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サファイアは悩んでいた。
アリアは全く自分を意識してくれていない気がする。
今、告白しても当たって砕けそうだ。
ハァーと溜息が漏れた。
「殿下、南の国からダンスパーティーのお誘いが来ていますよ」
「解った」
更にため息が出そうだ。
南の国の王子が誕生日らしい。
ダンスパーティーは苦手だな。
「お嬢様を誘っては?」
「アリアを?」
「一人での出席は悪目立ちするし、虫よけに着いてきて欲しいと言えば良いでしょう。本当に知らない女性から声を掛けられるの嫌でしょうし」
「確かに」
それが面倒でパーティーにはあまり顔を出さない。
忙しい事を理由に手紙だけでお祝いしているが、たまには顔を見せなければ、印象も悪いだろう。
「じゃあ誘ってみる」
アリアは嫌がりそうだけど……
アリアは数人の侍女と雑巾がけをしていた。
「アリア、話が有るんです」
「はい?」
立派な革靴が見えたと思ったら声を掛けられ、顔を上げる。
サファイアと目が合った。
「なんですか?」
立ち上がって内容を聞くアリア。
「南の王子の誕生日パーティーに行かなければなのですが、付き添って頂けないですか?」
「専属侍女としてですか?」
「私のパートナーとして……」
「何故?」
「……ダンスが上手いから」
サファイアはモジモジしつつ、答える。
アリアの目が見れなかった。
「他の方もダンスぐらい出来ますよ」
フフっと笑ってしまうアリアだ。
「でも、私は殿下の専属侍女なのでパートナー頑張ってみますね」
「え? 本当に!?」
まさか受けて貰えるとはと、サファイアは驚いて敬語が抜け落ちた。
「誘える方が居ないのなら、仕方ないです」
「有り難う。後でドレスを用意させます」
「既存のドレスで大丈夫です」
「駄目です! 私がパートナーに新しいドレスも用意してやれない甲斐性なしだと周りに思われます!」
「周りの人は既存のドレスかどうか判断しかねると思いますけどね」
「見れば解りますよ。ビシッと体に合っていなければいけません」
「なるほど……」
やっぱり、大変そうだなぁと言う表情になるアリア。
「仕事が終わったら私の執務室に来てください」
サファイアはそれだけ伝え、意気揚々と執務室に戻る。
若干、スキップまでしていた。
サファイアが去った後。
「殿下はやっぱりアリアさんの事がお好きなのね」
「素敵」
「ご結婚はいつになさるのですか?」
近くで一緒に雑巾がけしていた侍女が、興味津々な様子でアリアの周りに集まって来る。
「結婚なんてしませんよ」
苦笑してしまうアリア。
記事は誤報で、陛下の勘違いだったと言う事になったのだが、周りの侍女達はアリアとサファイアを応援していた。
何しろ、サファイアは全く女性に興味がなかったのだ。
侍女とも話す事が無かった。
パーティーでダンスを踊ったのだって、アリアが最初で最後だと思う。
間違いなく殿下はアリアが好きだ!
と、侍女たちには丸わかりなのだ。
「アリアさんは殿下がお嫌いなんですか?」
困った表情でアリアに尋ねる侍女。
「嫌いじゃないですよ」
「じゃあ結婚してさしあげたらよろしいじゃないですか」
否定するアリアに、結婚を進める。
「結婚となるとどうかしら? よく解らないのですけど、殿下には自分よりふさわしい方がごまんといるでしょう」
「アリアさんの気持ちはどうなんですか? 殿下が好きでは無いのですか?」
「私の気持ちは……」
どうなんだろう。
アリアは首を傾げてしまう。
「そんな事より今は床ぶきをしましょうよ。何処までしたか忘れてしまわないうちに」
アリアは今、床ぶきの事で頭がいっぱいだ。
「もう、アリアさんたら。もう少し殿下の事を考えてあげてください!」
「考えてはいますけど……」
アリアが掃除の続きをはじめると、他の侍女達も持ち場に戻っていく。
私はサファイアをどう思っているんだろう。
勿論、嫌いじゃ無い。好きだと思う。
でも、その好きが、どういう好きなのか解らなかった。
結婚するってどういう事なのかな?
家族になるって事よね。
サファイアと陛下とは、もう家族な気分だ。
サファイアは第一王子だから、結婚したら先ず世継ぎを産まないといけないわ。
責任重大よね。
姫しか生まれなかったらどうなるのかしら。
王子と結婚するって、きっと他にも責任重大な事が有ると思う。
ダメダメ。
よく解らなすぎて怖いわ。
やっぱり無理。
私はやっぱり、穏やかに喫茶店でもやりながら過ごすのが性に合っている。
王妃なんて立場は自分には重荷が強すぎるわ。
アリアは首を振って掃除に集中するのだった。
仕事を終え、アリアはサファイアの元を訪れた。
部屋をノックして中に入る。
返事を待ってから入るように注意されてから、ちゃんと返事を待つようになった。
母と姉は返事なんてしてくれなかったから、返事を待つと言う習慣がアリアには無かった。
やはり、女性だけの家で過ごすと、異性との接し方が解らなくなるのかも知れない。
「よく来てくれましたねアリア。お掃除お疲れ様でした」
「殿下もお疲れ様です」
「彼女に採寸をお願いしたんです。しっかり測って貰ってくださいね」
サファイアは有名なドレス職人を呼んでいた。
「まぁ、素敵なお嬢様。腕が鳴りますわ」
「えっと、衣装室にお連れすれば宜しいですか?」
「お願いします」
アリアに興味津々なドレス職人を、衣装室に連れて行くアリアだ。
この衣装室に来たのは、魔法使いだと言い張る陛下に連れて来てもらって以来だ。
「ここのドレスも貴女が仕立てたんですか?」
ドレス職人は衣装室に着くと、早速メジャーを取り出す。
「ええ、陛下はドレスがすぐに廃棄されてしまう事に頭を悩ませていました。そこでオートクチュールではなく、S、M、Lと大まかに3サイズで作ってみる事を思いつかれ、実験的に作った物たちです。あまり、普及はしませんでしたけど、庶民が気軽に着れるドレスとして定着はしたみたいです。最近は、素敵なリメイクをされる方が居て、上流階級にも普及しそうなんですよ。話してみたいと思っているのですが…… そう言えば、最近は新作を卸して下さらなくなりましたね」
ドレス職人は、アリアの採寸をしつつそんな話を聞かせてくれる。
最後の方は残念そうな口ぶりだ。
勿論、素敵なリメイクをしていたのはアリアなのだが、本人に自覚が無く『そうなんですね』で聞き流してしまう。
確かにアリアも高価で綺麗なドレスが直ぐに廃棄されてしまうのは勿体無いと思っていた。
陛下は女性のドレスの事まで目を向けられて、視野が広いねと、関心するアリアだった。
小一時間、念入りな採寸であった。
「お疲れ様でした。採寸は済みましたのでドレスをデザインさせて頂きますね」
ドレス職人は採寸を済ませると、意気揚々と帰っていく。
しかし、あんなにオートクチュールは直ぐに廃棄されて勿体無いなんて話をした後である。
オートクチュールで作るのも、何だか罪悪感を覚えてしまうアリア。
私は出来上がったドレスを一生大事に着続けるわ!
そう、意気込むアリアだ。
アリアは全く自分を意識してくれていない気がする。
今、告白しても当たって砕けそうだ。
ハァーと溜息が漏れた。
「殿下、南の国からダンスパーティーのお誘いが来ていますよ」
「解った」
更にため息が出そうだ。
南の国の王子が誕生日らしい。
ダンスパーティーは苦手だな。
「お嬢様を誘っては?」
「アリアを?」
「一人での出席は悪目立ちするし、虫よけに着いてきて欲しいと言えば良いでしょう。本当に知らない女性から声を掛けられるの嫌でしょうし」
「確かに」
それが面倒でパーティーにはあまり顔を出さない。
忙しい事を理由に手紙だけでお祝いしているが、たまには顔を見せなければ、印象も悪いだろう。
「じゃあ誘ってみる」
アリアは嫌がりそうだけど……
アリアは数人の侍女と雑巾がけをしていた。
「アリア、話が有るんです」
「はい?」
立派な革靴が見えたと思ったら声を掛けられ、顔を上げる。
サファイアと目が合った。
「なんですか?」
立ち上がって内容を聞くアリア。
「南の王子の誕生日パーティーに行かなければなのですが、付き添って頂けないですか?」
「専属侍女としてですか?」
「私のパートナーとして……」
「何故?」
「……ダンスが上手いから」
サファイアはモジモジしつつ、答える。
アリアの目が見れなかった。
「他の方もダンスぐらい出来ますよ」
フフっと笑ってしまうアリアだ。
「でも、私は殿下の専属侍女なのでパートナー頑張ってみますね」
「え? 本当に!?」
まさか受けて貰えるとはと、サファイアは驚いて敬語が抜け落ちた。
「誘える方が居ないのなら、仕方ないです」
「有り難う。後でドレスを用意させます」
「既存のドレスで大丈夫です」
「駄目です! 私がパートナーに新しいドレスも用意してやれない甲斐性なしだと周りに思われます!」
「周りの人は既存のドレスかどうか判断しかねると思いますけどね」
「見れば解りますよ。ビシッと体に合っていなければいけません」
「なるほど……」
やっぱり、大変そうだなぁと言う表情になるアリア。
「仕事が終わったら私の執務室に来てください」
サファイアはそれだけ伝え、意気揚々と執務室に戻る。
若干、スキップまでしていた。
サファイアが去った後。
「殿下はやっぱりアリアさんの事がお好きなのね」
「素敵」
「ご結婚はいつになさるのですか?」
近くで一緒に雑巾がけしていた侍女が、興味津々な様子でアリアの周りに集まって来る。
「結婚なんてしませんよ」
苦笑してしまうアリア。
記事は誤報で、陛下の勘違いだったと言う事になったのだが、周りの侍女達はアリアとサファイアを応援していた。
何しろ、サファイアは全く女性に興味がなかったのだ。
侍女とも話す事が無かった。
パーティーでダンスを踊ったのだって、アリアが最初で最後だと思う。
間違いなく殿下はアリアが好きだ!
と、侍女たちには丸わかりなのだ。
「アリアさんは殿下がお嫌いなんですか?」
困った表情でアリアに尋ねる侍女。
「嫌いじゃないですよ」
「じゃあ結婚してさしあげたらよろしいじゃないですか」
否定するアリアに、結婚を進める。
「結婚となるとどうかしら? よく解らないのですけど、殿下には自分よりふさわしい方がごまんといるでしょう」
「アリアさんの気持ちはどうなんですか? 殿下が好きでは無いのですか?」
「私の気持ちは……」
どうなんだろう。
アリアは首を傾げてしまう。
「そんな事より今は床ぶきをしましょうよ。何処までしたか忘れてしまわないうちに」
アリアは今、床ぶきの事で頭がいっぱいだ。
「もう、アリアさんたら。もう少し殿下の事を考えてあげてください!」
「考えてはいますけど……」
アリアが掃除の続きをはじめると、他の侍女達も持ち場に戻っていく。
私はサファイアをどう思っているんだろう。
勿論、嫌いじゃ無い。好きだと思う。
でも、その好きが、どういう好きなのか解らなかった。
結婚するってどういう事なのかな?
家族になるって事よね。
サファイアと陛下とは、もう家族な気分だ。
サファイアは第一王子だから、結婚したら先ず世継ぎを産まないといけないわ。
責任重大よね。
姫しか生まれなかったらどうなるのかしら。
王子と結婚するって、きっと他にも責任重大な事が有ると思う。
ダメダメ。
よく解らなすぎて怖いわ。
やっぱり無理。
私はやっぱり、穏やかに喫茶店でもやりながら過ごすのが性に合っている。
王妃なんて立場は自分には重荷が強すぎるわ。
アリアは首を振って掃除に集中するのだった。
仕事を終え、アリアはサファイアの元を訪れた。
部屋をノックして中に入る。
返事を待ってから入るように注意されてから、ちゃんと返事を待つようになった。
母と姉は返事なんてしてくれなかったから、返事を待つと言う習慣がアリアには無かった。
やはり、女性だけの家で過ごすと、異性との接し方が解らなくなるのかも知れない。
「よく来てくれましたねアリア。お掃除お疲れ様でした」
「殿下もお疲れ様です」
「彼女に採寸をお願いしたんです。しっかり測って貰ってくださいね」
サファイアは有名なドレス職人を呼んでいた。
「まぁ、素敵なお嬢様。腕が鳴りますわ」
「えっと、衣装室にお連れすれば宜しいですか?」
「お願いします」
アリアに興味津々なドレス職人を、衣装室に連れて行くアリアだ。
この衣装室に来たのは、魔法使いだと言い張る陛下に連れて来てもらって以来だ。
「ここのドレスも貴女が仕立てたんですか?」
ドレス職人は衣装室に着くと、早速メジャーを取り出す。
「ええ、陛下はドレスがすぐに廃棄されてしまう事に頭を悩ませていました。そこでオートクチュールではなく、S、M、Lと大まかに3サイズで作ってみる事を思いつかれ、実験的に作った物たちです。あまり、普及はしませんでしたけど、庶民が気軽に着れるドレスとして定着はしたみたいです。最近は、素敵なリメイクをされる方が居て、上流階級にも普及しそうなんですよ。話してみたいと思っているのですが…… そう言えば、最近は新作を卸して下さらなくなりましたね」
ドレス職人は、アリアの採寸をしつつそんな話を聞かせてくれる。
最後の方は残念そうな口ぶりだ。
勿論、素敵なリメイクをしていたのはアリアなのだが、本人に自覚が無く『そうなんですね』で聞き流してしまう。
確かにアリアも高価で綺麗なドレスが直ぐに廃棄されてしまうのは勿体無いと思っていた。
陛下は女性のドレスの事まで目を向けられて、視野が広いねと、関心するアリアだった。
小一時間、念入りな採寸であった。
「お疲れ様でした。採寸は済みましたのでドレスをデザインさせて頂きますね」
ドレス職人は採寸を済ませると、意気揚々と帰っていく。
しかし、あんなにオートクチュールは直ぐに廃棄されて勿体無いなんて話をした後である。
オートクチュールで作るのも、何だか罪悪感を覚えてしまうアリア。
私は出来上がったドレスを一生大事に着続けるわ!
そう、意気込むアリアだ。
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