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第一部「六色の瞳と魔の支配者」編
魔法言語の真価
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「魔法言語を?おめでとう、アクア。」
「ありがとうございます。クロトさんに用意して頂いた本のおかげです。」
アクアは笑顔でお礼を言ってくる。
「アクアの為になったようで良かった。それで、魔法言語というのは?」
実はクロト、魔法言語のことがとても気になっていたため、早速尋ねてみた。
「あくまで私の解釈ですけれど、それでもよろしければ・・・。」
アクアはそう前置きして話し始めた。
魔法言語というのは俗称で、そのような言語は、実際には存在しない。
普通の言葉に魔力を込めて紡ぎだすことで、それが魔法言語となる。
そのとき口から紡がれた言葉は、他の人間には意味不明の言葉に聞こえる。
そして、魔力のこもった言葉で魔法名を紡ぐと、発動する魔法に干渉できる。
それが、威力の微増大となって表に出る。
ということらしい。
「なるほど。それで意味不明な言葉を呟いているように聞こえたんだね。」
「はい。まさか外まで聞こえているなんて・・・!」
アクアの頬が微妙に赤い。
「でもよかったよ。アクアが痛い子になったんじゃなくて・・・。」
「あぅぅ・・・・・・///」
クロトは、恥ずかしがるアクアを撫でながら、魔法言語の考察をする。
(威力の微増大か・・・。それ以上はどうにもならないのかな・・・?)
そこが一番重要なポイントだ。
もし、更なる威力の増大が可能なら、戦闘力は跳ね上がるかもしれない。
(魔力を込めて言葉を紡ぐ・・・。魔法名以外も紡いでみたら・・・?)
これは中々良い発想ではないかと思い、アクアに尋ねてみる。
「アクア、魔法名以外も魔力を込めて紡ぐことは可能かな?」
「ふえっ?魔法名以外、ですか?ですが、何を言えばいいのか・・・。」
アクアが悩みだしたので、助言を入れてみることにする。
「例えば水であれば、冷たい、という単語を頭につけてみるとか。」
「・・・!?やってみます・・・!」
アクアは、冷たい、水球、という言葉を魔法言語で紡いでみた。
すると、明らかに大きな水球が生み出された。
「これはすごいね・・・。」
「・・・・・・。」
クロトが感心していると、アクアは何かを考え込み始めた。
しばらくしても悩んでいたので、クロトは悩んでいる訳を尋ねた。
「それが、何か違和感があったのですが、それが何なのか分からなくて・・・。」
「違和感が・・・?」
クロトは違和感の正体に考えを巡らせていき、やがて、ある推測を立てた。
「もしかしたら、冷たい、という単語がアクアに合っていなかったのかも?」
「・・・!はい、恐らくはそれです!」
アクアはクロトの推測が正しいと確信したようだ。
そして再び、魔力を込めた言葉を紡いでいく。
「優しい、水球!」
すると、先ほどよりも更に巨大な水球が現れた。
「クロトさんっ、出来ました!」
「アクア、これは凄いよ。大発見だね・・・!」
「はいっ!」
アクアは、クロトの力を借りはしたが、世紀の大発見をしたのだった。
アクアならその内発見していただろうから、アクアの手柄でいいだろう。
後日、この事実は国王に伝えられた。
見事に椅子からひっくり返っていたが。
魔法の常識を覆したのだから、それも致し方ない反応だろう。
第一王子のリオンは、しばらく呆然としていた。
この事実は直ちに広まっていき、大騒動となった。
みんな一斉に魔法言語の習得を目指したが、魔法言語スキルの習得で躓いた。
どれだけ勉強しても、言語理解のスキルレベルが上がらないのだ。
みんな一様に、夢破れていったのだった。
その理由は、クロトの用意した異世界語の本が無かったからだ。
誰も習得できずに終わったのも道理である。
クロトはこうなることを予想していたからこそ、公表することにしたのだが。
そんな訳で、アクアの戦闘力は、大いに強化されたのだった。
なお、マリアやエメラも習得を目指してみたが、出来なかった。
なんでも、異世界の言語など分かるはずがない、とのことだ。
そういう意味でも、アクアは天才だったのだろう。
アクア曰く、流石に練習には時間がかかりそうだ、とのこと。
だが、そう遠くない日に使いこなせるようになるのは間違いないだろう。
「アクア、期待しているよ?」
「はいっ!精一杯頑張ります!」
クロトはやる気十分のアクアに、静かにキスをしたのだった。
ちなみに、クロトは魔法言語の習得自体は出来そうではあるが、時間が掛かる。
この世界の古代言語を引っ張り出してきて、少しずつ進めているだけなので。
「ありがとうございます。クロトさんに用意して頂いた本のおかげです。」
アクアは笑顔でお礼を言ってくる。
「アクアの為になったようで良かった。それで、魔法言語というのは?」
実はクロト、魔法言語のことがとても気になっていたため、早速尋ねてみた。
「あくまで私の解釈ですけれど、それでもよろしければ・・・。」
アクアはそう前置きして話し始めた。
魔法言語というのは俗称で、そのような言語は、実際には存在しない。
普通の言葉に魔力を込めて紡ぎだすことで、それが魔法言語となる。
そのとき口から紡がれた言葉は、他の人間には意味不明の言葉に聞こえる。
そして、魔力のこもった言葉で魔法名を紡ぐと、発動する魔法に干渉できる。
それが、威力の微増大となって表に出る。
ということらしい。
「なるほど。それで意味不明な言葉を呟いているように聞こえたんだね。」
「はい。まさか外まで聞こえているなんて・・・!」
アクアの頬が微妙に赤い。
「でもよかったよ。アクアが痛い子になったんじゃなくて・・・。」
「あぅぅ・・・・・・///」
クロトは、恥ずかしがるアクアを撫でながら、魔法言語の考察をする。
(威力の微増大か・・・。それ以上はどうにもならないのかな・・・?)
そこが一番重要なポイントだ。
もし、更なる威力の増大が可能なら、戦闘力は跳ね上がるかもしれない。
(魔力を込めて言葉を紡ぐ・・・。魔法名以外も紡いでみたら・・・?)
これは中々良い発想ではないかと思い、アクアに尋ねてみる。
「アクア、魔法名以外も魔力を込めて紡ぐことは可能かな?」
「ふえっ?魔法名以外、ですか?ですが、何を言えばいいのか・・・。」
アクアが悩みだしたので、助言を入れてみることにする。
「例えば水であれば、冷たい、という単語を頭につけてみるとか。」
「・・・!?やってみます・・・!」
アクアは、冷たい、水球、という言葉を魔法言語で紡いでみた。
すると、明らかに大きな水球が生み出された。
「これはすごいね・・・。」
「・・・・・・。」
クロトが感心していると、アクアは何かを考え込み始めた。
しばらくしても悩んでいたので、クロトは悩んでいる訳を尋ねた。
「それが、何か違和感があったのですが、それが何なのか分からなくて・・・。」
「違和感が・・・?」
クロトは違和感の正体に考えを巡らせていき、やがて、ある推測を立てた。
「もしかしたら、冷たい、という単語がアクアに合っていなかったのかも?」
「・・・!はい、恐らくはそれです!」
アクアはクロトの推測が正しいと確信したようだ。
そして再び、魔力を込めた言葉を紡いでいく。
「優しい、水球!」
すると、先ほどよりも更に巨大な水球が現れた。
「クロトさんっ、出来ました!」
「アクア、これは凄いよ。大発見だね・・・!」
「はいっ!」
アクアは、クロトの力を借りはしたが、世紀の大発見をしたのだった。
アクアならその内発見していただろうから、アクアの手柄でいいだろう。
後日、この事実は国王に伝えられた。
見事に椅子からひっくり返っていたが。
魔法の常識を覆したのだから、それも致し方ない反応だろう。
第一王子のリオンは、しばらく呆然としていた。
この事実は直ちに広まっていき、大騒動となった。
みんな一斉に魔法言語の習得を目指したが、魔法言語スキルの習得で躓いた。
どれだけ勉強しても、言語理解のスキルレベルが上がらないのだ。
みんな一様に、夢破れていったのだった。
その理由は、クロトの用意した異世界語の本が無かったからだ。
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そんな訳で、アクアの戦闘力は、大いに強化されたのだった。
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そういう意味でも、アクアは天才だったのだろう。
アクア曰く、流石に練習には時間がかかりそうだ、とのこと。
だが、そう遠くない日に使いこなせるようになるのは間違いないだろう。
「アクア、期待しているよ?」
「はいっ!精一杯頑張ります!」
クロトはやる気十分のアクアに、静かにキスをしたのだった。
ちなみに、クロトは魔法言語の習得自体は出来そうではあるが、時間が掛かる。
この世界の古代言語を引っ張り出してきて、少しずつ進めているだけなので。
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