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第一章 討伐騎士団宿舎滞在編
閑話 討伐ー!騎士団ー!野外実習~!!
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『お知らせ
今度の闇の日の午後は野外調理訓練をします。希望者だけ来てね!お腹ぺこぺこにしておく事! 山野ケイより』
……――と、貼り紙をした後の、当日。
やめときゃ良かったなー、なんて本音は隠しております。だってめちゃくちゃ人居るんだもん!!
来ても20人くらいかな、と思ってたんだよ!
これはほぼ全員参加ですかね?午後半休なのに遊びに行かずに参加するとか騎士の鏡ですね!
「ケイ様……現実逃避は終わりましたか?」
「……ひゃい」
ぽんっと肩を叩くルーさん、辛辣です。
最近遠慮無くなってきたね!いい事なんだけど今は慰めて!!
開催予定地だった場所は既にパンパン。
この分だと入りきれないかもしれない。
「こんなに人が集まるなんて思ってみなかったんだもーん!ルーさん!どーしよ!?」
「手狭なら合同修練場へ行きましょう」
「ご……?どこそこ?」
「この宿舎と副団長の宿舎の間にある広場、という修練場です。普段は使われておりませんし丁度いいのでは?」
頭の回転が早いルーさん!ありがとう!
場所も決まったので広場……じゃなかった、修練場に移動!
着いた先の修練場はだだっ広い開けた場所。適度に地面も慣らしてあるのでいい感じだ。
本番のように討伐班に別れてもらう。
大規模討伐でない限り基本は少人数体制なので大体5~7人ほどで一班らしくその塊が十数個は出来てる。
すぅ……と肺から腹から空気を入れて。
「みなさーん!今日は集まってくれてありがとうございます!今から野営ご飯講座を始めます!よろしくお願いしますー!」
力の限り叫ぶと『おーー!!』と全員の声。うーん、当たり前だけど負けた!
今日作るメニューはもう決まっている。ポトフと巻き巻きパンだ。
野外を想定して行うので各自必要な材料は班ごとで持ってきてもらっている。
火起こしからだけどそこは皆様普段しているので難なくクリア。
ここは修練場だから直火もおっけー。
かまどを作ってる間に私は材料の確認。
とりあえず私を中心として半円を書くように配置をしてもらってる。私の手元が見えないと意味ないからね。
各々準備が出来たところでスタート。
「皆さんも知っての通り、生ゴミは野生動物をおびき寄せてしまいます。なので野菜はできるだけ皮付きのまま食べます。土が着いてたらよく洗ってね」
皮の付近に一番栄養があるし、生ゴミを出さない調理を教えるためであると同時に、騎士達は料理下手な気がしたので下処理という事もよく分からないかもしれないのであえての皮つきだ。
キャンプでご飯を作る時になるべく生ゴミを出さないようにするのもキャンパーとしての工夫が光るところだと思う。
晩御飯にこれを使ったから朝ごはんに回してこの材料を使い切ろう、とかパズルみたいに献立を組み立てるのが私は好きだ。
なのでそのノウハウを騎士達にも教えよう、という魂胆だ。
まず初めにすることは、野菜を洗うこと。
次にすることはパン生地作りだ。
「時間がかかるものから先にやっておいて、待ち時間に野菜を切ります」
言いながら小麦粉、天然酵母水、塩を混ぜて置いておく。少し発酵させる為だ。
本当は砂糖も欲しいが討伐に持っていかないだろうと最低限の材料だけ。天然酵母水も無ければまた別メニューも作れるが、今回は基本を教える。
その次にあらかた野菜も切る。じゃがいも、人参、玉ねぎの基本の野菜だ。長持ちするし討伐にはこの3つが必ず材料として入っているからね。
玉ねぎの皮だけはどうしようも無いので、集めて乾燥させておく。そうすればいつも飲んでるお茶っ葉と混ぜて飲むこともできるし、しなくても玉ねぎの皮のみの生ゴミはかさばらないから大丈夫だろう。
じゃがいもは芽だけ処理して、人参もヘタだけ最低限落とす。どうしても食べられない部分のみ別にして処理する。
「多分、皆さんが持っていくのは干した肉や腸詰め肉ですよね。なのでダシを取るために肉、人参、じゃがいも、玉ねぎの順で鍋に入れて煮込みます。後、沸騰するまでかき混ぜないこと!入れる順番は間違えないでくださいね!」
普通なら肉は上でもいいのだけれど、私はいつもこうだ。根菜類は下にして、葉物は上にして煮込むというのは基本なのでそれも教えておいた。理由は忘れたけれど。たしか旨みが出やすいとか火のとおりがどうのとかだったけど、祖母が煮ぐいと言う郷土料理を作る時のポイントとしてよく言っていた。
「ええか、ケイ。煮ぐいを作る時は肉から炒めて、土物、葉物と入れぇや。そして煮込む時は絶対混ぜたらあかん。混ぜたら濁るし美味しゅうのぅなるけんな」
そう言う祖母の煮ぐいは本当に美味しかったし、私は未だにあの味を再現できない。
……思い出に浸るのはこれくらいにして、あとは味を見ながら塩を調整すればポトフの完成だ。干し肉や腸詰め肉からの旨みと野菜のダシが相まって優しい味のポトフになっている。
さて、ここまでしたら次は巻き巻きパンの説明。
これはよく子供の頃に近所のバザーでやっていたものだ。
竹などの棒に手のひらサイズほどの生地を伸ばして竹に巻き付けて焚き火でくるくる回しながら焼く。これだけで美味しいパンもどきが出来る。
子供でもできるし簡単なので焚き火をするキャンプではよくやっている。面倒臭がりな私はホットケーキミックスでやるが、この世界にはないので簡単にパン生地で。
「……はい、では皆さんもやってみて下さい!」
見本となって作ったあとは各班ごとに見回りで間違えてないかなどを指摘していく。
案外みんな手際が良いので日頃のなせる技だなあ、と思った。
ルーや三人組も今日は教える側として騎士達と仲良くやっているので、和気あいあいとしてとても楽しい一日となった。
「ポトフ、めちゃくちゃうめー!」
「単に切って煮ただけなのに、お料理聖女様のように美味しくできたな!」
「このパンも美味しいのに楽しく簡単に作れるとは!いつもは黒パンで酸っぱいからな……」
「「「「「お料理聖女様サイコー!」」」」」
騎士達の料理革命が行われたみたいだ。
これで討伐の時も美味しいご飯が食べられるし何より活力になるよね。
美味しいご飯は生きる力なのだ!
そして、この時から度々行われるようになった野外実習……もとい、野営ご飯講座は定着していったのだけれど……まさかこれが元で事件が起きるなんてこの時の私は思いもしなかったのだった。
今度の闇の日の午後は野外調理訓練をします。希望者だけ来てね!お腹ぺこぺこにしておく事! 山野ケイより』
……――と、貼り紙をした後の、当日。
やめときゃ良かったなー、なんて本音は隠しております。だってめちゃくちゃ人居るんだもん!!
来ても20人くらいかな、と思ってたんだよ!
これはほぼ全員参加ですかね?午後半休なのに遊びに行かずに参加するとか騎士の鏡ですね!
「ケイ様……現実逃避は終わりましたか?」
「……ひゃい」
ぽんっと肩を叩くルーさん、辛辣です。
最近遠慮無くなってきたね!いい事なんだけど今は慰めて!!
開催予定地だった場所は既にパンパン。
この分だと入りきれないかもしれない。
「こんなに人が集まるなんて思ってみなかったんだもーん!ルーさん!どーしよ!?」
「手狭なら合同修練場へ行きましょう」
「ご……?どこそこ?」
「この宿舎と副団長の宿舎の間にある広場、という修練場です。普段は使われておりませんし丁度いいのでは?」
頭の回転が早いルーさん!ありがとう!
場所も決まったので広場……じゃなかった、修練場に移動!
着いた先の修練場はだだっ広い開けた場所。適度に地面も慣らしてあるのでいい感じだ。
本番のように討伐班に別れてもらう。
大規模討伐でない限り基本は少人数体制なので大体5~7人ほどで一班らしくその塊が十数個は出来てる。
すぅ……と肺から腹から空気を入れて。
「みなさーん!今日は集まってくれてありがとうございます!今から野営ご飯講座を始めます!よろしくお願いしますー!」
力の限り叫ぶと『おーー!!』と全員の声。うーん、当たり前だけど負けた!
今日作るメニューはもう決まっている。ポトフと巻き巻きパンだ。
野外を想定して行うので各自必要な材料は班ごとで持ってきてもらっている。
火起こしからだけどそこは皆様普段しているので難なくクリア。
ここは修練場だから直火もおっけー。
かまどを作ってる間に私は材料の確認。
とりあえず私を中心として半円を書くように配置をしてもらってる。私の手元が見えないと意味ないからね。
各々準備が出来たところでスタート。
「皆さんも知っての通り、生ゴミは野生動物をおびき寄せてしまいます。なので野菜はできるだけ皮付きのまま食べます。土が着いてたらよく洗ってね」
皮の付近に一番栄養があるし、生ゴミを出さない調理を教えるためであると同時に、騎士達は料理下手な気がしたので下処理という事もよく分からないかもしれないのであえての皮つきだ。
キャンプでご飯を作る時になるべく生ゴミを出さないようにするのもキャンパーとしての工夫が光るところだと思う。
晩御飯にこれを使ったから朝ごはんに回してこの材料を使い切ろう、とかパズルみたいに献立を組み立てるのが私は好きだ。
なのでそのノウハウを騎士達にも教えよう、という魂胆だ。
まず初めにすることは、野菜を洗うこと。
次にすることはパン生地作りだ。
「時間がかかるものから先にやっておいて、待ち時間に野菜を切ります」
言いながら小麦粉、天然酵母水、塩を混ぜて置いておく。少し発酵させる為だ。
本当は砂糖も欲しいが討伐に持っていかないだろうと最低限の材料だけ。天然酵母水も無ければまた別メニューも作れるが、今回は基本を教える。
その次にあらかた野菜も切る。じゃがいも、人参、玉ねぎの基本の野菜だ。長持ちするし討伐にはこの3つが必ず材料として入っているからね。
玉ねぎの皮だけはどうしようも無いので、集めて乾燥させておく。そうすればいつも飲んでるお茶っ葉と混ぜて飲むこともできるし、しなくても玉ねぎの皮のみの生ゴミはかさばらないから大丈夫だろう。
じゃがいもは芽だけ処理して、人参もヘタだけ最低限落とす。どうしても食べられない部分のみ別にして処理する。
「多分、皆さんが持っていくのは干した肉や腸詰め肉ですよね。なのでダシを取るために肉、人参、じゃがいも、玉ねぎの順で鍋に入れて煮込みます。後、沸騰するまでかき混ぜないこと!入れる順番は間違えないでくださいね!」
普通なら肉は上でもいいのだけれど、私はいつもこうだ。根菜類は下にして、葉物は上にして煮込むというのは基本なのでそれも教えておいた。理由は忘れたけれど。たしか旨みが出やすいとか火のとおりがどうのとかだったけど、祖母が煮ぐいと言う郷土料理を作る時のポイントとしてよく言っていた。
「ええか、ケイ。煮ぐいを作る時は肉から炒めて、土物、葉物と入れぇや。そして煮込む時は絶対混ぜたらあかん。混ぜたら濁るし美味しゅうのぅなるけんな」
そう言う祖母の煮ぐいは本当に美味しかったし、私は未だにあの味を再現できない。
……思い出に浸るのはこれくらいにして、あとは味を見ながら塩を調整すればポトフの完成だ。干し肉や腸詰め肉からの旨みと野菜のダシが相まって優しい味のポトフになっている。
さて、ここまでしたら次は巻き巻きパンの説明。
これはよく子供の頃に近所のバザーでやっていたものだ。
竹などの棒に手のひらサイズほどの生地を伸ばして竹に巻き付けて焚き火でくるくる回しながら焼く。これだけで美味しいパンもどきが出来る。
子供でもできるし簡単なので焚き火をするキャンプではよくやっている。面倒臭がりな私はホットケーキミックスでやるが、この世界にはないので簡単にパン生地で。
「……はい、では皆さんもやってみて下さい!」
見本となって作ったあとは各班ごとに見回りで間違えてないかなどを指摘していく。
案外みんな手際が良いので日頃のなせる技だなあ、と思った。
ルーや三人組も今日は教える側として騎士達と仲良くやっているので、和気あいあいとしてとても楽しい一日となった。
「ポトフ、めちゃくちゃうめー!」
「単に切って煮ただけなのに、お料理聖女様のように美味しくできたな!」
「このパンも美味しいのに楽しく簡単に作れるとは!いつもは黒パンで酸っぱいからな……」
「「「「「お料理聖女様サイコー!」」」」」
騎士達の料理革命が行われたみたいだ。
これで討伐の時も美味しいご飯が食べられるし何より活力になるよね。
美味しいご飯は生きる力なのだ!
そして、この時から度々行われるようになった野外実習……もとい、野営ご飯講座は定着していったのだけれど……まさかこれが元で事件が起きるなんてこの時の私は思いもしなかったのだった。
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