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85話
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今日の翠さんは一段と可愛く見える。
翠は愛用になってしまった白いネグリジェを纏いながらホットココアをゆっくり飲みつつ何故かずっと自分を見つめてくる。
笑美も今夜はもうする事も無い為に黒いナイトガウンを纏っていた。
笑美もホットココアを飲む翠の幸福感を味わいつつ、翠を見つめているので、直ぐに目があってフフっとお互いに笑っては、目が合うを繰り返していた。
「ご馳走さまでした」
翠はホットココアを飲み終え、マグカップをテーブルに置く。
「お粗末様でした」
笑美はマグカップを魔法で綺麗にし、キッチンに戻る様に言った。
マグカップは勝手にキッチンに戻って行く。
翠は笑美の肩に頭を寄せ、手を握った。
こんな大胆な甘え方をされたのは初めてで、ドキッとしてしまう笑美。
見れば翠は上目遣いで此方を見ている。
これは……
もしかして誘われているのだろうか?
いや、まさか。
そんな訳は無い。
だって翠さんセックスとか知らないウブな子なんだから。
よく見れば、何だか少し涙目に見える。
「……ジュノさんは大丈夫でしょうか」
翠は笑美から視線を外すと、小さく呟く。
心配している様子だ。
さっきから不安気だったのは、ジュリー心配していたのか。
「ええ、ハワードが一緒ですし、元気そうにしていたので大丈夫だと思いますよ。あの子、毒には強いですし。でも念の為に後でノエルに見せようとは思いますけど……」
「そうですか…… 良かった」
翠は複雑そうな表情である。
ちゃんとジュノさんの様子も確認してたのか。
当たり前だけど……
自分の中に生まれた独占欲が気づけばみるみる大きくなってしまい、翠は罪悪感を感じた。
俺はジュノさんも大好きなのに、なんでこんな酷い事を考えてしまうんだろう。
本当に最低だ。
「翠さん?」
翠の手に力が籠もっている。
笑美はどうしたのかと、翠の表情を伺った。
「……泣いてるんですか?」
翠は顔をそらしていて良く見えないが、肩が震えている。
笑美は翠を抱きしめた。
キノコの事を思い出してしまったのかも知れない。
いや、ずっと覚えていて怖いのを我慢していたのかも。
それでいつもより甘えてたのかも知れない。
もしくはキノコの流した胞子の催淫効果がまだ効いているのかもしれない。
自分やジュノ、ハワードは魔力も強く、無意識にガードする事も出来るが、翠は魔力も無く、全くの無防備だった。
思いもよらない効果が出てしまっているのかもしれない。
早く翠を綺麗にしてあげたくて、冷静さを欠いていた。
ハワードの所で人間のヒーラーに見てもらうんだった。
「翠さん、何処か具合が悪いですか? 何が辛いのですか?」
今、翠がどういう状態なのか知りたい。
笑美は翠の肩を掴むと良く確認しようと顔を見つめる。
やはり翠は泣いていて、顔も赤らんでいる。
熱でも出てしまっただろうか。
そう思って己の額をつけて確かめた。
幸い熱は無さそうだ。
「俺、俺も笑美さんに特別な名前で呼ばれたいです」
「え?」
泣きながら何を言うのかと思ったら、よく解らない事を言われて聞き間違いかと思う笑美。
聞き返す。
「ジュノさんの事はジュリーって呼んでるじゃないですかぁー」
うわぁーん、と泣きながら言う翠。
もしかして、ジュノに嫉妬してる?
いや、そんな事は無いか。
「えっと、ジュノはジュノも愛称ですよ? ジュリアーノって長すぎますから……」
特別な呼び方と言うわけでも無い。
ジュノの父親もジュリーと呼んでいた。
だから自分が付けた愛称と言う訳ではないし、どちらかと言えばジュノと言う愛称を自分で付けたハワードの方が特別な呼び方をしてると言えると思う。
翠は愛用になってしまった白いネグリジェを纏いながらホットココアをゆっくり飲みつつ何故かずっと自分を見つめてくる。
笑美も今夜はもうする事も無い為に黒いナイトガウンを纏っていた。
笑美もホットココアを飲む翠の幸福感を味わいつつ、翠を見つめているので、直ぐに目があってフフっとお互いに笑っては、目が合うを繰り返していた。
「ご馳走さまでした」
翠はホットココアを飲み終え、マグカップをテーブルに置く。
「お粗末様でした」
笑美はマグカップを魔法で綺麗にし、キッチンに戻る様に言った。
マグカップは勝手にキッチンに戻って行く。
翠は笑美の肩に頭を寄せ、手を握った。
こんな大胆な甘え方をされたのは初めてで、ドキッとしてしまう笑美。
見れば翠は上目遣いで此方を見ている。
これは……
もしかして誘われているのだろうか?
いや、まさか。
そんな訳は無い。
だって翠さんセックスとか知らないウブな子なんだから。
よく見れば、何だか少し涙目に見える。
「……ジュノさんは大丈夫でしょうか」
翠は笑美から視線を外すと、小さく呟く。
心配している様子だ。
さっきから不安気だったのは、ジュリー心配していたのか。
「ええ、ハワードが一緒ですし、元気そうにしていたので大丈夫だと思いますよ。あの子、毒には強いですし。でも念の為に後でノエルに見せようとは思いますけど……」
「そうですか…… 良かった」
翠は複雑そうな表情である。
ちゃんとジュノさんの様子も確認してたのか。
当たり前だけど……
自分の中に生まれた独占欲が気づけばみるみる大きくなってしまい、翠は罪悪感を感じた。
俺はジュノさんも大好きなのに、なんでこんな酷い事を考えてしまうんだろう。
本当に最低だ。
「翠さん?」
翠の手に力が籠もっている。
笑美はどうしたのかと、翠の表情を伺った。
「……泣いてるんですか?」
翠は顔をそらしていて良く見えないが、肩が震えている。
笑美は翠を抱きしめた。
キノコの事を思い出してしまったのかも知れない。
いや、ずっと覚えていて怖いのを我慢していたのかも。
それでいつもより甘えてたのかも知れない。
もしくはキノコの流した胞子の催淫効果がまだ効いているのかもしれない。
自分やジュノ、ハワードは魔力も強く、無意識にガードする事も出来るが、翠は魔力も無く、全くの無防備だった。
思いもよらない効果が出てしまっているのかもしれない。
早く翠を綺麗にしてあげたくて、冷静さを欠いていた。
ハワードの所で人間のヒーラーに見てもらうんだった。
「翠さん、何処か具合が悪いですか? 何が辛いのですか?」
今、翠がどういう状態なのか知りたい。
笑美は翠の肩を掴むと良く確認しようと顔を見つめる。
やはり翠は泣いていて、顔も赤らんでいる。
熱でも出てしまっただろうか。
そう思って己の額をつけて確かめた。
幸い熱は無さそうだ。
「俺、俺も笑美さんに特別な名前で呼ばれたいです」
「え?」
泣きながら何を言うのかと思ったら、よく解らない事を言われて聞き間違いかと思う笑美。
聞き返す。
「ジュノさんの事はジュリーって呼んでるじゃないですかぁー」
うわぁーん、と泣きながら言う翠。
もしかして、ジュノに嫉妬してる?
いや、そんな事は無いか。
「えっと、ジュノはジュノも愛称ですよ? ジュリアーノって長すぎますから……」
特別な呼び方と言うわけでも無い。
ジュノの父親もジュリーと呼んでいた。
だから自分が付けた愛称と言う訳ではないし、どちらかと言えばジュノと言う愛称を自分で付けたハワードの方が特別な呼び方をしてると言えると思う。
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