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第一章 討伐騎士団宿舎滞在編
17 甘いは正義
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「では!フレンチトースト!焼きに入ります!」
私がそう宣言すると、ノリのいい四人が「おー!」と応えてくれた。
気分が上がる応援に笑顔になり、熱したフライパンにバターをぽん。
このバターが焦げる音と匂いでもうたまらんです。
ある程度バターが溶けたらお好み焼きみたいにパン粉入り卵液を流す。
一人分ならお玉一杯だけど、今回は私入れて五人分だからお好み焼きみたいにして焼きます!
片面焼けたら、砂糖をぱらり。キャラメリゼするからある程度溶けたらひっくり返して焼けた生地に砂糖をぱらっとして両面キャラメリゼする。
これで甘いフレンチトーストは出来上がり!
次は塩フレンチトースト。
こちらはまず最初に塩漬け肉をカリカリになるまで炒めたら生地を流し入れて両面焼く。
最後に粉チーズをぱらっとして溶け焦がしたら完成です!
出来た二種類の生地を五等分にして、お皿に盛り付ける。
塩フレンチトーストにはサラダを添えて、甘いフレンチトーストには追いバターを乗せてから蜂蜜をたらす。
「おっと、食べる前にパンプディング焼かなきゃね」
魔道コンロはとても便利だ。
何度とか考えるだけでちゃんと希望の温度をくれるので魔法は便利だなあ、と思う。
オーブン付きなのもいいね。ルーはそんなに使ってないみたいだけど私は使わせてもらう。
そうだ、食べ終わったらマヨネーズ作りに余った卵白でラングドシャを作ろう。
三人組が私の指示で作ってくれた生地をオーブンへ。湯煎でゆっくり焼けば何とかなるだろう。焼きすぎてもそれはそれで美味しいからね。
「さーて、あったかいうちに食べよー」
私的にはいつも通りの時間の朝ごはんだけど、みんなはちょっと遅めの朝ごはん。
作ってる間に自分達の仕事も終わらせてるんだから偉い子達だよ。
食堂の方に移動して五人でテーブルを囲む。
「いただきまーす!」
「いただき、ます」
ルーも食事前の挨拶を真似してから食べる。
三人組は不思議そうに私たちの様子を見てから、各々たどたどしく私の日本風の挨拶を真似てる。
意味はわかってなさそう。
「私の居た世界……ってか住んでた所は食べ物や物にも一つ一つ小さな神様がいて、八百万の神様がいるって考えだったんだ?だから、食べる前は全ての生き物にありがとうの感謝の気持ちをこめて、いただきます、て言うんだよ」
「へえ……そうなんだな」
「八百万……?とはなんです?」
ヤックが問う。
この子は村長の息子だけあって聡明だ。疑問に思った事は納得するまで聞いてくる姿勢が勤勉さを物語ってた。こちらではよく見る髪色なのか、赤毛に青い瞳。そばかすがチャームポイントになってて可愛い。
ダンは興味無さそう。
「んと、沢山って意味……かな?考え方としてはテーブルにも、お皿にも。何でも長く大切に大事に使うと神様が宿るって考えだよ」
「凄く、素敵な考えなのです」
「んもぉ、そんなこといいから食べようよぉ!ぼくもう腹ペコだよお」
もう少し話したそうなヤックを遮ってポールがぷんすこと怒り出した。
ポールを腹ペコにしてはいけない。覚えた。
待ちきれないポールに促されて、フレンチトーストをぱくり。
最初はやっぱ、塩気から。
塩漬け肉の油を程よく吸ってるから丁度いい塩気でチーズのまろやかさと相まって凄く美味しい。じゅわっと出てくる溶かしバターの風味もいい。サラダがマヨネーズだからそちらとも相性がよくておかずフレンチトーストは最高。
あと乗せチーズがカリカリなのも、食感が変わって楽しい。
いつもは揚げ物の残りパン粉でやることが多いからこうやってフレンチトーストのためだけに最初から作るのは初めてかも。
「んんー!この塩の方美味しいですー!」
「これっ、本当にあの硬いパンなのか!?」
「柔らかくって噛むとじゅわっとして……これ、美味しいのですっ」
「甘いのはちょっとしょっぱくて、でもあまぁくて何個でもたべられそうだよお!」
ルーを始めとして三人組も絶賛だ。
パン自体が塩気があるから、あまじょっぱい味になったのかな?
甘い方は贅沢にはちみつをかけてやった。
この世界はドライフルーツとかがおやつらしくって、そんなに甘味が無いことを知った。
はちみつだってパンに塗るか、そのまま食べるかしかしない。
たくさん採れるのにそこまで使わないから砂糖もはちみつもここにはたんまりある。
だからきっと、甘いフレンチトーストはウケると思った。
そしてポールは絶対甘いもの好きだと思ったよ。仲間……いや、同志よ……たっぷりはちみつをかけるがいい……。
「なんであの硬いパンがこんなに柔らかくなったのですか?」
ルーが皿の上のフレンチトーストを指さす。
「……ああ、単純に細かくしたからだよ。本当の作り方はパンをスライスして作るんだけど、それだと時間がかかるし、こっち方が早く柔らかくなりやすいから、時短クッキングってとこかな?」
本当の理屈は分からないけど。
私的にはこのジェネリックフレンチトーストがお気に入りだ。
たまに芯まで吸えてないフレンチトーストに当たるとしょんぼりするけど、このジェネリックフレンチトーストは絶対そういうことがないから。
でも、このみんなの反応を見てると、一晩つける方もいずれ作ってあげようと思った。
それにはちゃんと柔らかいパンを作らなくては……!
朝ごはんを食べ終わり片付けを済ませていたらパンプディングもどきも出来上がった。
魔道コンロは失敗しないのね。
見事な焼き上がりは私が想像してた通りで、これは今後のパン作りもますます楽しみになってきた!
しかし私はこのパンプディングもどきを前に問題に直面していた。
「これにキャラメリゼしたいけど、コテもないしバーナーもない。スプーンじゃ追いつけないし……砂糖かけただけにするか……?」
そう、最後のキャラメリゼ問題。
砂糖をかけた所で問題にぶち当たったのだった。バーナーがあれば一発なのだけど、ここにはない。
どうするか、とあぐねいていたら、ダンが私の横に来た。
「なにしてんの?」
「んー、こう、高火力でこの砂糖を焦がしたいんだけど、どうしようか考えてたの」
「高火力……?なんだ、簡単じゃん」
「へ?」
言うや否やダンが火の魔法でばっとパンプディングを焼いた。
「さっきの食ったヤツみたいにすんだろ?キャラメリゼって」
「うわあ!!すっごい!ダン、食べただけでやれるの!?すごいすごい!それにバーナーなんて知らないのに魔法でちょちょいっなんて尊敬!」
「なっ、そ、そんなことねーし!!こんなん出来て当たり前だし!」
褒められて照れているのか、真っ赤になったダンが手の甲で鼻を擦る。
焦げ茶の髪を短髪に刈り上げてサッカー少年みたいなダンは、口は悪いけどとても面倒見がいいだとわかった。
「そんなことあるよ!他人が出来ない事をやれるのは凄いことだよ!困ってるところを助けてくれるのはヒーローみたいでかっこいい!」
「ヒーロー?なんだそれ」
「勇者とか騎士みたいってこと!」
「……そ、そっか……」
とても嬉しそうなダンが、初めて笑顔を見せてくれた。
ほわわーんと、いい雰囲気で私とダンが打ち解けて会話をしていると……
「ねえねえ、ルー?あれってわざわざ魔法つかわなくても、オーブンでまた焼けばよかったんじゃないのお?」
「あっ!こら、ポール!!」
「余計なこと言わないのです!」
ボソッとポールが言うも結構大きめの声で、こちらにも聞こえた。本人は小声で言ってるつもりだったのだろう、他の二人に諌められポールは分かってないのかハテナを飛ばしている。
そんな珍しい組み合わせの三人に、私とダンが振り向くとバツが悪そうにそそくさと、散っていった。
ダンはと言うと……
「あいつら……ぶっ殺す!」
厨房での殺傷沙汰は御遠慮ください。
私がそう宣言すると、ノリのいい四人が「おー!」と応えてくれた。
気分が上がる応援に笑顔になり、熱したフライパンにバターをぽん。
このバターが焦げる音と匂いでもうたまらんです。
ある程度バターが溶けたらお好み焼きみたいにパン粉入り卵液を流す。
一人分ならお玉一杯だけど、今回は私入れて五人分だからお好み焼きみたいにして焼きます!
片面焼けたら、砂糖をぱらり。キャラメリゼするからある程度溶けたらひっくり返して焼けた生地に砂糖をぱらっとして両面キャラメリゼする。
これで甘いフレンチトーストは出来上がり!
次は塩フレンチトースト。
こちらはまず最初に塩漬け肉をカリカリになるまで炒めたら生地を流し入れて両面焼く。
最後に粉チーズをぱらっとして溶け焦がしたら完成です!
出来た二種類の生地を五等分にして、お皿に盛り付ける。
塩フレンチトーストにはサラダを添えて、甘いフレンチトーストには追いバターを乗せてから蜂蜜をたらす。
「おっと、食べる前にパンプディング焼かなきゃね」
魔道コンロはとても便利だ。
何度とか考えるだけでちゃんと希望の温度をくれるので魔法は便利だなあ、と思う。
オーブン付きなのもいいね。ルーはそんなに使ってないみたいだけど私は使わせてもらう。
そうだ、食べ終わったらマヨネーズ作りに余った卵白でラングドシャを作ろう。
三人組が私の指示で作ってくれた生地をオーブンへ。湯煎でゆっくり焼けば何とかなるだろう。焼きすぎてもそれはそれで美味しいからね。
「さーて、あったかいうちに食べよー」
私的にはいつも通りの時間の朝ごはんだけど、みんなはちょっと遅めの朝ごはん。
作ってる間に自分達の仕事も終わらせてるんだから偉い子達だよ。
食堂の方に移動して五人でテーブルを囲む。
「いただきまーす!」
「いただき、ます」
ルーも食事前の挨拶を真似してから食べる。
三人組は不思議そうに私たちの様子を見てから、各々たどたどしく私の日本風の挨拶を真似てる。
意味はわかってなさそう。
「私の居た世界……ってか住んでた所は食べ物や物にも一つ一つ小さな神様がいて、八百万の神様がいるって考えだったんだ?だから、食べる前は全ての生き物にありがとうの感謝の気持ちをこめて、いただきます、て言うんだよ」
「へえ……そうなんだな」
「八百万……?とはなんです?」
ヤックが問う。
この子は村長の息子だけあって聡明だ。疑問に思った事は納得するまで聞いてくる姿勢が勤勉さを物語ってた。こちらではよく見る髪色なのか、赤毛に青い瞳。そばかすがチャームポイントになってて可愛い。
ダンは興味無さそう。
「んと、沢山って意味……かな?考え方としてはテーブルにも、お皿にも。何でも長く大切に大事に使うと神様が宿るって考えだよ」
「凄く、素敵な考えなのです」
「んもぉ、そんなこといいから食べようよぉ!ぼくもう腹ペコだよお」
もう少し話したそうなヤックを遮ってポールがぷんすこと怒り出した。
ポールを腹ペコにしてはいけない。覚えた。
待ちきれないポールに促されて、フレンチトーストをぱくり。
最初はやっぱ、塩気から。
塩漬け肉の油を程よく吸ってるから丁度いい塩気でチーズのまろやかさと相まって凄く美味しい。じゅわっと出てくる溶かしバターの風味もいい。サラダがマヨネーズだからそちらとも相性がよくておかずフレンチトーストは最高。
あと乗せチーズがカリカリなのも、食感が変わって楽しい。
いつもは揚げ物の残りパン粉でやることが多いからこうやってフレンチトーストのためだけに最初から作るのは初めてかも。
「んんー!この塩の方美味しいですー!」
「これっ、本当にあの硬いパンなのか!?」
「柔らかくって噛むとじゅわっとして……これ、美味しいのですっ」
「甘いのはちょっとしょっぱくて、でもあまぁくて何個でもたべられそうだよお!」
ルーを始めとして三人組も絶賛だ。
パン自体が塩気があるから、あまじょっぱい味になったのかな?
甘い方は贅沢にはちみつをかけてやった。
この世界はドライフルーツとかがおやつらしくって、そんなに甘味が無いことを知った。
はちみつだってパンに塗るか、そのまま食べるかしかしない。
たくさん採れるのにそこまで使わないから砂糖もはちみつもここにはたんまりある。
だからきっと、甘いフレンチトーストはウケると思った。
そしてポールは絶対甘いもの好きだと思ったよ。仲間……いや、同志よ……たっぷりはちみつをかけるがいい……。
「なんであの硬いパンがこんなに柔らかくなったのですか?」
ルーが皿の上のフレンチトーストを指さす。
「……ああ、単純に細かくしたからだよ。本当の作り方はパンをスライスして作るんだけど、それだと時間がかかるし、こっち方が早く柔らかくなりやすいから、時短クッキングってとこかな?」
本当の理屈は分からないけど。
私的にはこのジェネリックフレンチトーストがお気に入りだ。
たまに芯まで吸えてないフレンチトーストに当たるとしょんぼりするけど、このジェネリックフレンチトーストは絶対そういうことがないから。
でも、このみんなの反応を見てると、一晩つける方もいずれ作ってあげようと思った。
それにはちゃんと柔らかいパンを作らなくては……!
朝ごはんを食べ終わり片付けを済ませていたらパンプディングもどきも出来上がった。
魔道コンロは失敗しないのね。
見事な焼き上がりは私が想像してた通りで、これは今後のパン作りもますます楽しみになってきた!
しかし私はこのパンプディングもどきを前に問題に直面していた。
「これにキャラメリゼしたいけど、コテもないしバーナーもない。スプーンじゃ追いつけないし……砂糖かけただけにするか……?」
そう、最後のキャラメリゼ問題。
砂糖をかけた所で問題にぶち当たったのだった。バーナーがあれば一発なのだけど、ここにはない。
どうするか、とあぐねいていたら、ダンが私の横に来た。
「なにしてんの?」
「んー、こう、高火力でこの砂糖を焦がしたいんだけど、どうしようか考えてたの」
「高火力……?なんだ、簡単じゃん」
「へ?」
言うや否やダンが火の魔法でばっとパンプディングを焼いた。
「さっきの食ったヤツみたいにすんだろ?キャラメリゼって」
「うわあ!!すっごい!ダン、食べただけでやれるの!?すごいすごい!それにバーナーなんて知らないのに魔法でちょちょいっなんて尊敬!」
「なっ、そ、そんなことねーし!!こんなん出来て当たり前だし!」
褒められて照れているのか、真っ赤になったダンが手の甲で鼻を擦る。
焦げ茶の髪を短髪に刈り上げてサッカー少年みたいなダンは、口は悪いけどとても面倒見がいいだとわかった。
「そんなことあるよ!他人が出来ない事をやれるのは凄いことだよ!困ってるところを助けてくれるのはヒーローみたいでかっこいい!」
「ヒーロー?なんだそれ」
「勇者とか騎士みたいってこと!」
「……そ、そっか……」
とても嬉しそうなダンが、初めて笑顔を見せてくれた。
ほわわーんと、いい雰囲気で私とダンが打ち解けて会話をしていると……
「ねえねえ、ルー?あれってわざわざ魔法つかわなくても、オーブンでまた焼けばよかったんじゃないのお?」
「あっ!こら、ポール!!」
「余計なこと言わないのです!」
ボソッとポールが言うも結構大きめの声で、こちらにも聞こえた。本人は小声で言ってるつもりだったのだろう、他の二人に諌められポールは分かってないのかハテナを飛ばしている。
そんな珍しい組み合わせの三人に、私とダンが振り向くとバツが悪そうにそそくさと、散っていった。
ダンはと言うと……
「あいつら……ぶっ殺す!」
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