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花が似合う女の子だった。
バイオリンが上手で、可憐で。
一緒に探し物をてあげてから仲良くなったあの子。
取り巻きや嫉妬の目に嫌気が差していた裏柳は、錫と名乗ったその子と二人で遊ぶ事が増えた。
錫は城に務めていたメイドの子供だった。
よく母親の仕事を手伝っていた。
窓を拭いたり、床を掃除していたりだ。
その都度、他のメイドから嫌がらせをされたりしていた。
バケツをひっくり返されたり、掃除した場所にいちゃもんを付けられたりしていた。
他のメイドからも煙たがられ、陰口叩かれていた。
母親も何故か無視して相手にしない。
裏柳は違和感を覚えた。
見掛けるたびに庇ってあげ、仕事も手伝った。
錫の仕事手伝う事は裏柳としては楽しかったが、錫が辛く当たられている事が心配だった。
休憩時間になると、錫が奏でるバイオリンに癒された。
彼女はバイオリンが得意で、よく舞踏会等で演奏していた。
裏柳は錫の奏でるバイオリンに合わせ、歌を口ずさんだりした。
小鳥達が集まって来て、楽しそうに飛び回っていたっけ。
思春期になっても、裏柳にはΩらしい特徴が表れなかった。
そして検査の結果、自分は出来損ないであると解った。
裏柳を白亜の妃の座には据えられ無いとなった時、白亜はそれならばと裏柳を自分の側近据え、仕事を覚えさせてくれた。
錫は頭も良く、自分の仕事の合間に裏柳に勉強を教えてくれていた。
殆んどβであるとされた裏柳は仕事を直ぐに覚え、合間に剣術の稽古等も始めた。
白亜に何か有った時、側近である自分が彼を護らなければならないと思ったからである。
剣術の稽古も錫が相手になってくれた。
錫は本当に何でも完璧に出来る子で、寧ろ出来ない事は無いのではないかと思う程であった。
誰にも教わって居ないのに見様見真似で完璧にこなしてしまうのだ。
最初は隠れてこっそり遊んでいた裏柳と、錫であったが、その頃になると人目を憚る事を止めていた。
錫は気にする素振りを見せるが、裏柳が気にしないのだ。
裏柳の周りか取り巻きは居なくなったが、寧ろ清々していた。
錫が側に居てくれる。
勿論、白亜も裏柳が錫と仲良くしている事に気付いていた。
隠れなくなったからでは無くて、接点を持ち始め、こっそり遊んでいる時から目は付けていた。
どんどんと裏柳は錫とばかりを構う様なってしまったから、余計に気になる。
自分の知らない所で二人で遊ぶよりは良いかと思った白亜は、錫にメイド見習いから裏柳の稽古相手としての仕事を与えた。
裏柳と錫は毎日の様に剣術の稽古をしたり、鷹狩に行く白亜に付き添って馬を走らせたり、勉強も良くした。
合間には、やはり錫がバイオリンを奏で、裏柳が歌を口ずさんだ。
裏柳は錫が好きだと自覚していた。
いつの間にか、将来は錫を自分のお嫁さんに出来たらと考えるようになっていた。
ただ自分はあくまでΩである。
Ωとしての生殖機能が役立たずでる事は解っていたが、そもそもΩである為に男としての生殖機能もまともではない。
こんな男としてもΩとしても役に立たないどうしようも無い自分と、誰が結婚などしたいものかと。
それこそ錫ほど完璧で何でも出来る女性は、白亜の妃になるべきなのだ。
思い悩んだ裏柳は、そんな風に思うようになっていた。
自分が大好きで大事にしている二人が結婚してくれたら、この上ない幸せなのではないかと思った。
きっと錫も幸せになれると。
それで意図的に白亜と錫を二人っきりにしてみたりしたりもした。
「やぁ、裏柳はまだかな?」
「まだですね」
「……」
「……」
物陰に隠れて二人の様子を伺った裏柳。
会話は続く事はなく、お互いに沈黙が苦でもないらしい。
居たたまれなくなった裏柳が顔を出すまで、二人は優雅に紅茶を楽しむ程度で、仲良くなる雰囲気はさっぱりであった。
「将来、白亜と錫が結婚してくれたら嬉しい」
そんな事を三人で居るときに漏らした事が有った。
「そんな先の事は解らないよ」
「私には畏れ多いですよ。それに白亜様は私の好みではありませんので」
「おや奇遇だなぁ僕もだよ」
ウフフ。アハハ。と、笑い合う二人。
何だか気が合う様な気がした。
「私は裏柳様と結婚したいです」
そう頬を染める錫。
「お、俺か? でも、子供とか作れないかも知れないぞ」
裏柳も顔を真っ赤にしてしまう。
「子供なんて要りません。裏柳様が側に居て下さったら私はそれで……」
「錫が良いなら、結婚する」
しおらしく言う錫が可愛くて、綺麗で、裏柳は気づけば手を取っていた。
「約束ですよ」
微笑む錫と指切りをした。
側で聞いていた白亜は反対し、二人の間に割って入ったり、色々声を荒らげていたが、二人の世界になってしまった錫と裏柳には聞こえて居ない、空気として扱われてしまっていた。
裏柳は何か誓いの印が欲しくて、その辺に生えていたシロツメグサで指輪を作って贈ったのだった。
その日が錫を見た最後だった。
次の朝、いくら探しても錫は見つからなかった。
白亜に錫の事を尋ねたが、知らないと言われるし、誰に聞いてもそんな子は居ないと言われた。
裏柳は皆が口裏を合わせて錫を隠してしまったんだと泣き喚き、辺を走り回った。
普段そんな様子を見せない裏柳に、周りはゾッとした。
とうとうおかしくなったと思われた裏柳は、暫く寝ている様にと、医務室に運ばれたのだった。
日が経つにつれて、裏柳自信もあれは自分が作り出した幻だったのでは無いかと思い始めた。
天使の様に優雅で優しくて、歌もバイオリンも上手で、剣術指南と勉強を教えてくれて、完璧で非の打ち所の無い上に、男としともΩとしてとまともじゃない自分と結婚してくれる等と言う、奇特な女性。
そんなのが居るわけがない。
幻だと思った方が自然であった。
きっと出来損ないのΩだと分かり、自分でも解らない内に心に傷を負っていたのだろう。
精神的に追い詰められた己が作り出した幻だ。
差し込む朝日に目覚めた漆黒は、まだ寝ている裏柳の髪を撫でていた。
「ん……すず……」
そう声が漏れた気がした。
髪を撫でる手が止まる。
すず? 錫?
まさか、裏柳は覚えているのか?
いや、そんな筈は無い。
此方に来る時に錫の記憶は全て消える筈である。
「漆黒?」
「あ、ああ、おはよう」
「おはよう」
いつの間にか目を覚ました裏柳に今の名前を呼ばれてハッとする。
まだ眠そうな裏柳。
まだ寝ていても良いぞと言うが、起きるらしく眼鏡をかけた。
「グラスをくれ」
手を差し出されて何の事か一瞬解らなかったが、寝起きの小水を取って来てくれるらしい。
順応性が高くて助かる。
グラスを出してやると、受け取ってトイレに向かう裏柳。
漆黒はそれを黙って見送るのだった。
バイオリンが上手で、可憐で。
一緒に探し物をてあげてから仲良くなったあの子。
取り巻きや嫉妬の目に嫌気が差していた裏柳は、錫と名乗ったその子と二人で遊ぶ事が増えた。
錫は城に務めていたメイドの子供だった。
よく母親の仕事を手伝っていた。
窓を拭いたり、床を掃除していたりだ。
その都度、他のメイドから嫌がらせをされたりしていた。
バケツをひっくり返されたり、掃除した場所にいちゃもんを付けられたりしていた。
他のメイドからも煙たがられ、陰口叩かれていた。
母親も何故か無視して相手にしない。
裏柳は違和感を覚えた。
見掛けるたびに庇ってあげ、仕事も手伝った。
錫の仕事手伝う事は裏柳としては楽しかったが、錫が辛く当たられている事が心配だった。
休憩時間になると、錫が奏でるバイオリンに癒された。
彼女はバイオリンが得意で、よく舞踏会等で演奏していた。
裏柳は錫の奏でるバイオリンに合わせ、歌を口ずさんだりした。
小鳥達が集まって来て、楽しそうに飛び回っていたっけ。
思春期になっても、裏柳にはΩらしい特徴が表れなかった。
そして検査の結果、自分は出来損ないであると解った。
裏柳を白亜の妃の座には据えられ無いとなった時、白亜はそれならばと裏柳を自分の側近据え、仕事を覚えさせてくれた。
錫は頭も良く、自分の仕事の合間に裏柳に勉強を教えてくれていた。
殆んどβであるとされた裏柳は仕事を直ぐに覚え、合間に剣術の稽古等も始めた。
白亜に何か有った時、側近である自分が彼を護らなければならないと思ったからである。
剣術の稽古も錫が相手になってくれた。
錫は本当に何でも完璧に出来る子で、寧ろ出来ない事は無いのではないかと思う程であった。
誰にも教わって居ないのに見様見真似で完璧にこなしてしまうのだ。
最初は隠れてこっそり遊んでいた裏柳と、錫であったが、その頃になると人目を憚る事を止めていた。
錫は気にする素振りを見せるが、裏柳が気にしないのだ。
裏柳の周りか取り巻きは居なくなったが、寧ろ清々していた。
錫が側に居てくれる。
勿論、白亜も裏柳が錫と仲良くしている事に気付いていた。
隠れなくなったからでは無くて、接点を持ち始め、こっそり遊んでいる時から目は付けていた。
どんどんと裏柳は錫とばかりを構う様なってしまったから、余計に気になる。
自分の知らない所で二人で遊ぶよりは良いかと思った白亜は、錫にメイド見習いから裏柳の稽古相手としての仕事を与えた。
裏柳と錫は毎日の様に剣術の稽古をしたり、鷹狩に行く白亜に付き添って馬を走らせたり、勉強も良くした。
合間には、やはり錫がバイオリンを奏で、裏柳が歌を口ずさんだ。
裏柳は錫が好きだと自覚していた。
いつの間にか、将来は錫を自分のお嫁さんに出来たらと考えるようになっていた。
ただ自分はあくまでΩである。
Ωとしての生殖機能が役立たずでる事は解っていたが、そもそもΩである為に男としての生殖機能もまともではない。
こんな男としてもΩとしても役に立たないどうしようも無い自分と、誰が結婚などしたいものかと。
それこそ錫ほど完璧で何でも出来る女性は、白亜の妃になるべきなのだ。
思い悩んだ裏柳は、そんな風に思うようになっていた。
自分が大好きで大事にしている二人が結婚してくれたら、この上ない幸せなのではないかと思った。
きっと錫も幸せになれると。
それで意図的に白亜と錫を二人っきりにしてみたりしたりもした。
「やぁ、裏柳はまだかな?」
「まだですね」
「……」
「……」
物陰に隠れて二人の様子を伺った裏柳。
会話は続く事はなく、お互いに沈黙が苦でもないらしい。
居たたまれなくなった裏柳が顔を出すまで、二人は優雅に紅茶を楽しむ程度で、仲良くなる雰囲気はさっぱりであった。
「将来、白亜と錫が結婚してくれたら嬉しい」
そんな事を三人で居るときに漏らした事が有った。
「そんな先の事は解らないよ」
「私には畏れ多いですよ。それに白亜様は私の好みではありませんので」
「おや奇遇だなぁ僕もだよ」
ウフフ。アハハ。と、笑い合う二人。
何だか気が合う様な気がした。
「私は裏柳様と結婚したいです」
そう頬を染める錫。
「お、俺か? でも、子供とか作れないかも知れないぞ」
裏柳も顔を真っ赤にしてしまう。
「子供なんて要りません。裏柳様が側に居て下さったら私はそれで……」
「錫が良いなら、結婚する」
しおらしく言う錫が可愛くて、綺麗で、裏柳は気づけば手を取っていた。
「約束ですよ」
微笑む錫と指切りをした。
側で聞いていた白亜は反対し、二人の間に割って入ったり、色々声を荒らげていたが、二人の世界になってしまった錫と裏柳には聞こえて居ない、空気として扱われてしまっていた。
裏柳は何か誓いの印が欲しくて、その辺に生えていたシロツメグサで指輪を作って贈ったのだった。
その日が錫を見た最後だった。
次の朝、いくら探しても錫は見つからなかった。
白亜に錫の事を尋ねたが、知らないと言われるし、誰に聞いてもそんな子は居ないと言われた。
裏柳は皆が口裏を合わせて錫を隠してしまったんだと泣き喚き、辺を走り回った。
普段そんな様子を見せない裏柳に、周りはゾッとした。
とうとうおかしくなったと思われた裏柳は、暫く寝ている様にと、医務室に運ばれたのだった。
日が経つにつれて、裏柳自信もあれは自分が作り出した幻だったのでは無いかと思い始めた。
天使の様に優雅で優しくて、歌もバイオリンも上手で、剣術指南と勉強を教えてくれて、完璧で非の打ち所の無い上に、男としともΩとしてとまともじゃない自分と結婚してくれる等と言う、奇特な女性。
そんなのが居るわけがない。
幻だと思った方が自然であった。
きっと出来損ないのΩだと分かり、自分でも解らない内に心に傷を負っていたのだろう。
精神的に追い詰められた己が作り出した幻だ。
差し込む朝日に目覚めた漆黒は、まだ寝ている裏柳の髪を撫でていた。
「ん……すず……」
そう声が漏れた気がした。
髪を撫でる手が止まる。
すず? 錫?
まさか、裏柳は覚えているのか?
いや、そんな筈は無い。
此方に来る時に錫の記憶は全て消える筈である。
「漆黒?」
「あ、ああ、おはよう」
「おはよう」
いつの間にか目を覚ました裏柳に今の名前を呼ばれてハッとする。
まだ眠そうな裏柳。
まだ寝ていても良いぞと言うが、起きるらしく眼鏡をかけた。
「グラスをくれ」
手を差し出されて何の事か一瞬解らなかったが、寝起きの小水を取って来てくれるらしい。
順応性が高くて助かる。
グラスを出してやると、受け取ってトイレに向かう裏柳。
漆黒はそれを黙って見送るのだった。
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