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南の王子の所へは馬車で片道3日かかる長旅であった。
「お尻が痛くなるわね」
そう、苦笑するアリアだ。
馬車に乗ることすら普段無いのに、それを3日となると、アリアには苦難である。
サファイアはよく視察等で長旅に慣れているのか余裕そうで羨ましい。
「途中、休憩を挟みましょう」
フフっと笑うサファイアは楽しそうだ。
「おやつにクッキーを作ったわ。食べる?」
「うん、食べる」
馬車の中は二人っきりなので、敬語が抜けても大丈夫だろう。
やっぱり他人行儀な敬語より、普通に話す方が良い。
最初は天気も良く、良い旅になりそうであったが、宿に着いた後から急に雲行きが怪しくなった。
宿に着いてからで良かったが、雷鳴轟く嵐に見舞われてしまった。
外は大荒れだ。
コンコン
部屋のドアがノックされ、開けてみるとサファイアであった。
「どうしたの?」
「凄い雷だったので……」
「怖かった?」
「アリアが怖がっているかと思ったんです」
そう言うサファイアの顔は真っ青に見える。
宿屋も立派な作りで有るし、避雷針もついていると思うが、城と比べてしまうとちゃちに見える。
不安そうだ。
「そうね。ちょっと心細かったの。雷がおさまるまで一緒に居ましょう」
アリアはそう言ってサファイアを部屋に招き入れるのだった。
「紅茶でも飲む?」
部屋にはポットと、茶葉が予め用意されており、好きに飲んで良い仕様になっていた。
サファイアはコクコク頷いたので、紅茶を用意する。
その間にも雷が光ってはゴロゴロ言っており、サファイアはその度にビクッビクッとしていた。
雨も強く、ガラスがガタガタと揺れ音を立てた。
「割れないだろうか」
窓ガラスが割れないか、サファイアは心配していた。
「さぁ、大丈夫だと思うけど、雨漏りはするかもね」
風も強いし。
「アマモリとは? コウモリの仲間か何か?」
「屋根が傷んで、雨が漏れるの」
さすがお城は雨漏りなんてしないのか、サファイアは雨漏りを知らなそうであった。
「なんと! 恐ろしい。部屋が水浸しになってしまうのか?」
「そうね、範囲によるけど、水浸しになる事も有るわね」
「対策はどうしたら良いのだ!?」
「修理するまで桶でも置いておくしかないわ」
「桶で防げるものなのか?」
「防げない時も有るわね。風で大穴でも空いたらもう諦めるしかないわね」
「アマモリとは恐ろしいな」
ほぉ~と、アリアの話を聞き入るサファイア。
雨漏りの話をしている間は雷の音が気にならなかった様だ。
会話をしていると平気そうね。
もっと何か楽しい話の方が良いだろうけど。
何か話題は無いかしら。
アリアが考えていると、バン! ど、窓から大きな音が聞こえ、サファイアが『ヒェッ』と、小さい悲鳴を上げた。
アリアの腕にしがみつき、ハッとして直ぐに離れた。
「す、すまん。何だろう? 風か? 雨漏りか?」
「窓に何か当たりましたね。風で何か飛んで来たのかしら」
ビクビクしているサファイアを他所に窓に近づいてみるアリア。
「危ないかもしれない。窓に近づくのは止めた方が良いだろう」
へっぴり腰だが腕を引いてアリアを止ようとするサファイア。
剣や体術の稽古の時は凄く頼もしく、カッコよく見えたのだが、今はとっても頼りなく見えてしまう。
それもまぁ、可愛くて良いけど。
「大丈夫よ。割れそうには見えないから」
窓は頑丈そうだ。
バン! バン!
また窓が鳴る。
外に影が見えた。
「何だ? お化けかな?」
「お化けなんて居ませんよ。動物ですかね? 熊とか?」
「熊の方が怖い!」
窓の側に何か動物が居る様だ。
暗くて良く見えない。
アリアは灯りを手に取って、窓の外を見ようと近づく。
「この辺は稀に狼も出るんだよ」
「雨宿りを求めて来たんですかね?」
「自分の巣穴でしてもらいたいものだ」
「狼って巣穴を作るんですか?」
「多分、良くは知らんが……」
「へぇー」
窓の外の様子を伺うアリアに、サファイアも後ろから様子を伺う。
怖いは怖いが、気になりはする。
バン! バン! バン!
また動物が窓を叩く。
頭突している様子だ。
立派な角と耳が見えた。
牛? 鹿?
兎に角、熊や狼の様な肉食獣には見えない。
アリアは思い切って、施錠を外し、窓を開けて見る。
凄い風と雨で、カーテンが舞い上がった。
「アリア!?」
突然、窓を開けたアリアの暴挙に驚くサファイア。
雨でびしょ濡れになる。
雨漏りでも無いのにびしょ濡れだ。
「ヤギだわ! しかも、この子、私のヤギ。ねぇ、私のヤギでしょ?」
「メェ~」
ヤギの鳴き声がサファイアにも聞こえた。
「君のヤギなのかい?」
「ええ、間違いないわ。あ! でも、もう私のヤギじゃなくなったのね。逃げて来ちゃったの?」
アリアはどうしようと、言う表情でヤギを見る。
「この子、どこからか逃げて来たのかしら」
「君の元に帰る途中だったのかも知れないな。ラッキーなヤギだ」
「こんなずぶ濡れになってるのに?」
「ずぶ濡れなら僕たちもそうだ」
「それも、そうね…… ごめんなさい」
後先考えずに部屋の扉を開けてしまったせいで、サファイアも部屋の中も大変な事になってしまっている。
サファイアは風呂に入れるとして、部屋はどうしたら良いのか。
「部屋は僕が後で宿主に謝っておくよ。ヤギは取り敢えず、馬小屋に入れて貰おう」
「そうね。有り難う」
「僕は宿主に話をしてくるよ」
「私はヤギを馬小屋に連れて行くわ」
「それは宿の人にしてもらおうよ」
「駄目よ。この子気性が荒くて私にしか扱え無いの」
確かにサファイアが頭を撫でてやろうと手を出そうとしたら、噛まれそうになった。
アリアは雨具を着ると、早速外に出ていってしまう。
サファイアも宿主に話をつけに向かった。
部屋も変えてもわなければならないだろう。
酷い有様にしてしまった。
取り敢えず、気付けばもう雷の音がしなくなっている。
それだけは安心なサファイアだった。
「お尻が痛くなるわね」
そう、苦笑するアリアだ。
馬車に乗ることすら普段無いのに、それを3日となると、アリアには苦難である。
サファイアはよく視察等で長旅に慣れているのか余裕そうで羨ましい。
「途中、休憩を挟みましょう」
フフっと笑うサファイアは楽しそうだ。
「おやつにクッキーを作ったわ。食べる?」
「うん、食べる」
馬車の中は二人っきりなので、敬語が抜けても大丈夫だろう。
やっぱり他人行儀な敬語より、普通に話す方が良い。
最初は天気も良く、良い旅になりそうであったが、宿に着いた後から急に雲行きが怪しくなった。
宿に着いてからで良かったが、雷鳴轟く嵐に見舞われてしまった。
外は大荒れだ。
コンコン
部屋のドアがノックされ、開けてみるとサファイアであった。
「どうしたの?」
「凄い雷だったので……」
「怖かった?」
「アリアが怖がっているかと思ったんです」
そう言うサファイアの顔は真っ青に見える。
宿屋も立派な作りで有るし、避雷針もついていると思うが、城と比べてしまうとちゃちに見える。
不安そうだ。
「そうね。ちょっと心細かったの。雷がおさまるまで一緒に居ましょう」
アリアはそう言ってサファイアを部屋に招き入れるのだった。
「紅茶でも飲む?」
部屋にはポットと、茶葉が予め用意されており、好きに飲んで良い仕様になっていた。
サファイアはコクコク頷いたので、紅茶を用意する。
その間にも雷が光ってはゴロゴロ言っており、サファイアはその度にビクッビクッとしていた。
雨も強く、ガラスがガタガタと揺れ音を立てた。
「割れないだろうか」
窓ガラスが割れないか、サファイアは心配していた。
「さぁ、大丈夫だと思うけど、雨漏りはするかもね」
風も強いし。
「アマモリとは? コウモリの仲間か何か?」
「屋根が傷んで、雨が漏れるの」
さすがお城は雨漏りなんてしないのか、サファイアは雨漏りを知らなそうであった。
「なんと! 恐ろしい。部屋が水浸しになってしまうのか?」
「そうね、範囲によるけど、水浸しになる事も有るわね」
「対策はどうしたら良いのだ!?」
「修理するまで桶でも置いておくしかないわ」
「桶で防げるものなのか?」
「防げない時も有るわね。風で大穴でも空いたらもう諦めるしかないわね」
「アマモリとは恐ろしいな」
ほぉ~と、アリアの話を聞き入るサファイア。
雨漏りの話をしている間は雷の音が気にならなかった様だ。
会話をしていると平気そうね。
もっと何か楽しい話の方が良いだろうけど。
何か話題は無いかしら。
アリアが考えていると、バン! ど、窓から大きな音が聞こえ、サファイアが『ヒェッ』と、小さい悲鳴を上げた。
アリアの腕にしがみつき、ハッとして直ぐに離れた。
「す、すまん。何だろう? 風か? 雨漏りか?」
「窓に何か当たりましたね。風で何か飛んで来たのかしら」
ビクビクしているサファイアを他所に窓に近づいてみるアリア。
「危ないかもしれない。窓に近づくのは止めた方が良いだろう」
へっぴり腰だが腕を引いてアリアを止ようとするサファイア。
剣や体術の稽古の時は凄く頼もしく、カッコよく見えたのだが、今はとっても頼りなく見えてしまう。
それもまぁ、可愛くて良いけど。
「大丈夫よ。割れそうには見えないから」
窓は頑丈そうだ。
バン! バン!
また窓が鳴る。
外に影が見えた。
「何だ? お化けかな?」
「お化けなんて居ませんよ。動物ですかね? 熊とか?」
「熊の方が怖い!」
窓の側に何か動物が居る様だ。
暗くて良く見えない。
アリアは灯りを手に取って、窓の外を見ようと近づく。
「この辺は稀に狼も出るんだよ」
「雨宿りを求めて来たんですかね?」
「自分の巣穴でしてもらいたいものだ」
「狼って巣穴を作るんですか?」
「多分、良くは知らんが……」
「へぇー」
窓の外の様子を伺うアリアに、サファイアも後ろから様子を伺う。
怖いは怖いが、気になりはする。
バン! バン! バン!
また動物が窓を叩く。
頭突している様子だ。
立派な角と耳が見えた。
牛? 鹿?
兎に角、熊や狼の様な肉食獣には見えない。
アリアは思い切って、施錠を外し、窓を開けて見る。
凄い風と雨で、カーテンが舞い上がった。
「アリア!?」
突然、窓を開けたアリアの暴挙に驚くサファイア。
雨でびしょ濡れになる。
雨漏りでも無いのにびしょ濡れだ。
「ヤギだわ! しかも、この子、私のヤギ。ねぇ、私のヤギでしょ?」
「メェ~」
ヤギの鳴き声がサファイアにも聞こえた。
「君のヤギなのかい?」
「ええ、間違いないわ。あ! でも、もう私のヤギじゃなくなったのね。逃げて来ちゃったの?」
アリアはどうしようと、言う表情でヤギを見る。
「この子、どこからか逃げて来たのかしら」
「君の元に帰る途中だったのかも知れないな。ラッキーなヤギだ」
「こんなずぶ濡れになってるのに?」
「ずぶ濡れなら僕たちもそうだ」
「それも、そうね…… ごめんなさい」
後先考えずに部屋の扉を開けてしまったせいで、サファイアも部屋の中も大変な事になってしまっている。
サファイアは風呂に入れるとして、部屋はどうしたら良いのか。
「部屋は僕が後で宿主に謝っておくよ。ヤギは取り敢えず、馬小屋に入れて貰おう」
「そうね。有り難う」
「僕は宿主に話をしてくるよ」
「私はヤギを馬小屋に連れて行くわ」
「それは宿の人にしてもらおうよ」
「駄目よ。この子気性が荒くて私にしか扱え無いの」
確かにサファイアが頭を撫でてやろうと手を出そうとしたら、噛まれそうになった。
アリアは雨具を着ると、早速外に出ていってしまう。
サファイアも宿主に話をつけに向かった。
部屋も変えてもわなければならないだろう。
酷い有様にしてしまった。
取り敢えず、気付けばもう雷の音がしなくなっている。
それだけは安心なサファイアだった。
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