上 下
44 / 127
第3章 連邦編

第44話 護衛

しおりを挟む
鍛冶屋を出た後、宿を取り、併設されている食堂で食事をしつつ今後の進み方を話し合うことにした。

「久しぶりにベッドで眠れるね!」
「屋内でのんびりと食事をとれるのもいいな。」
「以前はそれが普通だったことが、旅をしているとありがたく感じるね。」

与えられて当然だと思っていた環境がふとしたことで無くなってしまうこともある。
今あるものに感謝しつつ、いざという時への備えもしっかりしておかないといけない。

地図を広げつつ、耳に集中して他の客の会話に聞き耳を立てる。

『あー、腹減った。弱い魔獣を狩ってもあまり稼ぎにならないな。』
『仕方ないよ、無理して死んだらどうしようもないし。』
『そうだな、この前無理して帰ってこなかったやつらがいたもんな…』
初心者探索者だろうか、堅実にやっている様子だ。

『最近東の街道に魔獣が出没する頻度が少し増えて来たらしい。』
『護衛にかける費用がバカにならないな。仕入れ値はそこまで抑えられないし、卸値を上げると売れなくなるし一番割を食うのは俺達か…』
魔獣の出現頻度が増えているらしい。
何かが起きているのか、メテンプスが何かしているのだろうか…
商人の人達も大変だな。

『そういえば、お前さん不授の楽園に行った知人がいるって言ってたよな。
 北の方は魔獣も多いらしいが大丈夫なのか?』
『あぁ、この前手紙が来たんだが、楽しく幸せにやっているらしいよ。
 どうやってるんだか魔獣の脅威もないらしい。』
『強い探索者や傭兵でも雇っているのか?』
『いや、細かいことはわからない。あそこに行ってる商人達は口が硬くて何も教えてくれないんだよな。』
お、ちょうど聞きたかった話をしている人達がいた。
手ぶらで行くのも悪いし、何か注文してから話しに行ってみよう。

『すいません、不授の楽園のことを知りたいのですが。
 あ、これどうぞ。食べてください。』
『お、悪いね。不授の楽園ね。この国の北の方にあるエルフの国とドワーフの国との国境の辺りにある街なんだよ。
不授のやつやラピスを持っている癖に弱いやつ、まぁこの辺りの街で普通に暮らしていけない人族が流れ着く先さ。』
『何でもその街に行ったやつは皆幸せに暮らしているらしいぜ。
 手紙は送って来るんだが、こっちの街まで戻って来ることはないからよっぽど良い暮らしらしい。』
『だが何か秘密があるんじゃないかって話なんだが、商人以外はあの街へ行くと戻って来なくなるし、商人はあの街のことだけは何にも喋らないんだよな。』
『もし知り合いに不授のやつがいたら、行くことを進めてみるといいんじゃないか?』

そうして不授の街の話を聞いた後はこの街のおすすめや近隣の街の話を聞くことにした。
最近この近辺で普段より魔獣が出没する頻度が増え、更には今まで見たことがない魔獣が出るらしい。探索者協会では討伐依頼を出したりしているが、上手くいっていないらしく、商人も仕方なく護衛を増やしたりで困っているらしい。
一通りの話を聞いた後、お礼を行って2人のところへ戻ることにした。
 
「やっぱり不授の街はあるんだね。」
「アリシア聞こえてたの?」
「うん、耳に闘気を集中すると色々聞き取れるんだよ。それに最近は言葉もわかって来たしね。
 それにしても手紙だけで一度も帰ってこないって何か変じゃない?」
「俺にも何を聞いたのか教えてくれないか?」
バルトロ兄さんに聞いたことを伝えた。

「うーん、よくわからないがとりあえずその街に行ってみればわかるんじゃないか?
 俺達は不授だし、断られることもないだろう。」
「そうね、あんまり心配しなくても良いんじゃない?
 あとは見たことない魔獣っていうのはこの前のメテンプスと関係あるのかな?」
「うーん、どんな魔獣かもよくわからないし、探索者協会に討伐依頼があるか見に行ってみよう。
 路銀も稼ぎたいしね。」
「そうだな、しっかり稼いだら不授の街へ向かおう。」

次にやることが決まり、食堂での温かい食事で腹を満たして、久しぶりの柔らかい寝床でぐっすりと寝た。


翌日

探索者協会に出向いて話を聞くと今まで見たことがないような魔獣が出没するらしく、不安に思った住人や商人達から討伐依頼が届いている様子だった。
どんな魔獣なのか依頼をよく聞いてみた。

・2つの魔獣があべこべに混ざったような魔獣
・死んでいるように見えるけど、動く魔獣
・体の一部が鉄で出来ている魔獣

など見間違えじゃないかと思えるような魔獣の討伐依頼が出ていた。
昼間に出ることはなく、大体夜に出ることがあるらしい。

『夜だから見間違えなんじゃないかと思うんだけど、似たような変な依頼が届いているから無視できなくてね。それっぽいのがいたら、なんでも良いから見つけたら討伐して来てくれ。
 できれば全身だと有難いが、一部でも持ってくれば報酬はちゃんと出すよ。』

協会の人も見えない敵に困っている様子で疲れが見えた。

「どうしようか。とりあえず外に狩りに出て野営していれば出て来るかな?」
「えー、せっかく街にいるんだから夜は宿に泊まりたいな。」
「そうは言っても目撃情報が夜しかないからなぁ…」

珍しくアリシアがわがままを言っているが、アリシアだけ宿に残してバルトロ兄さんと2人で野営するか。どうしたものかなぁ。
その時、協会内で大きな声を出す人が表れた。

『おーい、これから隣街のパリエスに向かうんだが、誰か護衛を引き受けてくれないか?
 道中の食事など諸々は手配するぞ。誰かおらんかー?』

商人が護衛を探している様子だった。

「ちょうど良い。あの商人に着いて隣街まで行ってみよう。
 野営の時に襲われるかもしれないからね。」
「確かに。報酬も貰えるだろうし、一石二鳥だな。」
「えー、のんびりしたいのに…」

名乗りを上げると他にも数名の探索者が手を挙げていた。
人数が集まるとすぐに出発となった。
商人が抱える数台の馬車とそれを囲む複数の探索者という構図で街道を進んでいった。

日中は特に何も起きず、野営を行うことになった。

「今夜出るかな?」
「出てくれると助かるけど、そんなに都合よくは行かないよ。」
「まぁ、焦らずにのんびり行けばいいさ。何か出たら商人と馬車は俺が守るから、あとは任せたぞ。」
バルトロ兄さんは早々に寝てしまった。

「アリシアも寝ておくといいよ。出たら起こすからさ。」
「わかった、ありがとうアルクス。」

火を絶やさないようにしつつ、他の探索者と話をしていると集団に近づいてくる気配があった。

『何かの気配があります、魔獣かもしれないので全員起こしてください。』
『わかった。』

仮眠中の探索者達を起こし、臨戦態勢が整った。
流石に皆のんびり寝ているということはなく、すぐに戦闘態勢をとった。

『暗闇でよく見えないが、何かいるな。』
『あぁ、それも一体じゃなく複数いるな。腹を空かした魔獣の群れか?』

あちらもこちらの隙を伺っている様子で出てこない。

『こういう時は明るくしてやればいいんだよ。光よ、周囲を照らせ!』
光に照らされて見えたのは狼の魔獣の群れだった。

『ちっ、ブラッディウルフか。あいつらは連携攻撃が得意だから1人になるな!必ず誰かと組んで倒せ!』

馬車と商人の護衛はバルトロ兄さんに任せつつ、アリシアと協力して1体ずつ確実に倒していく。
倒しているとブラッディウルフの群れの中に双頭の狼がいた。
他のウルフと違い、口を開けて目が虚だった。

「アリシア、なんか頭が2つある魔獣がいる。」
「とりあえず何をするか分からないから早く倒しちゃお!」
アリシアが短剣を投げるとあっさりと刺さって倒れた。

「あれ、もう終わり?」
「まだウルフ達はいるから気を抜かないで。とりあえず倒したウルフ達は龍珠に入れておくよ。」

その後しばらくしてブラッディウルフの群れは半数がやられたことで散り散りに逃げていった。
商人からは『助かった、お前達を雇って本当に良かった!感謝の気持ちはちゃんと報酬に反映させるからな!』と宣言していた。

その後は何事もなく、隣街についた。
多めの報酬をもらった後、再度協会に出向いて話を聞くとどうやら前の街と同じ様子らしかった。
道中でブラッディウルフの群れが表れたことを伝え、倒した証拠にとブラッディウルフの亡骸を複数提供した。
最近の被害の原因がわかったと嬉しそうにしていた。

宿をとり、部屋の中で双頭の魔獣の亡骸を取り出した。
「昨晩の襲撃でおかしい見た目だったのはこいつだけだった。」
「見るからにあの組織がやりそうな感じだね…」
「この辺りにもやつらの研究施設がるのだろうか?」
「分からないけど、何かしら関連するものはありそうだね。」
「もう少し情報集めないと分からないね。」
「また明日協会で話を聞いてみよう。」

食事にでもしようかと思ったところ、街中に警鐘の音が響き渡った。
「何かあったのかな?」
「わからない。協会に行って聞いてみよう。」

街中が不安に包まれる中、探索者協会へと足を運んだ。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

私のスローライフはどこに消えた??  神様に異世界に勝手に連れて来られてたけど途中攫われてからがめんどくさっ!

魔悠璃
ファンタジー
タイトル変更しました。 なんか旅のお供が増え・・・。 一人でゆっくりと若返った身体で楽しく暮らそうとしていたのに・・・。 どんどん違う方向へ行っている主人公ユキヤ。 R県R市のR大学病院の個室 ベットの年配の女性はたくさんの管に繋がれて酸素吸入もされている。 ピッピッとなるのは機械音とすすり泣く声 私:[苦しい・・・息が出来ない・・・] 息子A「おふくろ頑張れ・・・」 息子B「おばあちゃん・・・」 息子B嫁「おばあちゃん・・お義母さんっ・・・」 孫3人「いやだぁ~」「おばぁ☆☆☆彡っぐ・・・」「おばあちゃ~ん泣」 ピーーーーー 医師「午後14時23分ご臨終です。」 私:[これでやっと楽になれる・・・。] 私:桐原悠稀椰64歳の生涯が終わってゆっくりと永遠の眠りにつけるはず?だったのに・・・!! なぜか異世界の女神様に召喚されたのに、 なぜか攫われて・・・ 色々な面倒に巻き込まれたり、巻き込んだり 事の発端は・・・お前だ!駄女神めぇ~!!!! R15は保険です。

Archaic Almanac 群雄流星群

しゅーげつ
ファンタジー
【Remarks】 人々の歴史を残したいと、漠然と心に秘めた思いを初めて人に打ち明けた――あの日、 私はまだ若く、様々な可能性に満ち溢れていた。 職を辞し各地を巡り、そして自身のルーツに辿り着き、河畔の草庵で羽筆を手に取るまでの幾年月、 数多の人と出会い、別れ、交わり、違えて、やがて祖国は無くなった。 人との関わりを極限まで減らし、多くの部下を扱う立場にありながら、 まるで小鳥のように流れていく積日を傍らから景色として眺めていた、 あの未熟でちっぽけだった私の後の人生を、 強く儚く淡く濃く、輝く星々は眩むほどに魅了し、決定付けた。 王国の興亡を、史書では無く物語として綴る決心をしたのは、 ひとえにその輝きが放つ熱に当てられたからだが、中心にこの人を置いた理由は今でも分からない。 その人は《リコ》といった。 旧王都フランシアの南に広がるレインフォール大森林の奥地で生を受けたという彼の人物は、 大瀑布から供給される清水、肥沃する大地と大樹の守護に抱かれ、 自然を朋輩に、動物たちを先達に幼少期を過ごしたという。 森の奥、名も無き湖に鎮座する石柱を――ただ見守る日々を。 全てを遡り縁を紐解くと、緩やかに死んでいく生を打ち破った、あの時に帰結するのだろう。 数多の群星が輝きを増し、命を燃やし、互いに心を削り合う、騒乱の時代が幕を開けた初夏。 だからこそ私は、この人を物語の冒頭に据えた。 リコ・ヴァレンティ、後のミッドランド初代皇帝、その人である。 【Notes】 異世界やゲーム物、転生でも転移でもありません。 クロスオーバーに挑戦し数多のキャラクターが活躍する そんなリアルファンタジーを目指しているので、あくまで現世の延長線上の物語です。 以前キャラ文芸として応募した物の続編更新ですが、ファンタジーカテゴリに変更してます。 ※更新は不定期ですが半年から1年の間に1章進むペースで書いてます。 ※5000文字で統一しています。およそ5ページです。 ※文字数を揃えていますので、表示は(小)を推奨します。 ※挿絵にAI画像を使い始めましたが、あくまでイメージ画像としてです。 -読み方- Archaic Almanac (アルカイクxアルマナク) ぐんゆうりゅうせいぐん

鑑定能力で恩を返す

KBT
ファンタジー
 どこにでもいる普通のサラリーマンの蔵田悟。 彼ははある日、上司の悪態を吐きながら深酒をし、目が覚めると見知らぬ世界にいた。 そこは剣と魔法、人間、獣人、亜人、魔物が跋扈する異世界フォートルードだった。  この世界には稀に異世界から《迷い人》が転移しており、悟もその1人だった。  帰る方法もなく、途方に暮れていた悟だったが、通りすがりの商人ロンメルに命を救われる。  そして稀少な能力である鑑定能力が自身にある事がわかり、ブロディア王国の公都ハメルンの裏通りにあるロンメルの店で働かせてもらう事になった。  そして、ロンメルから店の番頭を任された悟は《サト》と名前を変え、命の恩人であるロンメルへの恩返しのため、商店を大きくしようと鑑定能力を駆使して、海千山千の商人達や荒くれ者の冒険者達を相手に日夜奮闘するのだった。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

人気MMOの最恐クランと一緒に異世界へ転移してしまったようなので、ひっそり冒険者生活をしています

テツみン
ファンタジー
 二〇八✕年、一世を風靡したフルダイブ型VRMMO『ユグドラシル』のサービス終了日。  七年ぶりにログインしたユウタは、ユグドラシルの面白さを改めて思い知る。  しかし、『時既に遅し』。サービス終了の二十四時となった。あとは強制ログアウトを待つだけ……  なのにログアウトされない! 視界も変化し、ユウタは狼狽えた。  当てもなく彷徨っていると、亜人の娘、ラミィとフィンに出会う。  そこは都市国家連合。異世界だったのだ!  彼女たちと一緒に冒険者として暮らし始めたユウタは、あるとき、ユグドラシル最恐のPKクラン、『オブト・ア・バウンズ』もこの世界に転移していたことを知る。  彼らに気づかれてはならないと、ユウタは「目立つような行動はせず、ひっそり生きていこう――」そう決意するのだが……  ゲームのアバターのまま異世界へダイブした冴えないサラリーマンが、チートPK野郎の陰に怯えながら『ひっそり』と冒険者生活を送っていた……はずなのに、いつの間にか救国の勇者として、『死ぬほど』苦労する――これは、そんな話。 *60話完結(10万文字以上)までは必ず公開します。  『お気に入り登録』、『いいね』、『感想』をお願いします!

World of Fantasia

神代 コウ
ファンタジー
ゲームでファンタジーをするのではなく、人がファンタジーできる世界、それがWorld of Fantasia(ワールド オブ ファンタジア)通称WoF。 世界のアクティブユーザー数が3000万人を超える人気VR MMO RPG。 圧倒的な自由度と多彩なクラス、そして成長し続けるNPC達のAI技術。 そこにはまるでファンタジーの世界で、新たな人生を送っているかのような感覚にすらなる魅力がある。 現実の世界で迷い・躓き・無駄な時間を過ごしてきた慎(しん)はゲーム中、あるバグに遭遇し気絶してしまう。彼はゲームの世界と現実の世界を行き来できるようになっていた。 2つの世界を行き来できる人物を狙う者。現実の世界に現れるゲームのモンスター。 世界的人気作WoFに起きている問題を探る、ユーザー達のファンタジア、ここに開演。

Another Of Life Game~僕のもう一つの物語~

神城弥生
ファンタジー
なろう小説サイトにて「HJ文庫2018」一次審査突破しました!! 皆様のおかげでなろうサイトで120万pv達成しました! ありがとうございます! VRMMOを造った山下グループの最高傑作「Another Of Life Game」。 山下哲二が、死ぬ間際に完成させたこのゲームに込めた思いとは・・・? それでは皆様、AOLの世界をお楽しみ下さい! 毎週土曜日更新(偶に休み)

二人分働いてたのに、「聖女はもう時代遅れ。これからはヒーラーの時代」と言われてクビにされました。でも、ヒーラーは防御魔法を使えませんよ?

小平ニコ
ファンタジー
「ディーナ。お前には今日で、俺たちのパーティーを抜けてもらう。異論は受け付けない」  勇者ラジアスはそう言い、私をパーティーから追放した。……異論がないわけではなかったが、もうずっと前に僧侶と戦士がパーティーを離脱し、必死になって彼らの抜けた穴を埋めていた私としては、自分から頭を下げてまでパーティーに残りたいとは思わなかった。  ほとんど喧嘩別れのような形で勇者パーティーを脱退した私は、故郷には帰らず、戦闘もこなせる武闘派聖女としての力を活かし、賞金首狩りをして生活費を稼いでいた。  そんなある日のこと。  何気なく見た新聞の一面に、驚くべき記事が載っていた。 『勇者パーティー、またも敗走! 魔王軍四天王の前に、なすすべなし!』  どうやら、私がいなくなった後の勇者パーティーは、うまく機能していないらしい。最新の回復職である『ヒーラー』を仲間に加えるって言ってたから、心配ないと思ってたのに。  ……あれ、もしかして『ヒーラー』って、完全に回復に特化した職業で、聖女みたいに、防御の結界を張ることはできないのかしら?  私がその可能性に思い至った頃。  勇者ラジアスもまた、自分の判断が間違っていたことに気がついた。  そして勇者ラジアスは、再び私の前に姿を現したのだった……

処理中です...