低空飛行。
更に、神の瞳の能力を発動。
「ゴッドアイ・アクセラレーション!」
神瞳加速を発動し、クロトのみ、十倍に加速する。
発動した瞬間、周囲の動きがゆっくりに。
一瞬でエメラの背後に居る紫の主の前に辿り着き、剣技を放つ。
ほぼ同じタイミングで、星天装も発動。
一瞬でも遅れれば、体を爆破されてもおかしくない。
だが、ここはそのリスクを取るべきと判断。
仕留め切れない方が危険なのだ。
「創世十字閃・神断!」
絶対遮断を纏った二刀による十字閃が炸裂。
紫の主のHPを九割ほど削り取った。
削り切れなかったことに眉を顰めながらも、予想外ではない。
そのため、落ち着いて詰めに入る。
この時の為もあって、漆黒の翼を生成していたのだ。
「純黒の翼刃!」
クロトの空間切断を纏った、黒く輝く漆黒十二翼が、高速で敵を切り裂く。
黒は速度に秀でる為、神の瞳の加速と合わせて、かなりの高速。
紫の主がクロトを内側から爆破する前に、何とかHPを削り切った。
これで白の翼が混ざっていたら、間に合っていない恐れすらあった。
一瞬でそこまで判断するあたり、エメラが命を懸けられるのにも頷ける。
正しく、的確で、速い、そんな思考能力である。
だがしかし、今回の事は、クロトにとってもイレギュラー。
神瞳加速の効果が切れ、副作用による激痛がクロトを襲い、膝をつく。
これがあるので、この手での主討伐はリスクが高い。
膝をついているタイミングで攻撃されたら、回避も防御も出来ない。
心配し過ぎだと思うだろうか?
だが、そんなことは無い。
何故なら、膝をつくクロトの右側に、新たに紫の主が現れたのだから。
二人が向かうのは中心部。
紫の主が居るなら、そこが一番有力候補。
神の瞳があるので、迷うことも無い。
「本当に魔物が居ない・・・。」
「ん・・・。気配、も・・・感じない、ね・・・。」
「まあ、早く進めるし、悪い事でもない、か。」
都は大変入り組んでいた。
普通に探索すれば、数週間は掛かっていたかもしれない。
神の瞳の前では、そんな街並みは無意味だったが。
僅か数日で中心部の近くまで到達。
普通の人間では、ここまでくることは出来ないだろう。
毒雨を防げずに一瞬で蒸発してしまう。
何らかの方法で防いだとしても、間違いなく、中心部まではもたない。
MP消費無しの二人がかりで、ユニークスキルの風を用いるエメラ。
始祖烈剣術・万のレベルも9になっており、風の操りも以前より上手い。
彼女だから出来たことなのだ。
「・・・エメラ止まって。」
「っ、クロト・・・どうした、の・・・?」
「神の瞳に反応があってね。前方右方向に紫の主が居る。」
クロトの神の瞳は、確かに紫の主を捉えていた。
紫の主。レベル99。
ユニークスキル「紫の支配者」を保持。
紫を生成し、周囲にある紫を操る。
紫が周囲にある時、能力値二倍。
能力値は運以外3000。
解析結果を手短にエメラに伝えたクロト。
「ん・・・。どう、する・・・?」
「当然戦うけど、作戦は・・・以前話した通りで良いかな?」
「ん・・・。それ、で・・・いい、よ・・・?」
作戦も決まったので、戦闘を開始する。
ポイントとなるのは一つ。
如何にエメラを接近させて、ユニークスキルを断ち切るか。
今回は先に敵を発見できたので、そう難しくは無い、
囮になるのはクロト。
敵の前にほんの少しだけ姿を現す。
紫の主はクロトを発見すると、クロトの周囲にある毒雨で攻撃。
辺り一帯に毒雨があるので、回避できるスペースなど無い。
防御するにも、防具の無い所に当たると、流石に厳しい。
故に、限定隔離魔法陣を起動。
数秒間だけ隔離空間の中に避難する。
その間に、隠密者の隠蔽を受けていたエメラが動く。
風翼、風飛翔、風脚を使用して、紫の主の背後から急接近。
「風雷神剣・万断!」
エメラは敵のユニークスキル「紫の支配者」を断ち切った。
やはり、スキルを失い紫を操れなくなると、動揺する様だ。
人間で言えば、突然手足が無くなるようなものなので、当然かもしれないが。
クロトも隔離空間から出て、詰めを・・・。
「っ!?エメラ、伏せて!」
「っ?」
クロトの指示により、反射的に伏せたエメラ。
敵を目の前にしての行動ではない。
明らかに自殺行為としか思えない。
だがエメラは、クロトの判断を信じている。
例えそれで死ぬことになっても、悔いなど無い。
かくして、クロトと、エメラの背後に突如現れた別の紫の主。
両者の間をを繋げる道が出来た。
クロトは漆黒十二翼を生成し、神天魔のブーツで急加速した後、低空飛行。
更に、神の瞳の能力を発動。
「ゴッドアイ・アクセラレーション!」
神瞳加速を発動し、クロトのみ、十倍に加速する。
発動した瞬間、周囲の動きがゆっくりに。
一瞬でエメラの背後に居る紫の主の前に辿り着き、剣技を放つ。
ほぼ同じタイミングで、星天装も発動。
一瞬でも遅れれば、体を爆破されてもおかしくない。
だが、ここはそのリスクを取るべきと判断。
仕留め切れない方が危険なのだ。
「創世十字閃・神断!」
絶対遮断を纏った二刀による十字閃が炸裂。
紫の主のHPを九割ほど削り取った。
削り切れなかったことに眉を顰めながらも、予想外ではない。
そのため、落ち着いて詰めに入る。
この時の為もあって、漆黒の翼を生成していたのだ。
「純黒の翼刃!」
クロトの空間切断を纏った、黒く輝く漆黒十二翼が、高速で敵を切り裂く。
黒は速度に秀でる為、神の瞳の加速と合わせて、かなりの高速。
紫の主がクロトを内側から爆破する前に、何とかHPを削り切った。
これで白の翼が混ざっていたら、間に合っていない恐れすらあった。
一瞬でそこまで判断するあたり、エメラが命を懸けられるのにも頷ける。
正しく、的確で、速い、そんな思考能力である。
だがしかし、今回の事は、クロトにとってもイレギュラー。
神瞳加速の効果が切れ、副作用による激痛がクロトを襲い、膝をつく。
これがあるので、この手での主討伐はリスクが高い。
膝をついているタイミングで攻撃されたら、回避も防御も出来ない。
心配し過ぎだと思うだろうか?
だが、そんなことは無い。
何故なら、膝をつくクロトの右側に、新たに紫の主が現れたのだから。
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